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セラピストの書斎コミュの多動性行動障害(ADHD)のアセスメントと治療

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 多動性行動障害(Attension-Deficit/Hypersctivity Disorder)のアセスメントと治療に関する本を紹介するトピックです。

 Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders Fourth Edition Text Revision(DSM-IV-TR)では、多動性行動障害(ADHD)は幼児期または青年期に診断されるMental Disorderの1つとして区分されています(このカテゴリーには学習障害や自閉症なども含まれます)。

 Attention-Deficit/Hyperactivity Disorderはその名前が示すように、注意散漫、多動、衝動性がDisorderの主な症状で、DSM-IV-TRでは、4つのタイプに分類されています。

*ADHD, Combined Type(複合タイプ:注意散漫、多動、衝動性が症状として認められる場合) 
*ADHD, Predominantly Inattentive Type(主に症状が注意散漫の場合)
*ADHD, Predominantly Hyperactive-Impulsive Type(主に症状が多動、衝動性の場合)
*ADHD, Not Otherwise Specified(上記の3つのタイプに当てはまらない場合)

 これらの分類はDSMのversionによって異なっているので古いDSMを参考にしている方は注意してください。現在の時点でDSM-IV-TRが最新のものです。

 ADHDは、アメリカの子ども達が最も頻繁に診断されるDisorderの1つですが、リサーチによると本当にADHDの診断基準を満たすのは3%から7%の子ども達ということです。誤ってADHDと診断されて薬を処方されている場合も少なからず見受けられます。こういった危険を極力避けるために、また適した治療を行うために、正しいADHDのアセスメントはとても重要ことと言えます。


注意:DSM-IV-TRによるADHDの診断基準は、専門家ではない人が誤った自己診断または他の人を診断する危険を避けるため、あえて載せません。

コメント(1)

*本の題名:Attention-Deficit Hyperactivity Disorder: A Clinical Workbook, Second Edition

*著者:Russell A. Barkley, Kevin R. Murphy

*出版社:The Guilford Press

*本の用途:ADHDのアセスメント

*本の内容と感想:

 これは、過去に同じ研究室の上級生だったADHDを専門分野とする人から紹介してもらった本です(彼女無事博士号を習得し現在は心理学者として働いています)。私が持っているものはSecond Editionですが、2005年にThird Editionが出版されています。Dr. Russell BarkleyはADHDの分野ではとても著名で、この他にもADHDやDefiance(反抗)といった子どものMental Healthに関する本を多く出版しています。

 この本は、最初にADHDの主な症状、分類、原因、治療法といったことに触れています。その他は主にADHDの診断をするためのアンケート用紙やStructured Interviewのリストなど実際に使うことが出来るいろいろなFormsが含まれています(学校用、家庭用など)。また、初めてクリニックに来る両親のためにセッションではどんなことをするのか、どのような準備をしたらよいのかといった丁寧な説明が含まれていて、セラピストはその部分をコピーして患者さんに事前に送っておくのもいいかと思います。

 この本は、私も患者さんを診断するのに使いました。ただADHDを診断する場合、アンケート用紙以外にも、学校の記録を調べたり、子ども本人と家族との面接(これらのことはこの本にも書かれています)、そしてConner's Continuous Performance Testといったコンピューターを使ったアセスメントやIntelligence Testなどを行うとさらに正確な診断が出来ると思います。

 ちなみに、この本では成人のADHD診断に使えるアンケート用紙も取り扱ってあります。

 ADHDのアセスメントでは、この本で紹介されているアンケート用紙以外にもBrown ADD Scalesなどといったものもあります。

 ADHDの"screening"としてChild Behavior Checklist(家庭用アンケート用紙)やTeacher's Report Form(先生用アンケート用紙)、Youth Self-Report(子ども本人用アンケート用紙)などもお勧めです(注意:これらのアンケート用紙の結果は"screening"として使うと役に立ちますが、このアンケート用紙の結果だけではADHDを診断するには不十分です)。

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