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晴家〜みんなで村をつくろう〜コミュの続・山村コミュニティの再生に求められることとコーディネーターの役割

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山村再生プロジェクト委員 広石 拓司 氏のお話を転載します

 ?コミュ二ティの再生に必要な要素

1 目標、達成したいことを分かち合うこと
 
2 時間、歴史を分かち合うこと

3 相互に関係しあう機会をつくること

4 決定、運営のプロセスにかかわること

5 地域ビジネスを興すこと


1 目標、達成したいことをわかちあうこと

 ながらく、国や地域の長期的なあり方は、中央政府や自治体などによる総合計画によって設計されてきました。地元では、国や自治体の流れを受けて対応を考えたり、要望したり、日々身近に生じる課題に対応することが中心で自分達で地域社会のあり方を設計し、決め、責任を持って実行していく機会はあまりありませんでした。
 地域や農林業、個人生活をめぐる環境が激しく変化する今日は、どの地域にも当てはまる「正解」というものがないじだいとなっています。「こうすればうまくいく」と言う答えがない以上、自分達で、自らの特徴や個性を踏まえ、そこから地域と住む人の個性を活かして、どのような地域にするか、そこでどのような仕事や暮らしを実現するかを、自ら決め、実現すべき時代に入ってきています。
 農山村に住んでいる人の中には、ムラが好きで選んで住んでいる人もいるでしょうが、たまたま住んでいるから、親の家があったから、あるいは仕方無しに住んでいるという人もいるでしょう。しかし、これからの厳しい環境の中で、農山村を維持していくからには、改めて、そこに住む人自身が、これから農山村に住み続ける理由を考え、自覚する必要があります。そして、自分自身が農山村で安心して、より豊かな気持ちで生きていくために、どんな仕事や暮らしをしたいのか、それを実現するために自分は何をしなければいけないのか、どんな助け合いがあったらいいのか、どんな地域を作ったらいいのか、という「これからのあり方」を自己決定していく必要があります。
 こうして、自分自身のあり方、本当に求めていることがわかって初めて、お互いに助け合うことの意味が自覚できます。そうして、農山村に暮らす人が共に住むことの意味を分かち合い、そこでの共助の必要性を自覚できることが、コミュニティとしてのつながりをつくり、維持する基盤となります。

2 時間、歴史を分かち合うこと

 ただし、自分と地域のこれからを自己決定するためには、住む人一人ひとりの意識転換がひつようとなります。それは、呼びかければ、すぐに実現できるような簡単なものではないでしょう。
 そのために先ず必要なことは、情報を分かち合うことです。話し合いも、意思決定も、参加者の情報の量と質によって大きく変化してきます。
 分かち合う情報として、先ず地域や暮らしの現状があります。地域とそこに暮らす人の状況、特に他の人が何に困っていて、どのようなことを実現したいのかというのは、同じ地域で暮らしていても案外よく知らなかったり、正しく理解できていないものです。例えば「地域の旅館の経営が悪い」という時に、お客さんの状況がどうか、経営で困っていることは何か、働いている人の意識はどうか、といった現状を正確に分かち合うことは、意思決定や話し合いの大前提です。
 また、地域やそこに暮らす人の歴史を分かち合うことも大切です。この地域で、どんな出来事があったのか。例えばどんな災害があって、どのように地域の人は対応してきたのか。地域の暮らしにおいて大切にしてきたことは何か。現在盛んな産業は、地域の文化、祭りなどは、どのようにして始まったのか、どのような経緯があり、どのように受け継がれてきたのか。
 これらのことは、みな長く一緒に暮らしている人ばかりならば、あえて話し合う必要はありません。しかし、現在の農山村は、地域の生まれでも都市で働いていた時間の長い人、最近引っ越してきた人、地域に詳しくない若者、地域に住んでいないが仕事でかかわっている人など、多様な人によって構成されています。地域とかかわる時間もバラバラなため、長く暮らす人が「みんなが知っている」と思うことを案外知らない人が多いことはよくあります。ですから、情報やっ歴史、地域の常識などを、改めて分かち合うための機会を設けることは、コミュ二ティづくりにおいて不可欠なプロセスです。
 地域やそこに暮らす人のことを知ることで、その人の考え方や、考えの背景などがわかり、相互理解が進みます。それによって、共に暮らしていく仲間としての意識も深まります。

3 相互に関係しあう機会をつくること

 情報を分かち合ったうえで、前向きに話し合ったり、何かを一緒にしたりと、相互に関係しあう体験を増やすことが、コミュ二ティづくりには必要です。
 地域の公式な会議は、ともすると、決まったメンバーで、事前に用意した資料を確認するものになりがちです。地域の中に新しい「つながり」を生み出すためには、新しい参加者がいて、新しい出会いがあり、そこから新しい話し合いが生まれるような話し合いの場が大切です。それには、地域のことを考える会の参加者や実施場所を変えたり、話し合いのやり方を変えたりと、地域にかかわりながらもふだんあまり話せない人同士が話せたり、あまり出ない話題を話す機会をつくる必要があります。そうすることで、地域や人の新しい側面に触れ、相互の関心が高まっていきます。
 また、一緒につくる作業のプロセスも、相互の関係づくりには大切です。例えば、地域マップ、特産品の案内なども住民参加でつくることによって、住民の人たち自身が知らなかったことに気付く機会になります。また、直売所や道の駅での販売や物産展への出展を行った際、参加した農家や事業者それぞれで、販売したり、打ち上げの会を開くだけでは、相互の関係づくりとしては弱いものになります。売れたもの売れなかったものについて、どうして売り上げに違いが出たのか、どのような工夫をすればもっと売ることができるのか、参加者同士で話し合い、改善を共に考える。そして、実際にやってみて効果があるかを検証するところまで行うことができれば、相互のより深い関係が生まれます。
そして、共に考え、成果を挙げた経験を積み重ねることで、地域づくりを共に行う仲間としての意識も根付くでしょう。

4 決定・運営のプロセスにかかわること

 農山村において、まちづくり、地域活性化などへの参加を呼びかけても「任せるから」という反応が帰ってくることがあります。これまでの地域には、決まったことをやる、うまくいってやり方がわかったらやるという姿勢をとる人もたくさんいます。
 より多くの住民の参画を促すために大切なことは、途中のプロセスを分かち合い、何らかの形で参加してもらうことです。
 新しい取り組みの最中、途中経過の情報を流して何の反応もないと、「関心をもたれてないのではないか」と考えてしまいがちです。しかし、情報を受けたい人にとっては、関心はあるが、どう反応していいのか、自分がどうかかわったらいいのかわからず、反応できないことも少なくありません。ここで、反応がないからといって、情報を出すのをやめてしまうと、よけいに動きがわからなくなってしまい、後で参加を促したとしても、「わからないから」とより参加されにくくなってしまいます。
 また、リーダーや一部の人で、やることを決定してしまうと、ほかの人たちは「あなたたちが決めたのだから」という意識をもってしまいます。そうすると、うまくいかなくなった時、「決めた人のせいだ」「自分は反対していた」という意見が出てしまいます。
地域の多くの人たちが「決定に参加した」という事実をつくることは、うまく行かない時に協力を得るための大切なポイントになります。実際の運営においても、地域において「上手にやれる人」だけでやってしまわないことが大切です。仕事の効率を考えると、やれる人だけでやるべきなのですが、そうすると、地域での取り組が「特定の人のためのもの」になってしまい、参加を促すことが難しくなります。小さなことでもいいので、より多くの人が自分の役割を自覚して参加できる運営方法をデザインすることが必要です。
 







コメント(3)

文章うまいなあ。最近つとに自分の文章力の低下を感じます。いや、そんなことを言いたいわけではないのですが。まとまったら、こちらに書かせていただきます。
ナルホドですね〜◎
ありがとうございます◎

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