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new†イエス・キリスト†コミュの「一生感謝―幸せの扉を開く29のカギ」ジョンクゥアン著

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バリバリクリスチャン専門書の感想を書くのに、
仏教の考え方から入るというのは
いささか乱暴だけど、許されよ。

 仏教の祖である仏陀は、僧になる以前、
小国とはいへ、一国の皇子だったといわれている。
その皇子が興味本位に外の世界を冒険してみて、
世の中の有り様に愕然としたのが、
僧になるきっかけだったそうだ。

 彼は王宮にあって、さまざまな教養ある御仁から、
「人はそのなすことによって、未来をもたらす。」
と教わった。
「悪さをすれば、不幸に見舞われ、
 善行に励めば幸を得るのだ。」と。
 ところが実際の世は、
ただそこに要るだけで疎まれたり、
身分が低いというだけで、処遇に差が出るという、
悪や善行とはもっと別な世界だった。

 仏陀は、病弱なのにもかかわらず、
苦行に励み、
あらゆる名のある人の教えを聞いたのちに、
何も得るものを得ず、
むしろ、世にあるすべては
「受け入れるべきもの」という結論にたどり着いた。

 世に数ある宗教のうちで、
およそまともな部類のものならば、
「信じれば災厄は来ない。」とは教えない。
 「災厄は来る。しかし、信じるなら、
それに耐える力や、打ち負かす能力を見出す。」
と教えているはずだ。

 年の初めや厄年に厄払いをするのだって、
それ一回ですべての厄がもう一生来ないなんて
思ってはいないからこそ、
毎年参るのだし、厄年は何度もやってくる。
 どんな生活をおくる人でも、
微塵も不安や憂いや不満を持たないなんて人は、
いないものと思われる。
となれば、後は量の問題か?
しかし、その量計器のバネは
人によって強さが違うと来ている。
 その量計器のバネが弱い人にとって、
この本は、救いになるだろうか?
示しになるだろうか?
バネの力を強める助けになるだろうか?
 正直な読後感からいえば、
よくある人生論のエッセーのひとつ。
という印象だった。
自慢じゃないが僕は非情に
バネが弱い部類の人間だ。

 数々と書かれた「誰それ」の体験談に関して、
僕が感じたのは、
「その人はそうゆう人生だった」という感慨だけだ。
ちょっとした場所の違い、周りの関係者の違いで、
圧倒的に多くの人が「誰それ」と同じ考え方をしても、
不幸のまま一生を送っている。それが現実だ。

 偶然なのか、神様の計らいなのか、
僕はこの本を読みながら、
同時に、塩野七生の『ローマ人の物語』と、
マイケル・サンデルの
『これからの「正義」の話をしよう』を読んだ。

 価値観のモノサシがまったく違う国同士が
自分の価値観を押し付けあった時代と、
価値観のモノサシがまったく違う人同士が
その価値観に折り合いをつけ、
あるいは、その価値観は価値観として認めながらも、
人の価値観を踏みにじらない「正義」を模索する時代。

 旧約聖書の詩篇23篇4章にこう書いてある
「たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、
私はわざわいを恐れません。
あなたが私とともにおられますから。」
 この詩を読んだダビデも、
実際には、数々の困難に嘆き苦しみ、
たまには、愚痴さへ言っている。
 いや、それどころか、
キリスト教徒にとってもっとも、大事な存在である、
イエス・キリスト自らが
「なぜ私をお見捨てになったのですか?」
と神に問うている。

 医者の前に座って、
自分の何処に問題を感じているのか、
何も言わない患者というのは、いないだろう。
見た目でわかる病状や怪我でも、
医者は、本人か状況を知っている人に聞くのが普通だ。
「骨は折れていますが、痛くないです」
なんて患者が言い出したら、
医者は別の病気を疑おうってもんだ(^^;
 そして医者は、自分の症状を訴えれば、
怪我ならば欠損していないかぎり、
たいていの場合はある程度まで、直してくれるし、
病気でも治し努力をしてくれる。

 でも神様ってどうだろうか?

 今日の晩飯代がないので工面してください。
とお願いしても、何も出てこないのが現状だ。
(たまたまイエス様の時代に生きて、
5000人分の1になれた人はラッキーだったね。)

 もしこれが結論だったら、
僕はクリスチャンなんかをやっている資格はない。

 仏陀も、マイケル・サンデルも、
今生きている、いわゆる「この世」での生き方を模索し、
答え出せないでいる。

 でも、我々クリスチャンのゴールはそこだろうか?

 言わずもがなだが、
もっと別のところにある答えやゴールは、
「かもしれない」や「再発の恐れ」や
「これが限界」なんて、辞書には載ってない。

 我々に与えられている、今を生きることとは、
初めからわかっている答えに向かうだけの、
障害物競走みたいなもので、
こんなありがたいことはない。
 確かに途中の障害はやっかいだし、
文句も愚痴も出るけど、
ゴールに向かう気さえあれば、
そこがゴールで無くなるなんて心配も、
時間切れも無い。
そんなゴールを用意をしていくださっているから、
だから、やっぱり感謝なのだと思う。

 つまり、この『一生感謝』って本は、
それを再認識させてくれたってこと。

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