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Antique LaceコミュのLaceの変遷

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第31回は前回に引き続きレースの変遷についてのトピになります。

今回はボビン・レース(Bobbin Lace)の変遷を辿っていきたいと思います。

Bobbin Laceはフランス語ではDentelle aux fuseau、ドイツ語はKloppelspitze、イタリア語ではTrina(Merletto)a fuselli、スペイン語ではEncaje de bolillosといいます。英語では枕を使用することからPillow Laceと呼ばれたり、かつてはピンの代わりに魚の骨が使われたとの説からBone Laceとも呼ばれます。

ボビン・レースの歴史もニードル同様に古く、実際いつ頃から始められたのかは定かではありませんが、元来パスマン(Passman)と呼ばれる単純な組み紐様式の装飾品から派生し、ニードル・レースがヴェネツィアで発達すると同時にデザインなどを模倣して、より簡単に作れる為にヴェネツィアは元より、ジェノヴァなどでも多く制作されるようになりました。また同時期にフランドルやイギリスなどの国でも同様のレース技法が生み出され発展していったようです。

ボビン・レースには以前書きましたようにパート・レース(Part lace)とかフリー(Free)と呼ばれるモチーフを別々に作り、最後に繋ぎ合わせる不連続技法(フランス語でPièces Raportées)とストレートと呼ばれる連続糸技法(Fil Continu)の2種類があり、下記にイタリア、フランドル、イギリスの其々の国でどのようにボビン・レースが進化していったか表にしてみました。

=イタリア=
・Genoese ジェノエーズ(連続糸技法)

Maltese マルチーズ(英)・Cluny クリュニー(仏)・Le Puy ル・ピュイ(仏)・Bedford ベッドフォード(英)

・Venetian ヴェネチアン (不連続技法)

Milanese ミラニーズ

Spanish Milanese スパニッシュ・ミラニーズ(西)・Russian ロシアン(露)

=フランドル=
・Mechlin antique メクリン“メヘレン、マリーヌ”(連続糸技法)

Mechlin メクリン・Lille リール(仏)・Chantilly シャンティー(仏)・Blonde ブロンド(仏)・Bucks バックス(英)

・Binche, Fausse Valenciennes バンシュ、フォス・ヴァランシエンヌ (連続糸技法)

Valenciennes ヴァランシエンヌ(仏)・Binche バンシュ(白)・Point de Paris ポワン・ド・パリ (仏)・Torchon トーション(仏)

・Old Flemish, Vieux Flandres オールド・フレミッシュ、ヴュー・フランドル (不連続技法)

Point d'Angleterre à Brides ポワン・ダングルテール・ア・ブリッド

Point d'Angleterre ポワン・ダングルテール

Bruxelles à Vrai Réseau ブリュクセル・ア・ヴレ・レゾー

Brussels Appliqué ブリュッセル・アップリケ・Duchesse デュシェッス・Angleterre アングルテール・Rosaline ロザリーヌ・Valenciennes de Brabant ヴァランシエンヌ・ド・ブラバン

=イギリス=
・Bone Lace ボーン・レース

Angleterre“Bath Brussels”アングルテール、バース・ブリュッセル

Angleterre Applied アングルテール・アップリケ

Honiton ホニトン

画像は左から1698年の版画で当時のソーイング・スクールの光景の中にボビンでレースを作る女性(右端の人物)が描かれています。2枚目は1720年に描かれたソーイング・スクールの光景で、こちらも少女達がボビンでレースを作る姿が描かれています。最後の版画は1850年頃のもので同じくボビンでレースを編む女性が描かれています。

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