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スタープラスコミュのカンフーヤングドラゴン

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第2回は、ジョン・ウー監督『カンフーヤングドラゴン』です。
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原題:鐵漢柔情 (1973)
英語題:Young Dragons
放送時「カンフーヤングドラゴン」(字幕はヤングドラゴン)
監督:ジョン・ウー
脚本:ニー・クァン 、ジョン・ウー
出演:ユー・ヤン、ラウ・コン、フォン・ハクオン、チャン・ナン
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90年代の終わり、ジョンウーの初期作品がズラリと並んで
放送されたスタープラス。
ずっと日本未公開だったリッキーホイ主演の「發錢寒」や「錢作怪」にはじまり、
広東オペラ「帝女花」、カンフー「女子[足台]拳群英會」、ジョセフィーン・シャオの
コメディ「八彩林亞珍」など未公開映画のオンパレードでした。
他にはビデオ化されたコメディホラーの「アーメンオーメンカンフーメン」も放送されました。

日本ではMr.BOO!シリーズや「霊幻道士」などで
人気を博したリッキー・ホイですが、
上記の主演映画は過去日本でビデオ化されていてもおかしくなかったと思います。
これは実際人気があったのはマイケル・ホイでリッキーの方は今一つだったということでしょうか。
ただジョン・ウーは、ホイ兄弟とは最初の「鬼馬雙星」のときから縁があったようです。
ジョン・ウーに限らずゴールデンハーベストの映画は、うれしいことに多数放送されていました。

そして記念すべき第1回監督作品が「カンフーヤングドラゴン」(鐵漢柔情)です。
これは、どんな映画であったのでしょうか?

この映画に主演しているユー・ヤンは、なかなかの俳優だったのではないでしょうか。
未公開の「除霸」や「石破天驚」などいくつか彼の主演映画を観ていくにつれて
そう感じるようになりました。そしてこの映画が極めつけとなりました。
どこか影のある主役をいくつも演じているのです。

残念ながら彼の映画が日本で劇場公開されたのはたったの3、4本に留まっています。
「少林寺三十六房」の洪煕官役が一番分かり易いと思います。
ところで芳賀書店のカンフー大全集の「カラテ愚連隊」の紹介ページや
出演映画のチラシの一部などには”カンヤン”との誤記がみられます。
ジェット・リーと中村獅童の対決が記憶に新しい「SPIRIT」のロニー・ユー監督と
同じ姓ですので、北京語読みでユー・ヤン(于洋)です。
前出の大全集のスチール写真はどう見てもフォン・ハクオンなのに
その”殺人グローブ”が目立って如何にも主演っぽかったのかカンヤン名義で紹介されていました。
当時は顔も名前も知られていなかった証拠でしょう。
(フォン・ハクオンは70年代、悪役俳優として本当に多数出演しています。)

この映画は流れ者のユーヤンと警察官ファンミン(ラウ・コン)の友情を描いており
「狼・男たちの挽歌最終章」で最高潮に達したジョンウー美学の原点だと思います。ユーヤンが發仔、ファンミンが李Sirに相当します。
また、タニー・ティエンとフー・チンの2大女優が競演しているのも注目すべき点です。
(彼女たちについては2005年にNHKBS2で放送された「香港映画のすべて第3部」で紹介されました。)

そしてここからが核心部分。
初監督作でいきなり香港で上映禁止となったこの映画、いったいどの辺が過激だったのでしょうか?
性描写?残酷シーン?コミカルでお色気たっぷりの石天出演シーンはとても短いです。しかしここはカットの雰囲気は感じられません。

上映時間は日本公開版の「カラテ愚連隊」が87分。
現在見られる「鐵漢柔情」は92分。「過客」の方が約5分短い。
過激なシーンが含まれているからそれをカットして後から公開したのなら
鐵漢柔情が短くなると思います。

これは、73年のオリジナルをGHに売り、
それを単にカットしたものが台湾と日本で74年に公開されたもので、
これが「カラテ愚連隊」(過客)です。
(つまり、香港より先に公開されました。)
しかし「鐵漢柔情」は長い。確かにレイプシーンなどカットされているのが
はっきり分かる場面もあります。編集がこれでは中途半端な印象を与えてしまいます。

この映画のラストには、有名になった枯れ葉が舞うシーンがあります。
そしてユー・ヤンVSハクオンは素晴らしいバトルを展開しています。
この映画の殺陣師は2人いました。ジャッキー・チェンもその1人でした。
バトルは取り直しをしたような印象?がややあります(推測)。

オリジナル「過客」はどんな映画だったのでしょうか?
鍵を持っているのは、当初、ジョンウーと共同で「過客」を監督した
ワン・カイイー(王凱怡)です。
彼はジャッキー・チェンの初期作品「頂天立地」と「女警察」の
助監督をしている以外は不明の人物であり、謎につつまれています。

日本では74年の夏、東映まんが祭りの裏番組として計16日間上映されました。
上野の駅前にあった今はなき上野宝塚もその一つです。
香港で最終的に75年9月12日に公開された「鐵漢柔情」も北京語であったので「過客」も北京語と思われますが、
そのため日本語吹替で公開されたのでしょう。
同時上映の「電光飛竜拳」もゴールデンハーベストから一緒に輸入されました。
(この「電光飛竜拳」もスタープラスで放送済み。)

オリジナル「過客」は幻のタイトルとなっていましたが、再編集の「鐵漢柔情」が
JoySales(樂貿影視)よりDVDが出るかも知れません。
このレジェンダリーコレクションシリーズはそのうち日本のメーカーも名乗りをあげてくれるでしょう。
その際は少なくともオリジナル予告編は入れて欲しいのですが。

この映画には逸話があり、出演者全員が死んでゆく映画と言われていまして
私も物凄い映画なのだなと思っていました。
実際、衝撃的で心に残る映画となりました。しかし、実はひとりだけ残ります。

最後まで残ったのはいったい誰なのか・・・?

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