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目黒シネマコミュの★『トニー滝谷』

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監督:市川準

出演:イッセー尾形 宮沢りえ他

ナレーション:西島秀俊

音楽:坂本龍一

2004年/日本/1h15/ビスタ/配給:東京テアトル

オフィシャルサイト
http://www.tonytakitani.com/j/index.html

目黒シネマでの上映:2005/7/2〜2005/7/20

コメント(5)

映像小説という言葉があるなら、たぶんこの映画がそうなのだろうと思う。
おれ様が今まで観た映画のどれにも似ていない特別な映画です。
原作は村上春樹の同名の、文春文庫の『レキシントンの幽霊』に収められている短編小説。
数年前にこの物語を読んだときは淡々としすぎていて、特別な感情はわかなかった。村上春樹の小説によくある、不条理でそこはかとなく滑稽な物語としか思えなかった。
それが映画化されると聞いたときは正直、どうなのよ?と思ったのだけれど、よもやこのような美しくも寂しい余韻を残す作品に昇華されるとは。
映画はひたすらナレーションで語られるんだけど、それがしっかりとした映画の柱となりえているのが素晴らしいし、それを超えて物語ってみせる完璧な構図の映像が素晴らしいと思った。あと、物語と歩調をあわせるような音楽も。
ストーリー的には??と思われる人も多いと思う。でも??な映画なのにもかかわらず、誰も居ない部屋でピアノの鍵盤を一度だけ押したような、なんとも言えない余韻が残る映画だった。それはおれ様が見た回、エンドロールが流れても、観客が誰一人として席を立とうとしなかったことからも明らかだと思う。
う〜、もういっぺん観たい。

個人的評価:★★★★ (5つで満点)
あ、そういやDVD買いにいかなきゃ。
でも忙しすぎて観れないかも。。
レビューも書きたいのにな。
でも目シネの映画は全部観てまっせ!!
本作監督の市川準(いちかわ・じゅん、本名=市川純)さんが19日(2008/09/19)未明にお亡くなりになりました。

ご冥福をお祈りするとともに、この映画をはじめいろいろな映画を残してくれたことに感謝します(−人−)

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