ダメ親父の帝王学コミュの知恵と汗を搾れ

龍生：
『ねぇパパ！新しいゲームが欲しいんだけど買って!』

父:
『龍生！お前は貯金してるか？』

龍生:
『うん。お年玉貯めてる。』

父:
『お小遣貰は？』

龍生:
『うん。１０００円貰ってる。』

父:
『じゃその小遣いを貯めてゲームを買ったら良いじゃないか？』

龍生:
『え～だって大きくなったらもっと欲しいもの出てくるかもしれないもん。』

父:
『だったら、パパの手伝いをしろ！』

父：
『そしたら小遣いをやるから、それを貯めて買ったら良いじゃないか？』

父:
『ほれ！肩を揉め！』

龍生:
『え～！』

父:
『え～じゃないだろう！』

父:
『お前は知恵を搾って稼げないだろう！』

父:
『だったら汗を搾って稼ぐんだ！』

父：
『良いか！龍生！人は感じて動くか、考えて動くか、どちらかしかないんだ！』

父：
『体を使いたいなら汗を搾れ!』

父：
『頭を使いたいなら知恵を搾れ！』

父：
『どちらもないなら静かに去るんだ！』

父：
『何も出来やしないのに、ただ欲しがるだけの人間になってはいけない』

父：
『欲しいものを手に入れるとはそういうものなんだ！』

父：
『しかし、何事も基礎が大切だ！』

父：
『まずは汗を搾ることを覚えるんだ！』

父：
『その中でどんな苦労があるのか分かる！』

父：
『人の苦労を知って初めて、思いやりの心が生まれる』

父：
『さあ！肩を揉むんだ！』

龍生：
『……』

父：
『なんだ！やらないのか！』

父:
『よし、お前にこれをあげよう！』

龍生：
『何これ？』

父：
『貯金箱だ！』

父：
『この貯金箱が一杯になったら、パパが足りない分だしてあげる！』

龍生:
『本当に！約束だよ！』

父:
『おぅ！男の約束だ！』

龍生:
『絶対だよ』

龍生：
『男の約束だからね!』

父:
『分かったから早く肩を揉め！』

父:
『おい！龍生！どこへ行く！』

龍生:
『はい、パパ！貯金箱』

父：
『何だ！』

龍生：
『ほら！一杯になったよ』

父:
『はぁ！』

父:
『何だ！こりゃ！』

父：
『全部１円玉じゃないか！』

父:
『お前！ズルをするな！』

龍生:
『だって、汗を搾りたくないなら、知恵を搾れって言ったじゃん』

龍生:
『だからパパが言ったとおり知恵を搾ったんだよ』

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