山のおとコミュの見よ！　この樹々らの奇々怪々なるを

　御山谷から平ノ小屋に至る黒部湖畔遊歩道を歩く。

　湖畔の道は湖面に沿ってある時は沢(入り江)の奥深く、またある時は岬(半島)の先端までの等高線ラインを忠実にたどる出入りの激しさに加えて、沢に降りまた半島に登るアップダウンの繰り返しが半端でなく、またその登降や渡渉の度に現れる木製の階段や橋の多くが雪や洪水で破壊されており、さらに歩道そのものが少なくとも3ヶ所以上で崩落し、頼れる木の根さえない裸の崩落急斜面をステップを切りながら横切らなければならない所もあったりして12：00発の平ノ渡し(渡船)には間に合わず，5時間近くを擁して平ノ小屋に着くのが精いっぱいだった。