ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

半蔵門かきもの倶楽部コミュの第132回 文芸部A 王都作「思わず吹いたw」(三題噺「雨」「スープ」「不倫」)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
��AI(ChatGPT)謹製笑


六月の雨は、やる気を溶かす。

朝から降り続く雨を眺めながら、私は駅前の喫茶店でスープを飲んでいた。コーンスープだったか、ポタージュだったか、正直あまり覚えていない。ただ、湯気だけは印象に残っている。

隣の席には年配の女性が二人。

最初は聞く気もなかったのだが、店内が静かだったので、会話が自然と耳に入ってきた。

「それでね、うちの主人が不倫してたのよ」

私は危うくスープを吹きそうになった。

雨の日の喫茶店で聞こえてくる話題としては、なかなか重い。

しかし当の本人は実に落ち着いていた。

「二十年前だけどね」

あ、二十年前か。

少し安心した。

「しかも相手がね、犬だったの」

私は今度こそスープを吹きそうになった。

犬。

犬?

脳内でいろいろな想像が暴走したが、話を聞いているとどうやら違った。

主人は毎朝、散歩コースで会う柴犬に夢中になっていたらしい。

仕事帰りにも会いに行く。

休日も会いに行く。

犬用のおやつまで買う。

家族旅行の写真より、その犬の写真のほうが多い。

奥さんは冗談半分で、

「それ、不倫じゃないの?」

と言ったそうだ。

すると主人は真顔で、

「いや、純愛だ」

と答えたらしい。

隣の席から笑い声が聞こえた。

私もつられて少し笑った。

二十年前の柴犬はもういないだろう。

その主人も年を取っただろう。

けれど、思い出話として残っている。

なんだかそれが少し良かった。

不倫という言葉は重い。

ニュースで聞けば面倒だし、当事者なら笑い事ではない。

でも世の中には、柴犬への純愛を「不倫」と呼ぶ夫婦もいるらしい。

雨は相変わらず降っていた。

窓ガラスを流れる雫を見ながら、私は最後のスープを飲み干した。

人生というのは案外そんなものかもしれない。

深刻そうな言葉の中に、拍子抜けするほど平和な話が混じっている。

だから時々は決めつけずに蓋を開けてみるのも悪くない。

少なくとも、雨の日のスープは少しおいしくなる。

そんなことを思いながら、私は店を出た。

傘を開くと、どこからか犬の鳴き声が聞こえた気がした。


資料
柴犬の写真 Pexels│Jeremy Li
https://www.pexels.com/ja-jp/photo/18990282/​

コメント(2)

すごくほっこりしました
ご夫婦の良い意味で、間抜けなやり取りが可愛らしいですね

三題噺から、まさかこんな話が出てくるとは…笑
どんなプロンプトで生成したのか、気になります

カフェやファミレスで耳に入ってくる他人の会話って、つい聞いちゃいますよね…笑

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

半蔵門かきもの倶楽部 更新情報

半蔵門かきもの倶楽部のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。