「ぎんなん」
1 ときめいてぎんなん茶碗蒸しの中 Ryuuko
2 梅田まで踊る銀杏避けながら りりー ★★
3 ぎんなんを叩き潰さぬほどの愛 紺
4 どいつもこいつも銀杏よりも臭いのだ 雷公 ★★
5 ぎんなんの主張に負けるいつもいつも ききょう ★
6 つと人を恋うぎんなんの翡翠色 コッコ ★★
7 尖らせた野望ほの見ゆギンナン少年 ルイ
8 ぎんなんに何かあったら教えてね キリン ☆☆★★
9 ぎんなんが無ければ資格ありません 遊飛
10 炒りぎんなんまた方舟に乗りそびれ みかん
11 ぎんなんは媚薬 都会に灯がともる コアラ ☆★
12 お力になれずぎんなんかんにんな みかん ☆★★
13 天高く今年も君が落ちてくる 雷公 ★
14 さあどうぞ風に包んだぎんなんを キリン ★
15 ぎんなんの答え今年も待っている Ryuuko ★★
16 ぎんなんも思い出も爆ぜ星月夜 ききょう
17 五、六粒ぎんなん炒ってその後は コッコ
18 愛人が来ないぎんなんが降っている 遊飛 ★
19 帰り道潰れた銀杏更に踏む りりー ☆
20 銀杏葉に埋もれあの世もよかろうぞ ルイ
21 ぎんなんさいなん軽やかに跨ぐ コアラ ☆☆★
22 加齢臭させてぎんなんはうまい 紺 ☆★
「消える」
1 嵩張ってきたもの消えてしまうもの 紺 ★
2 嘘つきの次々消えるトンボ釣り みかん
3 コスモスが呼び出す消えたはずの夢 ききょう
4 上書きをすれば必ず消える罪 コアラ ★
5 明け方に勇気が良心を食べた りりー ★
6 わたくしのいつもが消える夜でした 雷公 ☆☆★★
7 泡であることを伝えてから消える キリン ★★★★
8 輝いて消える準備の絵蝋燭 Ryuuko
9 あんなひとこんなひといてむそうさん ルイ
10 消え方の美学うんぬん縄のれん コッコ ☆★
11 兄が来ているサンダルが消えている 遊飛 ☆★
12 消化試合もやっと終わって秋桜 みかん
13 グルジアがワインの中に消えてゆく りりー
14 みつめると消えるあなたのことですよ キリン ★
15 正義感あゝ消えちゃった消えちゃった 雷公 ☆★
16 消灯の刹那もぞもぞ決め台詞 コッコ ★
17 冬の野へ転がってゆき消えてゆく 遊飛
18 消えると思って油断してました 紺 ☆★★★
19 都合よくぽっかり消えている記憶 コアラ ☆★
20 ここで消えだぶん烏瓜になるよ ききょう
21 泳がせて私は消えることにする Ryuuko
22 鱗一枚瓶に残してありました ルイ ★
「雑詠」
1 晩秋や紅葉おもいを語りだす 雷公 ★
2 押せば押し返されていて死に易し 遊飛
3 「下座にあれ」説いてる君の居丈高 コッコ
4 ワケありのオトコだイヤダ木の葉髪 ルイ
5 頼られる腕秋風に揺れている コアラ ★
6 部屋割りは要微調整ラ・フランス みかん ☆★
7 落し前つけて飲み頃梅ワイン りりー ★
8 戻そうとしてるのになる早送り 紺
9 樹は伐った明日は私を斬りましょう Ryuuko ☆★★
10 つぶやいてしまううどんになっている キリン ☆
11 きりぎりす辞書で探している余生 ききょう
12 山の端に目から上出し母眠る 遊飛
13 そうなのよそうとコロッケふたつ買う キリン ★
14 リンダリンダリンダリンダと祭り果つ みかん ★
15 びしょ濡れになればいいだけだったのね りりー ★★★★★
16 目覚めいる６０燭や一人身に ルイ ★
17 言い出せぬことを書いてる箸袋 コッコ ☆
18 奥の歯の裏に隠してある名前 紺
19 マニュアルの中に私はおりません コアラ ☆★★★
20 交信中 一人ぼっちのアンテナよ 雷公
21 針がとぶ空気が滑る音がする Ryuuko
22 十月の扉押す爪伸びすぎて ききょう ★
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