林 欽修さん（昭和５年うまれ）台南県
昭和２０年になって台湾でも徴兵が開始されました。僕の行ってた高雄商業の先輩たちも言うの及ばず、兵隊に行きました。しかし、私の場合、年齢がたりないから兵隊になれなかったんです。だから知り合いの将校に頼み込んで何とか軍隊に入れてもらいました。もちろん、父は大反対。「それでもいくのか・・」「みんな行くんだから俺も行く！」こんなやり取りで、説得しました。みんな行く中、一人残るのはいやですよ。
高雄の寿山で訓練を受ける事になりました。このとき、指導教官から言われた一言は「お前たちに良い死場所を与えてやる」でした。
ここでの訓練は敵が上陸して来た時、体当たり攻撃で阻止する訓練です。蛸壺をあちこちに掘って、戦車が近づいてきたら、地雷を抱えて体当たりします。ひたすらこの訓練でした。その他は、戦車に登って砲塔に爆弾を投げ込む訓練。だから銃のうち方なんか知らないですよ。
僕が軍隊に志願する以前から、米軍は飛行機で宣伝ビラを撒いていました。だからサイパンが玉砕した事も、戦艦大和が沈んだ事も知っていました。正直、こんな事をしても（対戦車特攻）無駄だとは思っていました。
ただ、死んでも守りたかったんですよ。そういうものもあるでしょう。今の日本人には国に対する服従心が足りないですよ。残念な事だね。
平成２０年３月インタビュー
昭和２０年になって台湾でも徴兵が開始されました。僕の行ってた高雄商業の先輩たちも言うの及ばず、兵隊に行きました。しかし、私の場合、年齢がたりないから兵隊になれなかったんです。だから知り合いの将校に頼み込んで何とか軍隊に入れてもらいました。もちろん、父は大反対。「それでもいくのか・・」「みんな行くんだから俺も行く！」こんなやり取りで、説得しました。みんな行く中、一人残るのはいやですよ。
高雄の寿山で訓練を受ける事になりました。このとき、指導教官から言われた一言は「お前たちに良い死場所を与えてやる」でした。
ここでの訓練は敵が上陸して来た時、体当たり攻撃で阻止する訓練です。蛸壺をあちこちに掘って、戦車が近づいてきたら、地雷を抱えて体当たりします。ひたすらこの訓練でした。その他は、戦車に登って砲塔に爆弾を投げ込む訓練。だから銃のうち方なんか知らないですよ。
僕が軍隊に志願する以前から、米軍は飛行機で宣伝ビラを撒いていました。だからサイパンが玉砕した事も、戦艦大和が沈んだ事も知っていました。正直、こんな事をしても（対戦車特攻）無駄だとは思っていました。
ただ、死んでも守りたかったんですよ。そういうものもあるでしょう。今の日本人には国に対する服従心が足りないですよ。残念な事だね。
平成２０年３月インタビュー
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