チェダゼミナールコミュの卒業論文計画書

卒業論文計画書

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与田　光将

テーマ

『ニート達の経済活動と心理（仮）』
テーマ設定理由

　私の周囲には、いわゆるニート・フリーターと呼ばれるカテゴリーに属する人が数多く存在する。

フリーターはまだしも、ニートは経済学的に言えば労働市場の不完全配分の一種だとも言える。

ニートやフリーターは、本人達の自助努力だけではどうにもならないケースが多い。

自助努力といっても闇雲に努力することを意味するのではなく、単に知識の問題である。

つまりある知識を知っていたがために、ニートやフリーターから抜け出せたというケースも多々あるということだ。

私が言っているのは、福沢諭吉の言う「学問のすすめ」に似ている。

ここで言う学問とは、実学のことを意味する。

本書は、現政府の言う「自助努力」と言うものは本来必要ないというか、論点がずれているという政府批判の論文でもある。

職安に設置された、資格支援就労促進施策もほとんど形骸化しているのが実情だろう。

無論、単に本人達の怠惰によりニートに甘んじているケースもあるだろう。

しかしここではあくまでニートやフリーターは、立場の弱い人たちという観点に立ち、ソーシャルセキュリティー(社会保障）的アプローチで論文を展開していくこととする。

論文の概要

?発達心理学的アプローチと労働経済学的アプローチ

ひきこもり型やモラトリアム型のニートやフリーターには発達心理学的観点から説明する。

経済構造の歪みが原因でニートやフリーターになっているケースには労働経済学的観点から説明する。

?「ニート」の存在はいつから！？
「ニート」という言葉を耳にするようになったのはここ数年だと記憶しているが、果たして昔はいなかったのだろうか。

ニートとは定義されなくても、それに近い存在はいたのではないかと思われる。

ニートの歴史を辿る。

?ニートの経済活動
そもそもニートはどのようにしてご飯を食べているのだろうか。

どのようなところから収入を得ているのだろうか、という疑問がまず湧く。

親に寄生しているニートもいれば、イリーガル(合法）すれすれ、もしくは完全にイリーガル(非合法）なところから収入を得て生活しているニートもいるだろう。まずは、この曖昧な部分を取材やアンケートを通じて、統計を作成する。

?ニート問題の解決策
結局のところ「ニート問題」を解決する方法はあるのだろうか。

結論から言ってしまうと、根本的には無理なのかもしれない。

なぜならニートやフリーターは、資本主義経済において必然的に発生してしまうからだ。

言ってしまえば「必要悪」的な存在かもしれない。

もし、ニートやフリーターになりたくないのなら、世の中の趨勢を見極め、自分が今何をしなければならないのかを、自分の頭で考え行動するしかないのかもしれない。

これからの時代ノンポリ(政治に無関心）ではお話にならないということである。

?ノンポリを生み出す日本教育
　私は世界の教育の実情を詳しくは知らないが、少なくとも日本の教育において、政治・経済の教育は上辺を撫でただけに留まっていると思われる。

イデオロギー注入を目的とした70年代初頭の某藩校のような教育をしろとまでは言わないが、せめて子どもたちが有権者になるまでに、まともな政治家を選べるだけの力をつけさせないといけないと思う。

?Social studiesとSocial science
わが国では、Social studies（社会科）は主に初等・中等教育において行われている。

Social science(社会科学)は主に高等教育機関、つまり大学によって行われている。

大学教育には基本的に文科省からの学習指導要領というものがなく、教える内容の裁量が各々の大学によって委ねられている。

一方、小学校、中学校、高等学校における社会科教育は、学習指導要領（course of study）によって雁字搦め状態である。

指導要領の指導上の留意点の文末のほとんどに「～に留意する」とあるが、これは単に「気をつけなさい」という意味合いではなく、法律並みの拘束力を持つ。

つまり、指導要領に載っている事以外の事はヘタに教えられない状況下にあるのが実情である。

そもそも、わが国の社会科教育の狙いは、ロータレントに愛国心を持たせるためでもある。

指導要領の文面を注意深く読むと、日本はアメリカより、政治面・経済面では確かに劣るが、歴史は古いということを売りにしていることが見て取れる。

あまり大きな声では言えないが、天皇にカリスマ性を感じる人はロータレントの兆候があるのかもしれない。

ここでは教育によってニート問題が解決するかもしれないという提議をする。

?「ニート」は経済厚生上マイナスなのか！？

「ニート」と言えば、ペシミズム(悲観論）的に言われる事が多いが、果たして本当にニートにはメリットなり、ベネフィットはないのだろうか。

ニートをいろいろな角度から捉え、論文を展開する。

例えばニートは「さぼり屋」と言う見方もできれば、「プライドが高い」という見方もできるのである。

この点においては、教育心理学・発達心理学の観点からアプローチしていく。

篇別構成

プロローグ　筆者の生い立ちと経済観・社会観　テーマ設定理由

一章ニート・フリーターの枠組み・規模　ニートの性格・特性・心理分析　?～?、?を書く

二章ニート問題の原因　　　　　　　　　?～?を書く

三章ニート問題の解決策　　　　　　　　

※三章については、論文を展開しながら、解決策を模索する。結論は一応出すが、あくまでオープンエンドな答えを出すことに留意する。

エピローグ　今後のニート問題の行方と日本経済の行方

参考文献
?希望格差社会　－「負け組」の絶望感が日本を引き裂く　山田昌弘　筑摩書房

?「ニート」って呼ぶな

?就職迷子の若者達　小島貴子　集英社新書

?「ニート」って言うな！　本田由紀　光文社新書　2006年

?日本のニート、世界のフリーター　－欧米の経験に学ぶ　白川一郎　中公新書

?他人を見下す若者達　速水敏彦　講談社現代新書

?不平等社会日本　－さよなら総中流　佐藤俊樹　中公新書

?下流社会　－新たな階層集団の出現　光文社新書　三浦展

?ニートの心理学　荒木創造　小学館文庫

?日本地下経済白書　門倉貴史

?社会保障論　一円光彌

?人的資源管理概論　佐護譽　文眞堂　2003年　　　