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自己満足な短編部屋コミュのただいま その2

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担当の先生が回診に来た。
「少し熱がありますね」
元気になってきつつあるけど、やっぱりまだまだ時間が掛かりそう・・・
でも、あの人の元へ戻れないから、あまり関係ないか・・・

夕方になって、少し咳が出始めた。
そういえば、私が風邪をひいたとき、あの人って出来ない料理を作って、私に食べさせてくれたっけ・・・おかゆだけだったけど。
思い出し笑いをしながら日記を書く。

【 ひろと ありがとう 】

夜になって咳が止まらなくなってきた。
先生も看護士さんも、皆必死な顔をしている。
死んじゃうのかな・・・
病室のドアが開き、お父さんとお母さんが泣きながら入ってきた。

窓が明るい。知らないうちに寝てたみたい。
お父さんもお母さんも、まだ起きてくれてたんだ・・・
「お父さん、お母さん、ごめんね」
2人とも泣きながら手を握ってくれた・・・あったかいな・・・

どうも肺炎にかかったらしい。
免疫力が落ちてるから、危ないかもしれないな・・・
お父さんとお母さんに一杯心配かけちゃったな・・・
元気になるように頑張るね!

いつかあの人に質問したっけ・・・
「ねえ、ひろとは生まれ変わったら何になりたい?」
「ゆい、君は何になりたいの?」
「私は薄紅色の蝶かな・・・」

頭がボーっとして、なんか眠くなって来た・・・
あ、今日の日記書いてないや・・・
なんとか枕元の日記を見つけ、かすむ目で次のページをめくった。
お父さんとお母さん、あれ?先生や看護師さんまで?

「お父さん、お母さん、彼女の最後の願いですから・・・」

そっか・・・やっぱり私死ぬんだ・・・
親不孝してごめんね・・・困らせてばかりいてごめんね・・・
ひろとに会いたいな・・・
そういえば、黙ったままいなくなったんだっけ・・・

【 ご  め   ん  ね 】

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