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石原莞爾平和思想研究会コミュの死の意味

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莞李ん(かりん)にとってお爺ちゃんはとても優しく見えたという。石原莞爾平和思想研究所の同志は全国各地にいたのでよく出張していた。四女・莞李んは、なかなか感受性の強いところがあって、出張でお爺ちゃんが家を出るときには、姿が見えなくなるまで見送ることを止めなかった。

懸命に手を振る莞李んを目にすると、おじいちゃんはたまらなかったそうです。出張に行くおじいちゃんの後ろ姿は、どことなく寂しそうだった。そして必ずお土産を買ってきてくれるから、帰ってくるのが楽しみでしかたなかった。莞李んの頭の中には元気なお爺ちゃんに関する鮮明な記憶は、それぐらいだそうです。

莞李んが幼稚園のとき、おじいちゃんは突然、病院のベッドに伏せている人になるのです。気がついたときには、パパやママや3人のお姉さんたちが、懸命におじいちゃんの手足をさすったり声をかけたりしている情景がくりひろげられている。病室であることはわかったし、おじいちゃんの具合が普通ではないことも理解できた。

次の記憶はパパ・ママやお姉ちゃんたちが、肩を震わせて泣き始めた、ああ、お爺ちゃんはもうすぐ死んでしまうんだなあ、莞李んは悲しくなって一緒に涙を流してけれど、現実のことに感じられない、全ては遠くでざわついている出来事のようだったという。

幼児の莞李んにとって、おじいちゃんが亡くなったのは、悲しいけれど醒めているという、不思議な体験であったのです。死ぬってどんなことだろう?息が止まるって苦しいことなのかな?死んでもまた別の形で生き返るのかもしれない?癌に冒されていたことがわかったのは、つい最近であった。

緩和病棟での入院から臨終まで、わずか10日前後であった。病室に来るたび、莞李んは不思議そうに眺め続けた。「お葬式のとき、知らない人の出入りが多くて、いつもと違うなあと興奮していました。石原莞爾の同志のお墓へ分骨するときなどはお坊さんのお経がおかしくて笑ってしまい」怒られていた。

「おじいちゃんの顔や身体つきは、写真があるのでよくわかります。でも、動いている姿ではなく、止まったままなのです。一緒に何かをしているシーンも浮かんでこない」3人の姉によると、おじいちゃんはオーラをまとっているけど子どもたちには優しい人だったよと教えられた。家族みんなでわいわい食べるのが好きだったとも言った。

小学校にあがった莞李んは「天国へ行ったおじいちゃんへ」と題して、短い詩を書いた。そのおじいちゃんへの呼びかけは、学校でも話題となった。「出ちょうしたら必ず、チョコ買ってきてくれた。あまくれとろける味、今はもう、あじわうこともできない。おじいちさんは、遠いところへ行ってしまった。」

「私たちをおいて、足が痛いと苦しむ。おじいさんが、がんばってと。いっしょうけんめいさする。おじいさん、何もできなくてごめんね。お姉さんと仲よくするよ」おじいちゃんが亡くなって以来、死んだら人はどこへ行くのか、不思議でならなかった。お姉さんに疑問をぶつけると「死んだら全部なくなるんだよ」と言われ、愕然としたのを覚えている。

「怖くて怖くて。布団に入るときも、夢にも出てこないでねと、お願いしたりしていました。金縛りにあうことも多くて、そのたびにおじいさん、出てこないでねと胸の内で叫んだり」怖くてたまらなかった死の意味を問いかけるのは、ずっとあとになってからである。

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