石原莞爾平和思想研究会コミュの会社の株主とは

春先になると、一斉に同じ日に行うのが、上場会社の株主総会です。同じ日に一斉に行うのは、総会屋や文句の多い株主が、会社の総会を掛け持ち出席出来ないようにするからです。会社としては、穏便に総会を終えたいわけです。総会には、予行演習があります。出席させる、社員株主を集めて、議事に合わせ、「意義無し」と大声で叫ぶ練習です。委任状を提出していない株主の身元は全てチェックして、総会屋がらみの出席については、確りと調べます。

銀行や生保などの持ち株会社からは一括して委任状を取り、議事を予定通り運べるように、総会での過半数を会社側で確保します。総会の議決は、総会出席者の頭数ではなく、持ち株数の多数決です。そして迎える株主総会当日。１０分で、おしまいです。このように、済ませるのが総務担当者の腕の見せ所というわけですが、企業の不正や役員のスキャンダルなど、色々抱えている会社では、どんなに隠そうとしても、それが外へ漏れるのです。

それが総会で大騒ぎになるのです。中には、社内の派閥争いで片方の勢力が意図的にリークすることもあるし、色々な不満を抱えている社員だって沢山います。悪い奴は、ネタを嗅ぎつけ、総務へ色々要求する奴。株主として総会で色々質問して、嫌がらせをする奴。これが、いわゆる総会屋で、暴力団や各種団体と絡んでいる場合がある。株式上場以来、特定の総会屋と長いお付き合いの会社もある。だが、総会屋へ金銭を供与するのは、違法です。何かと取引を装って供与するのも違法。総会屋と縁を切れと、警察が言うのは当たり前だが、会社にしてみれば、スキャンダルが表に出るのはまずいのです。

会社は株主のものという方がいますが、私の気持ちではそこに働く従業員のものだという考えです。様々な株主がいますが、株主によっては１週間や1ヶ月とかの短期間で株を売り買いします。主婦の間ではその日に売り買いをしてしまいます。大半の株主は値上がりによるキャピタルゲインを狙っているので、その会社には何の愛情も持たない人だと思うのです。だが、大半の日本の会社に勤める従業員はそこで長く働きますから、いつも会社のことを考えて一生懸命に仕事をしています。だから会社は株主のものというのは悲しいことです。

経済主義に株主理論が通っていることは認めます。だが、それはよい経済主義ではないと思うのです。理論で言う正しいと言うこととは別の問題だと思うのです。株主第一にやたらに言う人は、従業員にとっては辛いことです。さらに株式市場の本質はマネーゲームです。勝者がいれば、敗者もいます。だが、ルールを破ることはしてはいけません。従業員へ安心感を与え、株主への公平さが表れていることが大切だと思います。法に触れないなら何をやってもいいと、財力にまかせてメディア買収を試みた人がいますが、日本人の過半数が喝采しているのを見て、何とも不思議な気持ちになりました。

日本を含む世界では市場経済が進んだ結果、貧富の差が大きくなりました。もちろん日本は民主主義ですから、貧富の差が出ても仕方ありませんが、あまりにも激しい弱者が生き残れないような格差は、あまりにも酷い話です。石原莞爾将軍は近い将来強い者だけが搾取することのない新文明が花開くと予言しました。その亡くなる前年、「日本は聖日連が龍ノ口に向って行くあの態度、キリストが十字架を負って刑場に行く時の態度を、我々は国家としてとる。」と強気をくじき弱きを助ける精神。石原莞爾将軍は誰にでも分け隔たりなく接し愛に溢れたところに同志達は惹かれていったのだと確信しています。