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象眼3rdコミュの038#食とは?調理人の本分

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イタリア料理の従業員
パスタ2品注文の客を「侮辱」「ファミレスではない」と批判
https://news.yahoo.co.jp/byline/toryu/20191022-00147928/

>ディナーで予約していない親子(中学生)が来店
>席も空いていたので案内した
>オーダーを聞きにくとパスタ2品のみ
>前菜やメイン料理のオーダーを尋ねるといらないと言う
>一応リストランテなのでパスタのみでのオーダーは受け付けて
>いないので最低料金を下回る場合、席料を頂戴する旨を伝える

>すると、あろうことか言うに事欠いて
>「二人ともあまりお腹が空いていないんですけど」
>このセリフどう思いますか?
>レストランですよ?
>お腹を空かせたお客様が少しでも美味しい料理とワインを
>楽しみに来る場所がレストランです

-----------------------------------
<調理・とは?>

25〜6歳の頃だったか、
レストランでバイトしていた。
厨房の中で、主に洗い物/調理補助/食材や調味料の準備などを
コックの指示(というより罵声)の中でやっていた。
ある日
休憩時間、皆で厨房の中でしばしコーヒーブレイク
コックが言った
「調理って、どういう事か?オマエ知ってるか?」
勿論、小生は知らぬ。コックが続けた。
「ココにキュウリがあるだろ?」
「コレをそのまま何もせず1本出す、これじゃダメだよな!」
「でも、包丁で半分に切って出す、そしたら、もう調理だ!」
調理人が食材に手をかけたらソレで調理だ!と・・・。
「半分に切って出して、カネ取ってもイイわけよ」
「けど、半分切っただけじゃぁ能がねえよな?」
「薄く斜めに、同じ幅で切る、とかね、するわけよ」
まあ、
調理人によって見解は異なるだろうが、このコックはそういう
見解を持っていた。
単純な事の様だが、「食と調理の本質・根源」を表現している様
に思え、奥深い見識だと思う。
-----------------------------------
<客が食事を完成させるのだ!>

さて、本件だが。
様々な見解はあろう。
この客がマナー違反という筋も相応に理がある。しかし、小生は
完全にこの客を肯定し、客に不満を言う従業員を批判したい。

例えば、
居酒屋では「お通し」があって全国共通である。
食いたくもない、選択もできない前菜を出され、カネを取られる。
これは「何も頼まず、ビール/酒、1杯だけの客」を防止する為の
制度で、店側の売上げの都合である(現在、有名無実化して代金は
取らず、サービスとして「お通し」を出す店が多いだろう)。

本件の店も
セット/コースなどが主流らしく、1品注文は受けないらしい。
それはそれでよい。
「当店はそういう制度です、それにご不満なら来なくて結構です」
そういうスタイルは自由だ。
だから、この店は「席料をもらう」という制度で、それが不服なら
客は出て行けばイイ。

問題は!だ!
>「二人ともあまりお腹が空いていないんですけど」
>このセリフどう思いますか?
>レストランですよ?
>お腹を空かせたお客様が少しでも美味しい料理とワインを
>楽しみに来る場所がレストランです
である。

ココも見解は分かれ「その通り、腹も減ってないのに行くな」と
客の不見識を問うものもあろう。
小生の見解は

「客に向かって何様のつもりだ!」

である。
ちょっとだけ食いたい客だって客である。
「席料を払ってイイのでパスタだけ」と言われたら、喜んで
オーダーを受ければイイのだ。

>お腹を空かせたお客様が少しでも美味しい料理とワインを
>楽しみに来る場所がレストランです

オマエがレストランの定義を決めるのか!

レストランの評価/定義はすべて客が決めるのだ!
勿論、こういう店にしよう=コンセプトは店側が決めるが、
その店を、どう使って、どういう満足を得るか?
つまり、

★★★★「食事」は、使う側が使って完成する★★★★

この大原則が本件の従業員はまったく理解できていない、
故に客に不満が言えるのである。

店はあくまで、
場と時間と料理/酒を提供するまでしか出来ない。
そこまででは食事は完結しない。
基本的=根源的な食事を商売にする事の意義である。

客は様々だ・・・

・会社が倒産、クビになった
 家族の居る、暖かい食事が待っている我が家に帰れない
 ローンの残る・・・
 その時、ふと目の前にあるレストランに入る
 食べたくもないが、そこに入る事が魂の救いになる
 そういう食事もある

・ガンで余命わずか
 食欲も当然ゼロ。病院では流動食状態。しかし、この世の
 最後の為に、元気だった頃に通ったレストランに行って
 「(食えもしない)食事をしたい」
 次から次へ出てくるコース料理、すべて食えず目にするだけ
 そういう食事もある

いずれの客も食欲などない。
いずれの客も食事を楽しめない。
しかし、
いずれの客も正しく「食事を完成」する事ができる。

そういう食事もあるのだ。

・楽しい食事
・悲しい食事
・シアワセな食事
・不幸な食事

どんな食事も食事である。
(当店は禁煙ですなど)店が決めた制度やルールの上で、
飲食店の使い方は、すべて=100%、客側に託されている。

本件の
従業員は若輩者故、己の事しか想起できない。
・コチラは、一生懸命提供している
・だから、客も食事を楽しめ!

客にこうしろ、ああしろ、と要求するなど言語道断である。

繰り返す

飲食店は客が使って完成する。
食事の完成は、ひとえに客にゆだねられている。
店は(文字通り)「お膳立て」をするまで、しかできない。
店は客の食事完成の邪魔にならぬ様にするのみである。
-----------------------------------

前述、
クビになった男
出てきた料理も喉を通らない。
ウエイターにつぶやく。
男「今日、クビになったんです・・・」
ウ「・・・」
男「子供も小さく、ローンも残っていて・・・」
男「妻が毎日、暖かい夕飯を作って待ってくれていて」
男「今日は、とても、帰れないんです・・・」
ウ「食欲も無いでしょうね、どうぞ残してください」
ウ「それでも調理人は誠心誠意、お出ししますので
  どうぞ、見るだけでイイのでコース料理をご覧ください」
そうして、ウエイターは、次から次へ料理を運び、食材と
調理方法を説明した。食事は残された。

全ての料理の後、ウエイターが言った。
ウ「これはコック長からのプレゼントです」
そう言って小さな、ほんとに小さなケーキを出した。
コック長のメッセージが添えてあった。
「このケーキは約束のケーキです」
「いつか、必ず、当店に来てください」
「それを約束してもらう為のケーキです」
「その日を、心からお待ちしています」
男は涙を流してケーキを食った
そのケーキは食った、約束をしたから・・・
そうして出て行った。

まあ、陳腐なストーリは御容赦願いたい。
つまり、
客商売とは、人の人生の岐路にすら寄与できるのだ、と。
だから、素晴らしいのだ。

この本件の従業員もそういう仕事をしている、と気付いて
ほしいものだ。
まあ、客にああしろ、こうしろ、と言っているレベルでは
程遠いが。



コメント(1)

>場と時間と料理/酒を提供するまでしか出来ない

披露宴含め、過去、多くの酒宴をしてきた。
懐に余裕のある時は2人でジョジョ個室もあったなあ。
2人ともプーの頃もあったなあ。
でも、どんな時も、ココロは同じだ。
一生懸命、画策する、ソレは「集い(つどい)の場を提供するまで」だ。
後は、訪れた人が完成させる。
幹事は面倒くさいという者もいるが、
このメンツを、こんな場に入れたら、どんな事になるかなあ・・・
それを独りで妄想/画策できるなんて、オイシイとしか言い様がない。

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