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お好きにどーぞっ♪コミュの黄昏乙女×アムネジア

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_ねぇ、知ってる?
旧校舎の怪談の秘密。
七不思議の起源はそう…


「貞一くーん!!」
「わわっ!ゆ、夕子さん!突然飛び付かないでくださいよっ」
「えへへ、貞一くんっ」


僕は新谷貞一。
怪異調査部に入部して1年が経つ。

怪異調査部とは学園内で頻発する様々な怪奇現象の原因解明のための部活で、

まあ。
それは表向きな理由。

全てはここにいる夕子さんの死因解明の調査をする部活なのだ。

その部長は夕子さんだけど他の大多数の人間には夕子が見えないため部長代理を自称し、対外的には「部長は滅多に来ない」と説明している。


  

コメント(3)




そして僕たちは…
愛し合ってしまって。


いけないとわかっていても
僕は夕子さんが好きで…

夕子さんも僕を好いていてくれる。


それだけで僕は…僕は…






………………幸せなんだ。







  

「ねぇ、貞一くん?」
「なんですか?夕子さん。」

夕子さんは、僕からゆっくりと離れると少し微笑んだ。

「なんですかってば。…夕子さん?」

浅く俯いたあと、「ううん、なんでもないっ」と笑って見せた。


また、歯車は動き始めていたのかもしれない。


影夕子と夕子さんがひとつに戻り、夕子さんの感情は豊かになっている。
それが、きっかけだったのかもしれない。


長い制服のスカートを翻し、旧校舎の廊下のギシギシという悲鳴を当たり前のように聞き流し
軽やかに跳ねる。

「行こっ、貞一くん」
「はい」

今は、まだ、気にしないでおこう。
そう

今はまだ…。




「…あれ、が…ねぇ?クッ…クククッ。みーつけた、ユウコサン。あは…ははは!!」



_下校時刻となりました。校内に残る生徒は、気をつけて帰りましょう。もう一度繰り返します。下校…


「…もう、帰らないとね」

寂し気な声で夕子さんは呟いた。
今日は小此木さんも霧江さんも来ていない。
僕は机の上に広げていた宿題を鞄にしまうと、ソファーから立ち上がる。

「帰りますね、夕子さん」
「うん。下まで送るねっ!」

夕子さんは僕の手を取り、自分の手と絡めた。
暖かい。と僕は感じる。



「じゃぁね、貞一くん。」
「はい。また明日、夕子さん。」

繋いでいた手が一本づつ離れて行く。
何とも言えない感情に押しつぶされそうになりながら、僕は歩き出した。



「っ!?ったぁ…」

突如、壁のようなものにぶち当たり頭を打ってしまった。

「貞一くん?」

振り向くと夕子さんが不思議そうに僕を見つめていた。

「あ…あは。そんな…」

もう一度出ようとするが、やはり壁のようなものに当たり
出ることが出来ない。

「なんで…?」
「貞一くん。他の子がいない」
「え?」
「ほら、いつもならグラウンドで野球部が球拾いしてたり、他にも2~3人帰ってるはずだもん」

言われてみればそうだ。
学校はひっそりと静まり返り、まるで僕と夕子さん以外いないような雰囲気を漂わせている。

…クッ、フフフフ、あは…あははははははは!

「っ!?」
「何っ!?」

校内に笑い声が響く。
狂ったように笑い続けるその声は恐ろしく不気味だった。

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