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インプロ(即興劇)コミュのご報告〜きくみるはなす宮崎・川南町縁坐舞台ツアー

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5月末に行いました表記縁坐舞台ツアーには、
皆様のご寄付などいろんな形での応援を頂き、
まことにありがとうございました。


おかげさまで素晴らしい「きくみるはなす川南町縁坐舞台」を
開催することができました。


縁坐舞台公演当日は川南町名物、
月に一度の「軽トラ市」開催の日でもありました。
この、機動力豊かに移動する「市」は、
東北にもそのノウハウが伝えられた、
町の復興のシンボルとなっている民衆市場です。


朝、どこからともなく集まった大量の軽トラックが
道に沿ってズラッと並び、たちまち出店に早変わり。
名物ウナギ弁当や人気のハンバーグ、古物商や
洋服屋に八百屋や魚屋、おいしいお饅頭やアイスクリームも。。
これはスケールの大きな祭りの出店です!


様々な物産を荷台に広げて、さながら東南アジアの活気あふれる
市場のような熱気の通りを、皆で買い食いしながら歩きました。


美味しいモノが多いので、どれにしようか迷います。
どれも食べ応えがあるので、すぐにお腹がいっぱいになって
まだ欲しいものがあるのに諦めるのが残念です。


僕は川南名物トロン汁(現地の地名トロントロンに由来。
豚汁+ミルク+αの美味しさ。一杯たった百円!)を頂いて
けっこうお腹が一杯になり、
そのあとは「振る舞い」と言って、
無料でごちそうしてくれるどら焼きと緑茶を頂いて至極満足。


東京からの参加者、まなぶが軽トラケーキ屋さんからショートケーキを
たくさん買ってくれて公演祝いとして皆で頂きました。


まなぶがいつも自分で焼いて持参してくれる、
これまたおいしい通称「まなぶクッキー」と、
地元からの差し入れのイチゴも一緒に頂きました。


シーラという魚の身を練り入れた名物はまうどんも振る舞いの品目だった
のですが、公演の時間と重なって食べられず、よし次回また来てきっと、
と思わせる楽しい市場の時間でした。


毎月こんな時間と場所が、つい今朝までほとんど人影のなかった通りに
出現するなんて、すごいですね!


ところで前回、「お前は誰よ!」と眼光が怖かった通称「ヤクザのイチゴ農家」、内の宮さんと、初日夜の縁坐舞台メンバー歓迎飲み会で再会しました。


町長の日高さんはじめ、教育長、政策課長と町のトップ3も
来て下さって、大いに飲んで語りました。


内の宮さんが「だからダメなんだ、この三馬鹿は!」と
町のトップ3に向かって投げつけても、
町長はじめ町の大幹部たちは、
「暑いハウスでイチゴばかり見てるから頭が寂しゅうなったな(禿げたな)」と幸せそうに笑顔で応酬し、


全員で行う習わしになっているみたいだった1分間スピーチでは、
教育長が、大事な行政の仕事中には自分の大事な畑のイモの世話のことを
考えている、と皆を笑わせます。


若手の20代の役場職員たちも、こんなこと言うけど首にしないでください、といいながら都会の職場では考えられないような、好きなこと、本音を上司たちにぶつけます。


日高町長が、「何をいうか、こら!お前、来月付で首よ!」と赤い顔で叫び、僕などは、どこまで冗談なのかわからず、びっくりです。


しかし、順番が畜産家の若者に回って、
新たに買い入れた牛の世話の苦労と、しかし家族一丸頑張る
という話をしたときには、赤い顔の全員が真剣にその言葉を聞くのです。


暖かい。。町の中枢である役場の全員が暖かい。
同席した農家や商店主達との絆が伝わってきます。


この町の公務員であることが幸せだ、と断言する若手の行政職員たち。


僕にとってはちょっと信じられない飲み会の姿でした。


娘の仁美も同行したのですが、スピーチの最中に感極まって泣き出します。
こんな場所があるなんて思わなかった。
ここに来れてうれしいです、と。。


泣いている娘の向かい側に座っていたヤクザの内の宮さんが、
「めんどくさい奴やな」と、ぼそっと言いますが、
しかし彼がちゃんと話を聞いているのが分かり、むしろその眼差しの
あったかさが伝わってくるのです。


別れ際、入口近くのカウンターで、新たに来た仲間と
飲んでいる内の宮さんに挨拶すると、
赤い顔で、しかし以前の怖い眼光ではなく、
僕の手を握り、「また来てよ。」 と言ってくださったのでした。


じーんとうれしかったです。


また行きます。内の宮さん。


この日の昼間、我々縁坐舞台チーム10人は、内の宮さんの
イチゴハウスでなんと、イチゴ摘み放題、食べ放題という
人生初めての経験をさせていただいたのです。


摘んでは食べ、摘んでは食べ、皆口をもぐもぐさせながら、
これでもか!とばかりにほんとにお腹いっぱい食べたのでした。


ヘタまで甘いイチゴを目指す内の宮さんのイチゴは、
やはり最高でした^^


前回お世話になった薔薇農家の小高さんは、
今回も車での移動や宿舎の手配などでお世話くださるばかりか、
我々縁坐舞台チームの一員として公演にも出演、
見事な表現を見せてくださり、
またご自分が話し手になったときには、その縁坐舞台を見て
号泣されたのでした。


遠く茨木県から流れてきて川南に住み着き、ここで骨を埋めるつもりの
小高さんにとって、我々のような外から来て関わろうとする人間が、
どこか親しみを感じる存在なのかもしれませんね。


川南町環境改善センターの一室で行われた「きくみるはなす川南町縁坐舞台」の最後の話し手は、トロントロンでおもちゃ屋さんを営む中村さん。


若手のリーダー格です。


「僕らはこの町で生まれて、ここで生きているので、都会の人たちが
どんなことを考えて、どんな生き様をしているのか分からない。
僕は知りたいと思う。とても興味があります。


この町は口蹄疫の被害にあって、みんながとても辛い思いをした。
でも僕らには真剣さという武器があります。」


最後のセリフにドクンとくるものがありました。


サラっとこんなセリフを語る若者がたくさん生きている
宮崎県川南町。


2年前、口蹄疫の被害が九州全土に広がるのをくい止めるために
子供が可愛がるペットも含めて蹄(ひずめ)を持つ動物16万4千頭の
全頭殺処分という十字架を背負った川南町。


その代償として、日常の中で命懸けの真剣さをサラっと生きる
筋金入りの人々が住む町が出現したのです。


最終日には、牛や豚達の慰霊碑へお参りし、
飲み会の時は一瞬も休まず冗談を連発していた
コメディアンみたいな町役場職員の「りょうちゃん」が、
今度は真剣な表情で、事情を教えてくれます。


夏の暑い中、テントの中で家畜を殺し続けなければならなかった獣医達は、
途中で毒薬の注射ができなくなったり、気持ちがおかしくなる方もいたそうです。


町の何箇所かに分けて埋めた牛や豚たちのその場所は、現在も
立ち入り禁止なのでこの慰霊碑の下にはいない、と。


黙祷を捧げながら、この真剣な絆で結ばれた人々のつながりを生み出し、
支え続ける無数の無垢な魂魄の存在を足元に感じたのでした。


さて、長文にもかかわらず、読んでくださってありがとうございます。


関心を持って見守って下さる皆様に
引き続き新たなご連絡を出来ますご縁を願って
今回のご報告に代えさせていただきます。


この度のきくみるはなす宮崎・川南町縁坐舞台無事成功のご縁、
まことにありがとうございました。


       イチゴ一会満腹悔い無師   橋本久仁彦














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