日蓮原理主義を破折する会コミュの日蓮宗への批判を破釈する③

日蓮さんは最終的には何を目指していたのか？
御書から伺えることには、
【自分を教主とした一大宗教を立ち上げ、本門戒壇を建設して国教となし、日本の柱ともいうべき宗教の開祖となる】事を目論んでいた様に見え無くはない。【オウム真理教の麻原彰晃にも通ずる部分があったわけである。】
　五老僧はそれだけは、何としてでも阻止しようと画策し、日蓮没後に教義を緩和したのである。
西洋では、ローマ時代にキリスト教が国教化し、宗教戦争、異教徒・異端者弾圧、魔女・異教徒狩り、抑圧的支配等を経て、一神教の愚かさに気が付き、教義を緩和した事で、やっと民衆は人間性や心の自由を得る様になったのである。
　日蓮宗始祖たる五老僧は、日蓮さんが存命時から日蓮さんの本意とその危険性に気が付き、没後は天台沙門を名乗って、教義を天台宗に合わせたのである。
　開目抄の文言に、
【仏涅槃経に記して云く「末法には正法の者は爪上の土・謗法の者は十方の土」とみへぬ、法滅尽経に云く「謗法の者は恒河沙・正法の者は一二の小石」と記しをき給う、千年・五百年に一人なんども正法の者ありがたからん、世間の罪に依つて悪道に堕る者は爪上の土・仏法によつて悪道に堕る者は十方の土・俗よりも僧・女より尼多く悪道に堕つべし。】

と、書いてあるが、これを裏読みすれば、
【日蓮を宗教指導者とする一神教は、異教徒・異端者を大無限阿鼻叫喚地獄に落とし、かつ、信仰に誤りがある・うっかり間違いを犯す・慢心がある、修行をサボる、だけの者も大無限阿鼻叫喚地獄に落とす宗教である】
と言っている様なものである。
これでは、たまったものでは無いが、日蓮さんの【謗法】の指導に嫌気が差して、ウンザリした五老僧は日蓮没後にこぞって、教義緩和に傾いていったのである。
　一方、日Kをはじめとした一部の狂信者は独立して、別個に教団を立ち上げたのだが、時代が下ると、日蓮さんを末法仏として持ち上げ、さらに教義を過激にした宗教団体へと変貌していった。
【謗法】は【五逆罪】といった、父母殺害より罪が重いという。過激日蓮原理主義は、ほんの些細な言動に【謗法】を適用し、【大無限阿鼻叫喚地獄】に落ちると信者を脅したわけである。
　クレイジーとしか言いようが無いが、【こんな宗教が本門戒壇まで建設して国教化したらえらいことになる。一大宗教化なんてもってのほか。何としてでも阻止しなければならない。】と判断した日蓮宗始祖たる五老僧は賢明であった。
　結論として、日蓮宗は伝統仏教と融和路線に傾いたわけであるが、日蓮原理主義者はそこら辺を良く考えてみるべきである。