チェダゼミナールコミュの働きながら大学教授になる方法　萩原　俊彦著

大学教授　給料は一般のサラリーマンと変わらないが、拘束時間、つまり世間で言う労働時間は驚くほど短い、つまり時間給が高い。そのうえ学生時代と同様に、夏休み、冬休み、春休みなどをエンジョイできるのである。教員人口は20万人。

都営地下鉄の運転士　つい最近までは、繊細な運動神経と熟練を要求される仕事であった。しかし今日では、自動運転システムの登場により、ボタンを押すだけの単純作業になってしまった。運転士ではなく、「運転席にいる車掌」でしかなくなってしまった。

MBA　欧米のある程度名の通った大学のMBAプログラムに合格するためには、TOEFLで600点以上、TOEICでおよそ900点以上の高得点が必要。MBAプログラムというのは、高度な職業人を養成するためのものであり、アカデミックな人材を育成するプログラムではない。

アメリカ西海岸　日本人に対する偏見が少ない。

テニエ（tenure） 終身雇用権。

オルターナティブ（alternative） ?代案、代替　?二者択一

博士後期過程　スクーリングによる単位取得義務は少なく、指導教授との1対1の個別指導による論文作成が主体なので、働きながらでも十分やっていける。しかし論文が審査に通らないと卒業できないから、きっちり3年で博士号が取れるとは限らず、1,2年は余計にかかることが多い。

助手　大学教員としての最低ランク。学士の学位さえ持っていれば就任できる。　

講師　大学院で博士号を取得して大学に就職する場合に、最初につく一般的な地位。

非常勤講師　専攻分野について教育上の能力があると認められるものであれば、非常勤講師になることが出来る。大学側の審査や手続きも簡単なため、社会人でもなりやすい。ただし、契約は一年毎。報酬も大変低い。何の資格も要らない。研究歴も教育歴もなく、ましてや大学院で勉強したことがないものでもなれる。

助教授　大学における研究活動と教育活動において、ほぼ一人前とされるランク。年収は国公立大学でおよそ800万円、私立大学でおよそ900万円から1200万円程度である。生活は安定するが、学内行政にかかわる仕事なども増えて忙しくなる。

教授　大学における最高の地位、これ以上のランクはない。年収は国公立大学でおよそ1000万円から1200万円、私立大学では、およそ1200万円から1600万円である。なお、教授になると、コンサルティングなどの副業により本業以上の収入を得ている場合もある。

大学選び　勉強を続けていくためには、通いやすい立地にあることは重要な条件の1つである。

15%ルール　スリーエム社が採用している。自社の研究者が、本来の仕事以外の研究に、すべての勤務時間のうちの15%までを投入することを認めている。８５%以上の時間と労力を本業に割いているのであれば、１００%の労力を費やした場合と比較しても、その結果に大差ないことを経験的に知っているから。この制度が、ポストイットなどの画期的な新製品群を生む源となった。

外国語　自分で勉強しようとして、一番お金がかかるのが外国語。だから大学院受験で、一番足を引っ張るものも外国語。博士前期（修士）では１教科、博士後期では２教科いる。研究者になるためには、２つの外国語をマスターしていないといけないというのが、いわゆる、大学教授の世界の常識であるようである。フランス語が、文法も複雑で一番難しい。なお英語攻略の要は、「英文和訳」のみ。「英文和訳」さえ完璧に出来れば、英語については合格ライン。

教育訓練給付制度　働く人の主体的な能力開発の取り組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする、雇用保険の新しい給付制度である。

社会人大学院　博士課程前期の部分を社会人に開放したもの。今はまだそれほど多くは設置されてはいないが、少子化の影響により新たな収益源の確保のため、社会人に対する教育は今後充実してくる。なお大学には博士課程前期しかおいてないところもあるので注意が必要。こういう大学は、研究者養成機関ではなく、高度な実務家の養成を目的としている。もし大学教授を目指すなら、間違ってもアメリカのMBAコースを真似たようなプログラムには行かないこと。

博士号　日本の大学教授の中には、博士号を持ってない人が驚くほど多い。特に文科系の場合は、論文博士の審査が厳しいという事情から、博士号を持っていない人のほうが多い。

論文博士　大学の博士課程には通わず、自ら研究を完成させ、それを大学に提出して審査を受け、博士の学位を得るもの。
課程博士　通学して博士課程のプログラムを履修した上で、博士論文を完成させ、博士の学位を得るもの。

早起き　研究者として成功するための一番の秘訣は早起き。朝が一番頭が働くらしい。

日本の教育　知識や理論を吸収することは教えてもそれを創造することは教えてこない。その弊害が、まさに最終段階である博士号を取得する場面に出てきてしまう。

プロフェッソリアル（professorial）　「教授の」「教授ぶった」「学者ぶった」「独断的な」

Full professor 正教授

高橋尚子　シドニーオリンピックでの前評判は銅メダルであった。小出監督の戦略が世界一であった。人生をマラソンにたとえるなら、まず自分のペースを守っていくことが重要だ。

奨学金　アメリカやイギリスでは、ＭＢＡなどと違って、博士課程の場合は、大学からの奨学金制度によって授業料が免除され、かつ月々の生活費までも支給されることが多い。ＭＢＡコースへの入学は、年収アップのための投資と見られているため、大学側が奨学金を支給する理由は何もない。

アメリカの博士コース　コースワークと論文作成が連続した一貫コースであるため「博士課程前期」「博士課程後期」といった仕組みにはなっていない。

イギリスの博士コース　日本で言う「博士課程後期」に近く、たいていは修士号をすでに取得した学生が入学を許可される。早ければ二年で博士号を取得できる。もしすでに修士を持っており、短期間で博士号を目指したいのであれば、イギリスのほうがよいのかもしれない。

リサーチ大学　ハーバード、スタンフォードのような大規模な大学で、研究のための設備が整っており、教授の仕事の中心は、研究活動である。

ティーチング大学　小規模の大学や単科カレッジに多く、教授の仕事の中心は、学生の教育である。

総評　

自分は今九産大の夜間主に通っている。今現在まだ夜間主コースのほうが学費が半額ほど安い。

しかし、あと何年かすれば逆に夜間主のほうが学費が高くなるのかもしれない。

今の日本はゼネラリストの養成からスペシャリストの養成にシフトしていっているからである。

　あとスリーエム社の実践している１５%ルールは自分も取り入れてみようと思った。

もちろんすべてのことを８５%にまで抑えるなどということはしないが、ケースバイケースで使い分けていこうと思う。

とにもかくにもまず英語の和訳力だな。単語の意味を覚えるのはもちろんだけど、文法、熟語もやんないとな。

ＴＩＭＥ　ＩＳ　ＭＯＮＥＹだな。２００４年１２月２１日