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詩書きの会コミュの詩

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コメント(19)

【目隠し】


紙飛行機で 遊ぶなら

コツは 知らない 方がいい

気まぐれで折った 紙切れが

気まぐれに吹いた 風にのり

気まぐれに ただ気まぐれに

落ちていくのが 好きだから 


贈り物を 贈るなら

中身は 見えない 方がいい

開ける前の 喜びも

開ける時の 楽しみも

開けた時の 驚きも

贈ってあげたい 物だから


明日へ向かって 歩くなら

目隠ししてた 方がいい

辛いことも 楽しいことも

嬉しいことも 悲しいことも

わかっていたら つまらない

見えていたなら 望まない



君と僕で 目隠しをしよう

未来が見えない 目隠しを

明日の未知を 楽しむために

見えない不安を 投げ捨てよう


不安と怖れの 裏側に

まっくら闇の 真ん中に

たからものが きっとある
【ひまわり】

いつか どこかの 空の下

二輪の ひまわり 咲いていた

同じおひさま 仰ぎ見て 

同じおひさま 見送った


いつか どこかの 空の下

いつもの おひさま 見ていたら

もひとつ おひさま やってきた


どちらの光も まぶしくて 

どちらの光も 魅力的

ひまわり 私は 西を向き

ひまわり あなたは 東向く


ひまわり 私は 言いました

このまま 真っ直ぐ 歩いたら 

離れ離れに なるのかな


ひまわり あなたは 言いました

このまま 真っ直ぐ 歩いても 

一周したら また逢える

目指す おひさま 違っても 

行き着く先は 花畑


ひまわり 二人は 言いました

それじゃあ ここで お別れね 

一周したら 逢いましょう

お花畑で 逢いましょう
 

それまで きっと 元気でね

大好きな あなた 

ひまわりな あなた
【わすれる】

わすれるって こわいこと

いつまでたっても おぼえていたい

だいじなだいじな きおくのつぶが

おおきなじかんの せせらぎに

ほつれて ちぎれて ほころんで

さらさらながれて きえていく


わたしのだいじな たからもの

わたしをおいて いかないで


それとも おいていったのは わたしなの?


こたえはだあれも しらなくて

やがて ぎもんも ながれてく


わすれるって たいせつなこと

いたみも うれいも くるしみも

おおきな じかんの せせらぎに

かどがとられて まるくなり

けずれて ちいさくなってゆく


わすれられない よろこびは

ほんとにだいじな たからもの

わすれられない かなしみは

ふかくておもい きずのあと


わすれられない すべてのことは

わたしをつくる 

わたしのすべて
【砂場】


砂場に座って 砂掴む



乾いた砂が 落ちていく



乾いた砂に 飲まれてく





砂場と僕に 雨が降る



砂が 雨を 飲んでいく



雨が 僕を 落ちていく




砂場に座って 砂掴む



潤んだ砂が こびりつく



潤んだ砂で 城が建つ




砂場と僕に 雨が降る



雨が 城を 落ちていく



城が 雨に 落ちていく




砂場に立って 



歩く 歩く




歩く
【青】

青は 静かな海の色

強く 厳しい 水の色

命を 育む 水の色


青は 遥かな空の色

それはとても おおきくて

全てを包む 風の色


青い 海を眺めたら

強く 生きていけるかな


青い 空を見上げたら

大きな 自分になれるかな


流れる涙 感じる風 

私の中の ちいさな 青
【かいちゅうでんとう】

たいようは あたたかいね

おんなのこは いいました


そうだね あたたかいね

おとこのこは いいました


たいようは あかるいね

おんなのこは いいました


そうだね だけど それだけかな

おとこのこは いいました


たいようは ほしを みんなを てらしてくれる

けれど ほしも みんなも たいようを てらしはしない

たいようは さみしいんだよ


おんなのこは かばんから 

かいちゅうでんとうをとりだして

まぶしい たいようのひかりにむかって 

よわい ひかりを つけました


これで さみしく ならないね

おとこのこは こくりと うなづきました


ふたりは たいようの あたたかいひかりに 

のみこまれていく かいちゅうでんとうの ひかりを 

いつまでも いつまでも みつめていました
【逃げる人】


そんなに いそいで どこいくの?


うでを ふりふり 

あせを かきかき


つまずきそうに なりながら

ころがりそうに なりながら


ひっしの おかお  どうしたの?


それじゃあ まるで

こわい おばけに おわれた みたい


そんなに おびえて どこいくの?

あなたは なにから にげてるの?


うしろは だあれも いないのに



あなたは なにから 


にげてるの?
【抜け殻】

道は常に 前にだけ 伸びている



足は常に 前に向かって 歩いている




それなのに 時折



心だけが 後ろに 置き去りになる




それでも 抜け殻の足は 歩き続ける



心を措いて 前へ 前へ
【追憶】


過ぎし日を思うとき



人は しばしば 魔物に出会う



思い出を模った 偽りの悪魔



願うなかれ 求むなかれ


さもなくば 引き擦り込まれてしまうよ



目が合ったら 悪魔と二人 


おいてけぼりの



きみの こころ
【叫び】

大きな樹は おとうさん

大きな樹には 見えてない

大きな木陰で うずくまる

若芽の色が 消えるのが


大きな樹は おかあさん

大きな樹には わからない

大きな根っこで 吸い上げる

わきで 若芽が 枯れるのが


若芽は 泣いて 叫んだが

大きな樹には 聞こえない

涸れた瞳で 涙をこぼし

かすれた声で 訴える

若芽の叫びが 聞こえない


サムイヨ 

ノドガ カワイタヨ

ミズヲ ヒザシヲ


オトウサン オカアサン

キヅイテヨ


ボクハ 

ココダヨ
【のっぺらぼう】


パパのえを かいたよ

おおきな パパの えがおの え

パパに みせに いったよ

パパは つまらそうなかおをして いったよ

「パパは つかれてるんだ あとに しなさい」

やがて ぼくのえのパパの えがおが いなくなったよ


ママのえを かいたよ

やさしいママの えがおの え

ママに みせに いったよ 

ママは おこったかおになって いったよ

「ママは いそがしいの あとに しなさい」

やがて ぼくのえのなかのママの えがおが いなくなったよ


ぼくのえを かいたよ

えのなかのぼくは ないていたよ

そのえは だれにもみせなかったよ

やがて ぼくのえのなかの ぼくのかおが いなくなったよ


かぞくのえを かいたよ

のっぺらぼうの かぞくのえ

パパも ママも みてくれなかったよ

やがて ぼくのえのなかから かぞくが いなくなったよ


せかいのえを かいたよ

のっぺらぼうの せかいのえ

どれがぼくだか わからなくなって

やがて ぼくのえのせかいから 

ぼくが いなくなったよ


あるあさ かがみを みたよ

かがみにうつったぼくには 

かおが なかったよ

なみだをながす めも

えがおをつくる くちも

なんにもない そのかおを みて

それが ほんとに ぼくなのか わからなくなって

やがて ぼくは せかいから 

いなくなったよ


さいごに そらを みたよ

そらは とっても あおくて あおくて

のっぺらぼう だったよ
【木箱】


木箱があった



なんの変哲も無い



ただの木箱だった




女が立っていた



なんの変哲もない



ただの女だった




なにもない木箱の中で



越えられない四方の壁の前で



女はただ立っていた




見下ろす視線があった



木箱の遥か外



女の遥か上から



木箱と女を



じっと見下ろしていた




女は壁をみていた



視線は女をみていた



吐息の音だけが 



木箱の壁に響いていた




風がとおりぬけた



女は崩れて骨になった



視線は歪んで闇に消えた




風が止んで



木箱だけが残った
【おおかみ】


かよわい うさぎ

そんな瞳で こっちを みるな

はらを すかせた おおかみの

こころに あいた ちいさな あなに

迷いという名の くさびを うつな


かよわい うさぎ

喰うか 喰わぬか 生きるか 死ぬか

はらぺこおおかみ 足を止め

その場にがくりと 膝をつく


怯えたうさぎは 逃げてゆき

はらぺこおおかみ 横たわる


喰うか 喰わぬか 生きるか 死ぬか

はらぺこおおかみ 考えた

これで おれは 死ぬだろう

そして あいつは 生きるだろう


これで いいのか わるいのか

それは こころが きめたこと

おれの こころが きめたこと


かよわい うさぎ

さようなら
【うさぎ】


はらぺこ おおかみ こっちを みてる

うえた その目で こっちを みてる


きっとわたしは つかまって

喰われて 死んで しまうだろう

はらを すかせた おおかみが

するどい つめで 引き裂いて

おおきな くちで 噛み付いて

わたしを ばりばり 食べるだろう


いやだ いやだ そんなの いやだ


おねがい ゆるして おおかみさん

どうか わたしを たべないで

わたしを 待ってる 家族がいるの

ちいさな わたしの ちいさな あしにも

駆け抜けたい 未来が あるの

生きていきたい 未来が あるの


せまる おおかみ まえにして

ふるえる ひとみで うったえた

よわくて ちいさい わたしには

なにも できは しないけど

じっと ひとみに うったえた


おおかみ ぴたりと あしをとめ

それから がくりと ひざをつく


一度は 折れた その膝が

再びあがって こぬうちに

彼の こころが 変わらぬうちに


震える あしに 鞭うって

帰りを 待ってる 家族のもとへ

力いっぱい 駆け出した


ごめんなさい おおかみさん

ありがとう おおかみさん

あなたは きっと 死ぬでしょう

わたしは 生きて 帰るでしょう


あなたは 死んで しまうけど

わたしは けっして 忘れない


あなたが くれた 

あなたの あした


さよなら  はらぺこ おおかみさん
【くも】


おれは こどくな くもだった

寂びれた 空き家に いとをはり

迷った 羽虫を 捕まえて

その日を しのぐ ろくでなし


あるとき 蝶が 舞い込んだ

ぼろけた 空き家に 不似合いな

色鮮やかな アゲハ蝶

世間知らずの アゲハ蝶


そいつは ふらふら飛んできて

空き家の まどに 羽おろし

ものめずらしそうに おれをみて

目を 輝かせて こう言った

「そっちへ いっても いいかしら」


色鮮やかな アゲハ蝶

世間知らずの アゲハ蝶


しばらくぶりの ごちそうだ

自慢の足で 手招きし

笑顔を作って 返事した


そんなところに とまってないで

こっちへおいで 話をしよう

おれは ずっと 独りでね

話し相手が 欲しかった


ちょうちょは まんまと 引っかかり

おれの 巣へと 飛んできた

色鮮やかな アゲハ蝶

世間知らずの アゲハ蝶


なにも知らない そいつの肩に

いとの 毛布を 羽織らせて

なに食わぬ顔で もてなした

そいつはとても よろこんで

おれの はなしを きいていた


どうでもいいおれの どうでもいいはなし

まっすぐ おれの 目だけ みて

しゃがれた おれの 声だけ きいた


おれは くもで ちょうちょは えもの

おれは それを 知っている

こいつは それに 気づかない

おれが 敵だと 気づかない


おれは なにを おもったか

おろかな ちょうちょに こういった

「おれは くもだ みにくい くもだ  

おまえは くもの ごちそうで  

これから おまえは たべられる」


ちょうちょは えがおで こういった

「こんなわたしで いいのなら  

どうぞ たべて くださいな  

あなたの たのしい おはなしに  

かえせるものが みつからないの」


おれは ちょうちょを ばりばりたべた

色鮮やかな アゲハ蝶

世間知らずの アゲハ蝶


そいつは なみだの あじがした

あかくて しょっぱい 

なみだのあじが
【ちょうちょ】


わたしの ともだち かわいい ちょうちょ

わたしの ともだち きれいな ちょうちょ


ちょうちょが くもに 恋を した

わたしが とめるの ふりきって

くものす めがけて とんでった

ちょうちょは いとに からまって

そのまま ぴくりと うごかない


わたしは かのじょに 追いすがり

からまる いとを 振りほどき

はやく にげてと ゆさぶった


けれども ちょうちょは くびを ふり

ねばつく いとに みをおとす


やがて くもが おりてきて

ちょうちょを ばりばり 食べだした

ちょうちょが ばりばり 消えてゆく


くやしなみだが あふれだす

ちょうちょは しあわせ だったかな

ほんとに しあわせ だったかな

それは だれにも わからない

ちょうちょ だけが 知っている


わたしの ともだち かわいい ちょうちょ

わたしの ともだち きれいな ちょうちょ

くもに 恋した おろかな ちょうちょ
【空】


【空】


むずかしそうな 顔をして

なにをそんなに 悩んでいるの?


空はこんなに 青いのに

風はこんなに 涼やかなのに

そんな顔して うつむいてたら

みんなみんな 台無しよ


仕事で失敗 したのかな?

誰かとケンカ したのかな?


青い空を 見てごらん

大きな空を 見てごらん

あなたの心の 曇り空

嘘なんだって 思えてこない?


天気予報を してあげる

今の気持ちは 曇りでも

明日の気持ちは きっと晴れ


さあ手をとって

帰りましょう

あなたを待ってる

「いつも」のところへ
[窓辺の君と]

君の声を 聞いたら
朝に なったよ
君は 窓の外から
手を 振るよ

君の事は 知らないけど
君の事が 好きなんだよ

僕の事は 教えないけど
僕の事を 好きになってよ


君の声が 消えたら
夜に なったよ
君のいない 窓辺に
手を 振るよ

君と僕は 
遠い世界 離れ離れ
僕は君を探しに 夢の中

君の事は 知らないけど
君の事が 好きなんだよ

僕の事は 教えないけど
僕の事を 好きになってよ

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