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ビタミン☆らじおFCコミュの優しい王様 第三話 轟音と奏音

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優しい王様3   轟音と奏音


火山某所
?:「・・・やはり行ってしまうのか?」

王様:「ああ、ここは私には少々ホット過ぎるからな?それに、ここの王は御主ではないか?」

?:「ハハッ!王様なんてよしてくれ、オレはそんな柄じゃねえよ!・・・だが、おめえさんはこれからどこへ行くつもりなんだい?」

王様:「ここよりは涼しくて落ち着けるところを探すつもりだ。」

?:「ハッ!言ってくれるぜ!・・・だが、そんなところが見つかるといいな?」

王様:「ああ、きっと見つけるさ。御主もこれからは誰彼構わずにケンカを売るのはやめておけよ。」

?:「ああ、さすがにこんな傷をもらっちまったらいくらオレでもさすがに懲りるさ。」

王様:「その傷・・・すまなかったな。」

?:「おい!ナニ言ってんだ!おめえさんはオレの命の恩人じゃねえか!こっちが礼を言うことこそあっても謝られる覚えなんざこれっぽっちもねえんだよ!」

王様:「しかし、私がもっと早く助けに行くことが出来ていれば・・・」

?:「だ〜か〜ら〜!このキズは自業自得!オレ自身の当然の報いだ!それにあの時おめえさんはこのオレを助けてくれたじゃねえか!
おめえさんがいなかったら今頃オレはヤツにバラバラにされてたはずだ!だからもっと胸を張ってくれ!」

王様:「ああ・・・そうだな。では、そろそろ行くことにするよ。」

?:「さよならはいわねえぜ!離れていてもオレたち・・・種族は違っても・・・兄弟、家族だからな!」






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雪山:エリア6


王様:「(ハッ!)・・・夢か。あれからずいぶんと久しいがあいつは元気にしているだろうか?」

王様が夢から覚めて昔の思い出に浸っていると・・・

「キャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

ふもとのエリア1の辺りからメグとミカの二人の悲鳴が聞こえてきました。

王様:「・・・この雪山でもうあの二人を襲うような無粋なヤツはいないはずだが・・・?」

王様はエリア1に向かって一気にジャンプしました。



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雪山:エリア1


この雪山ではあまり見かけない小柄なティガレックスがミカとメグの二人に襲い掛かろうとしているのを赤いフルフルが必死に守っていました。

フルフル:「ミカとメグの二人には爪一本付けさせないぞ!ボクの恩人なんだ!」

そういうと電撃ブレスをティガレックスに放ちます。

ティガ:「ケッ!当たらなきゃどうってことねえんだよ!それより、てめえみてえなブヨブヨしたヤツ喰ってもうまかねえんだ!とっととそのメス二匹をよこしな!!」

そう言って難なく電撃ブレスを回避すると岩をフルフルに投げつけます。
目の見えないフルフルはよけることが出来ずにまともに当たってしまいました。

フルフル:「あうっ!!」

倒れて動けなくなったフルフルにティガレックスが近づいてきます。

ティガ:「ケッ!弱え〜ヤツがいきがってるんじゃねえよ!それにオレはてめえらの歌ってヤツがきれえなんだよ〜!!」

ティガレックスはフルフルに前足をかけ、その爪で引き裂こうとしたそのとき・・・

王様:「・・・貴様も歌が嫌いならばこの雪山に来なければ良いではないか?」

頭上から聞こえてきた声にティガレックスが振り向きますが、それ以上の速さで王様は着地と同時にティガレックスの尻尾をつかむとものすごい勢いでグルグル振り回し始めました。

ティガ:「てっ・・・てめえ〜なにしやがる!尻尾を離しやがれ!テメエなんざオレさまのツメで引き裂いてやるぞ!!」

王様:「・・・だったらなおさら離すわけには行かないな?」

そう言うと王様は更に加速をつけてグルグル振り回します。

ティガ:「バッ・・・バカッ!ヤメッ・・・ヤメロー!あ・・・!う”ぶっ!・・・気持ち悪くなってきた!
・・・あ・・・・や・・・やめてください〜!オレが悪かったです〜!!あ”〜〜〜〜〜〜!ごめんなさい〜〜!!」

この言葉を聞いて王様はティガレックスを離してあげました。
しかし、回転の勢いのついたまま離してしまったのでティガレックスは高速で回転しながら放物線を描いてそのまま湖に落ちていきました。(ピュ〜〜〜ン)

「ドボ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン」

王様:「みんな大丈夫か?」

セバスチャン:「フルフルがティガレックスに岩をぶつけられて動けないニャ!」

セバスチャンがそう言ってる間にミカとメグの2人は傷ついたフルフルのそばによって傷の手当てをしています。

王様:「大丈夫か?キズの具合はどうだ?」

フルフル:「ボ、ボクなら大丈夫、コノくらいの怪我・・・痛ったたたたた」

王様:「無理をするな。いくら回復の早い飛竜でもすぐには動けないだろう?しばらくはおとなしく休んでいろ。」

そのとき、湖から水のはねる音が聞こえて振り返ると先ほど落ちていったティガレックスが不恰好にはばたいています。

ティガ:「てめえ!さっきはよくもやってくれたな!絶対仕返ししてやるから覚悟しやがれ!火山の王に言いつけてやるからな〜!・・・うっぷ!気持ち悪〜!」

そう捨てゼリフを残すとフラフラと飛び去っていきました。

その場にいた一同はティガレックスが去っていったことでホッとしました。

しかし、王様だけはティガレックスの去り際の一言が気になっていました。

王様:「火山の王・・・いや、まさかな?」


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それから何日か経ちました。
ミカとメグの2人はまた雪山にやってきました。
王様からはしばらく雪山には来ない方が良いと言われてはいましたが、自分たちのために怪我をしたフルフルを看病するために毎日来ていたのです。

ミカ:「でも、やはり飛竜だよね〜?あんなに酷い怪我だったのにあそこまで回復しちゃうんだから。」

メグ:「でも、まだ飛ぶことは出来ないみたいだからもう少し面倒を見てあげよう?」

ミカ:「うん、なんたって私達の命の恩人・・って飛竜だけどね?」

セバスチャン:「でも、王様からはしばらく来ない方が良いっていうことは・・・。」

メグ:「あのティガレックスがまた来るってことなのかもしれないね?」

ミカ:「フルフルはエリア3にいるから途中不安なのはエリア1だけだね?一応用心していきましょう。」

セバスチャン:「そろそろエリア1ニャ!」

エリア1は静まりかえっていました。
いつもだったらガウシカやポポ、ブランゴやギアノスたちでにぎやかなのに今日はだれもいません。

ミカ:「みんなティガレックスが怖くて出てこないみたいね?」

メグ:「ティガレックスもいないから通り抜けるなら今のうちだね?」

セバスチャン:「ミカ、メグ、エリア4まで走るニャ!」

3人はエリア1を一気に走りぬけ、エリア4へつづく段差を上ったそのとき、背後に大きなものが落下した音を2つ聞いてしまいました。

恐る恐る振り返るとそこには先日二人を襲ったティガレックスともう一匹、凄く大きな体をした額に傷の付いた黒いティガレックスがいました。

先日襲ってきたティガレックスが仕返しに来たのでしょうか?
小さい方がこちらをみつけて吠えます。

ティガ:「てぃがれ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っくす!」

ミカ&メグ:「キャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

セバスチャン:「早くこっちに来るニャ!」

ミカとメグは何とかエリア4に逃げ込むことが出来ました。

ミカ&メグ:「あ〜〜〜〜〜!怖かった〜!!」

メグ:「ティガレックスが2頭も来るなんてびっくりだよ〜!」

セバスチャン:「でも、黒いティガレックスなんてはじめて見たニャ!」

メグ:「・・・と、とにかく急いで王様のところに行きましょう!」

ミカ:「うん!」

3人は急いで王様のいるところへ向かいました。

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雪山:エリア3

途中のエリア5でティガレックスに怯えていたギアノスたちから王様もエリア3にいることを聞いたミカとメグたちはまっすぐエリア3に向かうと
王様にエリア1に2頭のティガレックスが来たこと、そしてそのうちの1頭の体がとても大きくて黒く額に傷があったことを伝えました。

王様:「額に傷の黒いティガレックス・・・。」

そこへ黒いティガレックスのものと思われる豪声が響き渡りました。

?:「雪山の王よ!ワシは火山の王と呼ばれている轟竜(ごうりゅう)だ!うちの身内の件でお前さんに話があってきた!面倒をかけてすまないがここまで出てきて欲しい!!」

王様:「あ・・・あの声は!?」

フルフル:「王様、ひょっとして知り合いなの?」

王様:「・・・声だけで確証はないが、間違いがなければ私の古い知り合いだ。」

セバスチャン:「でも、あいつら2頭で来てるからきをつけるニャ!」

王様:「うむ、用心に越したことはないからな。セバスチャン、二人にフルフルの面倒を見るように伝えてくれ。では、行ってくる。」

王様は一気にジャンプしました。



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雪山:エリア1
「火山の王」と名乗った大きな黒いティガレックスのまわりをティガレックスがせわしなくかけまわってます。
黒いティガレックスとくらべると凄く小さく見えます。

火山の王:「おい!チビスケ、見苦しいから少しは大人しくしろ!」

そういうとチビスケと呼ばれたティガレックスの頭を前足で押さえつけました。

チビスケ:「で、でも親分!このままじゃオレの腹の虫が治まらないんでさぁ〜!」

火山の王:「オレははるばるこの雪山まで話しを聞きに来たんだ。いきなりケンカをしに来たんじゃない。それとオレを「親分」と呼ぶなと何度言えば判るんだ!」

チビスケ:「す、すんません!王様!以後気をつけます!でも、あの角ザルに仕返ししなきゃオレの気も・・・。」

火山の王:「・・・ちょ!・・・ちょっとまて!てめえ・・・今なんていった?」

チビスケ:「え?角ザル・・・ですが、なにか?」

火山の王:「ま・・・まさか・・・!」

そこへ王様が雪山の上から飛び降りてきました。

火山の王:「お・・・おまえは!?」

火山の王はゆっくりと近づいていきます。王様も同様にゆっくりと近づいていきます。

チビスケ:「あ〜!!あいつですよ〜!アイツがオレのことを痛めつけたんだ!思いっきりやっつけてくださいよ!」

やがて、すぐそばまで来るとお互いの左右のツメと角をぶつけ合い、そして・・・。

チビスケ:「王様!やっちま・・・・エ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」

なんと、お互い抱き合ったのです。

王様:「声を聞いて何となく予想はしてたが、やはりおまえだったか?」

火山の王:「お前がここにいたとは正直驚いたぜ〜!!このチビスケから角ザルと聞いたときは正直ヒヤヒヤしたが、相手がおめえさんで助かった!」

チビスケ:「王様?・・・コレって・・・一体・・・どう・・・いうことで・・・?」

火山の王:「チビスケ、相手がコイツだったから命があるんだ感謝しろ!他のヤツだったら確実にお陀仏だったぞ!しかし、超穏健派のこいつが手を出したってことは・・・」

チビスケ:「・・・へ?」

火山の王:「おい!『へ?』じゃねえんだよチビスケ!!テメエ正直に白状しろ!ナニをやらかした!?」

チビスケ:「え?・・・な・・・ナニって・・・?」

火山の王:「バカヤロィ!こいつは何もしないヤツに手を出すようなヤローじゃねえんだよ!一体ナニをやらかした!!」

チビスケ:「実は・・・(ゴニョゴニョ)」

火山の王:「あ”〜?良く聞こえねえぞ〜?」

チビスケ:「人間のメスにちょっかい出そうとしたらここのフルフルに邪魔されてムカついたんで石をぶつけてやったら動かなくなったんでとどめを刺してやろうとしたらこの旦那に・・・」

王様:「フルフルはうちの身内で人間はうちの客だ。」

火山の王:「・・・ってぇことはやはりテメエが悪いんじゃねえか!この(スゥ〜)『バカヤロィ!』(ドカ〜ン!)」

チビスケ:「キャ〜〜〜〜〜!!」

火山の王の超強烈なバインドヴォイスにチビスケは遠く吹き飛ばされてまたしてもクルクル回りながら湖に落ちてしまいました。(ドボ〜ン!)

火山の王:「うちのチビスケがとんだ不始末をやらかして本当に面目ない!改めてフルフルに詫びるために見舞いたいのだが大丈夫か?」

王様:「かなり回復はしているのだがまだ飛ぶことが出来ない。それと言いにくい事だが・・・みな怯えてしまってるので一度フルフルたちに聞いて来るがいいか?」

火山の王:「もちろん待たせてもらおう。そのあいだにチビスケにお説教をせんといかんしな?」

王様:「あまりやり過ぎるなよ。」

王様はエリア3に向かってジャンプしました。


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雪山:エリア3

王様はエリア3に戻ると事の次第をフルフルとミカ、メグたちに伝え、火山の王が改めて謝罪をしたいということを伝えました。

フルフルたちは相談の結果、チビスケが自分たちの歌がなぜ嫌いなのかを教えてくれたら応じるということでまとまり、王様に伝えました。

フルフルを見舞いに来ていたギアノスやブランゴたちはティガレックスが怖くてエリア3に来ることに猛反対しましたが、
フルフルたちの意見を尊重し、質問の答えを聞いたうえで火山の王たちに来てもらう事にしました。

そして王様は再びエリア1に向かってジャンプしました。



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雪山:エリア1

王様がエリア1に戻ると火山の王がチビスケにお説教をしている最中でした。
チビスケはときおり火山の王のバインドヴォイスに吹き飛ばされながらも大人しく話を聞き、凄く落ち込んでいました。

火山の王は王様が戻ってきたことに気が付くとお説教をやめて話しかけてきました。

火山の王:「あれから話しを聞いたんだがコイツときたら自分がうまく歌えないのにフルフルたちが凄くきれいな声で歌ってるのが悔しくて八つ当たりしたっていうんだ。
オレはもう申し訳ないやら情けないやらで涙が出てくらぁ〜!」

火山の王は涙を流しながら再び王様に謝りました。
チビスケはそんな火山の王の姿を見てさらに落ち込んでしまいました。

王様:「火山の王よ、・・・おまえ、いつからそんなに涙もろくなったんだ?」

火山の王:「う・・うるさい!ほっとけ!!」

王様はとりあえず2頭を会わせる事にしました。
このチビスケも本当は歌が好きだったということを知り、何とかしてあげたくなりました。


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雪山:エリア3

王様は一旦、一人でエリア3に戻ってフルフルたちにチビスケの真意を伝えると、改めてエリア1から2頭を連れてきました。

火山の王を前にミカとメグ、そしてフルフルたちは緊張してました。

無理もありません。
本来ならばどの生き物にとっても恐ろしいティガレックスが目の前にいるのです。
王様から何も知らされずにいきなり目の前に現れたりしたらきっとあまりの怖さに気絶してしまったかもしれません。

しかし、ミカとメグとフルフルたちは臆することなく火山の王たちを出迎えました。

火山の王:「このたびはうちのチビスケがとんだ迷惑をかけて本当に申し訳なかった。おい、チビスケ、こっちに来てちゃんとお詫びしろ。」

チビスケは臆しながらもこちらにやってきて謝りました。

チビスケ:「ご・・・ごめんなさい!オレも・・・本当は・・・みんなみたいに歌いたかったんだ・・・けど・・・
フルフル君みたいにきれいな声なんか出ないし、どう歌ったらいいのか全く判らなくて・・・悔しくて・・・つい・・・あんなことを・・・本当に・・・本当にごめんなさい〜!!うわ〜ん!!」

チビスケも本当は悪いモンスターではなかったんです。
王様から先にこの話を聞いていたミカとメグとフルフルたちの答えはもうすでに決まっていました。

フルフル:「君の気持ちはわかったからもういいよ。でも、ボクだって以前はヒドイ声でみんなに迷惑をかけて雪山から追い出されそうになってたのをこのミカとメグの2人に助けてもらって歌えるようになったんだ。」

チビスケ:「(グズッ)・・・え?ほんとうに?」

フルフル:「うん!・・・で、相談なんだけどね、もし、キミがよかったらなんだけど〜僕たちは高い声は出るけど低い声がどうしても出ないんだ。
でも、キミなら低くて轟く(とどろく)声が出ると思うんだ。練習はいるけど、一緒に歌ってみないかい?」

チビスケ:「オ・・・オレにうまく歌えるかな〜?」

フルフル:「それは練習次第だよ〜。最初っからうまく歌えるやつなんかいないってミカとメグも言ってた。」

躊躇しているチビスケとフルフルのそばにミカとメグの2人がやってきてセバスチャンに耳うちしました。

セバスチャン:「練習はチョット大変かもしれないけど、やる気があるならきっと上達するはずだって言ってるニャ!」

火山の王:「チビスケ、皆さんに迷惑をかけておきながら、ここまで言ってもらえたらもう迷うことは何もないだろう?さあ、やってみろ!」

チビスケ:「はい!・・・オレ、がんばります!」

その日からチビスケは歌の練習を必死になってがんばりました。

途中、何度かくじけそうにもなりましたが、みんなのはげましとミカとメグから自分にしか出せない音があるという言葉を聞いて精一杯がんばりました。

そして、自分が怪我をさせてしまったフルフルの面倒もしっかり見ました。

そのかいあってフルフルのケガもすっかりよくなりました。

そしていよいよみんなに歌を披露する日がやってきました。



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雪山:エリア1


チビスケは緊張しているせいか、落ち着きなくウロウロしています。

フルフル:「気持ちは判るけどまずは落ち着きなよ〜?」

チビスケ:「でも、そういったって・・・・あ〜ドキドキしてきた〜!!」

セバスチャン:「落ち着いて練習したとおりにやれば大丈夫だってミカとメグがいってるニャ!」

フルフル:「じゃあ、そろそろいこうか?」

チビスケ:「あ?・・・うん・・・。」

フルフルたちにうながされてチビスケは観客の前に向かいました。

観客は大入り満員。
もちろん、火山の王も来ています。

チビスケは観客の多さに緊張がピークに達して頭が真っ白になってしまいました。

チビスケ:「・・・あ・・・・あ・・・・」

それを察したフルフルがチビスケに優しく声をかけます。

フルフル:「練習した事と同じ事をすればいいんだから。大丈夫だよ。」

チビスケ:「!・・・ありがとう、ようやく落ち着けそうだよ。」

フルフル:「じゃあ〜行くよ〜ワン・ツー!」

歌が始まりました。

観客A:「おおっ!」

観客B:「こ・・・これは!」

観客C:「す・・すげえ〜!!」

今まではミカとメグとフルフルだけでは出せなかった低音域の声がチビスケが入ったことで表現できるようになり、さらに聴くもの達をひきつけ感動させました。

チビスケは歌いながら今まで自分を助けてくれたみんなに心の中で感謝していました。

チビスケ:「(ああ!こんなオレの歌でもみんな喜んでくれる!・・・本当に・・・がんばってよかった・・・!)」

やがて歌い終わると観客から大きな喝采の声が響きました!

その中でも・・・

火山の王:「ブラーボー!!うお〜〜〜〜〜!!オレは今、猛烈に感動している〜〜〜!!チビスケ〜!よくやった〜!!」

・・・と感動のあまりにバインドヴォイスで周囲のモンスターたちを吹き飛ばしながら涙を流して喜んでいます。

王様:「・・・火山の王よ、感動するのは良いが、バインドヴォイスでうちの者たちを吹き飛ばすのはやめてくれないか?」

火山の王:「・・・あ!コ、コレは面目ない!しかし、本当にいいものを聴かせてもらった!!チビスケも本当によくやった!!」

チビスケ:「王様・・・みんな・・・ありがとう!」

フルフル:「これからもよろしくね?」

チビスケ:「うん!!」

セバスチャン:「本当に良かったのニャ!・・・ところで、王様たちは古い知り合いみたいだけど、どういう縁だったのかニャ?」

火山の王:「昔はワシもツッパッていてな、相手を選ばずによくケンカをしてたもんだった。
そんなある日、ワシは無謀にもアカムトルムにケンカをふっかけたはいいものの、一方的にボコボコにされていたのを助けてくれたのがこの雪山の王だったというわけだ。」

チビスケ:「へえ〜そんなことがあったんだ〜?」

火山の王:「そのときに出来たのがこの向こう傷だ。それ以来ワシはケンカをするのをやめて火山に落ち着いて火山の王となった。本当ならばこいつがなるべきだったんだがな。」

王様:「だからあそこは私にとっては少々ホット過ぎると言ったじゃないか。おかげで今はこうしてこの雪山に落ち着くことが出来たんだ。」

火山の王:「・・・そうだな、ではワシはそろそろ失礼するよ。いつまでも火山を留守にしっぱなしにするわけには行かないからな?チビスケ、お前は雪山に残ってもっと歌を覚えるといい。」

チビスケ:「・・・はい、がんばります!」

王様:「また雪山に遊びに来てやってくれ、火山の王よ。」

火山の王:「おう!たまには火山にも遊びに来てやってくれ、雪山の王よ!チビスケをたのむぞ!」

お互い抱き合って名残りを惜しむと火山の王は飛び立ち、火山へと帰って行きました。
王様はそのうしろ姿を見送りながらポツリとつぶやきました。

王様:「・・・また会おう・・・兄弟。」

コメント(8)

Σ(ノ)′д`(ヾ)
コメント2回もミスちてしまい削除・・・・

別トピでお話ちていましたにょが、こちらでしゅ!
皆さん誰が何役か、分かったかにゃ?w


「優しい王様」第三話

配役

ナレーション
?=火山の王
→服部王子さん

王様
セバスチャン
観客B
→ふくじゅんさん

フルフル
ミカ
観客A
→金子ちゃん

ティガ=チビスケ
メグ
観客C
→春李

以上でお届けいたしまちた☆

演じる上で、ドラマ内と台本でにょ言い回しぉ
変更させて頂いた点もございましゅ。

たみさん台本あじやとーございまちた!

やっぱし演じる事、表現出来ゆ事ぁ楽ちぃでしゅね!
こりからも色々とやらせて頂きたいでしゅ♪

もっと精進せねばにゃぁ。。。。
ティガとフルフル、逆だとおもってた(°□°;)
凄いですね!(-^〇^-)
チビスケだけが最後まで誰がやったのか判りませんでした。

春李ちゃんスゴイ!と再認識しました。

みんなで演じていただき本当にありがとうございました。
(ノ´∀`*)あはw
上手くチビティガさんになれた、っていう事でしゅかねぇ♪
凄いと言われりゅと(*ノノ)照れちゃいましゅwww
あじやとーございましゅ☆

最近ぁ高い声ばっかりだったにょれ、
低い声もバリエーション忘れにゃいよぉに
出して行かねばにゃぁ。。。w
Pixivでも閲覧数が300を突破しました!

皆さんに喜んでいただけたようでうれしい限りです。
Pixivでの閲覧数が400を突破しました〜!!

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