クラシック音楽鑑賞会コミュの第127回（ヴェルディの歌劇）

第127回鑑賞会

日時: 2013年10月13日(日)

お題:ヴェルディの歌劇（何でもあり）

こんばんは。天下御免のワグネリアン、草址庵蘇嶽です。
今回は管理人のカザルスKJさんと話し合った結果、ドイツ芸術の超天才マイスタージンガー、リヒャルト・ワーグナー様の降臨200年をお祝いしたのに、日本人としてもうひとつの枢軸国仲間イタリアのシンボル的作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディの200年も10月10日にあったのだから、これを無視するのは日独伊三国同盟の手前宜しくないとの決断に到り、ヴェルディのオペラなら何でもありの観賞会を開く事と相成りました。（笑）

歌劇「サン・ボニファーチョ伯爵オベルト」から歌劇「フォルスタッフ」までの全26曲、どれでもお好きなものを、気軽にお楽しみくだされたし！

コメント(15)

最初
全て
最新の40件

[1] mixiユーザー 10月12日 22:43

えー。
この庵主がトピ立てをした責任を取って最初に書き込みます。
庵主の個人事では御座りまするが、来月の今頃第一子が誕生している筈です。
エコーの検査ではまず１００％女の子とのこと。
庵主は、世間様から視れば卑しい一介の道化のような存在で、そんな老齢の醜い小男に今更のように娘が授けられるという事実に驚愕しております。
まったく生まれてくる子はジルダではないか！
と御云う事で、

歌劇「リゴレット」（全曲）
リッカルド・シャイー指揮
ボローニャ市立歌劇場管弦楽団・合唱団

マントヴァ公爵…………ルチアーノ・パヴァロッティ（テノール）
リゴレット　　…………レオ・ヌッチ（バリトン）
ジルダ　　　　…………ジューン・アンダーソン（ソプラノ）
その他

このCDはまったく最高です。
リゴレットを歌うレオ・ヌッチも悲愴で皮肉なリゴレットを見事に歌いあげているが、やはりここはパヴァロッティが歌うマントヴァ公爵の常軌を逸した変人ぶりだろう。頭がオカシイ公爵を見事すぎる歌声でぶっちぎる。
「そうだよ。僕、お金持ちだから頭がオカシイの」
マントヴァ公爵は凄い！　彼は物語の最後まで罰せられない！
ドン・ファンを越えている！

[4] mixiユーザー 10月13日 16:48

ヴェルディ作曲/歌劇「アイーダ」全曲
アイーダ：ミレルラ・フレーニ、ラダメス：ホセ・カレーラス
アムネリス：アグネス・バルツァ、アムナスロ：R. ライモンディ他
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1979年5月録音、EMI盤

で聴いた。

昔の日記で、カラヤンのベスト５だったか？のCDを紹介する時、このCDを、間違って「カラヤン・ベルリンフィルによるEMI盤」と紹介してしまった。このCD（２枚組）それほどドイツ的、ゲルマン的な演奏だ。草址先生の言われた、「ドイツを意識しつつヴェルディを祝う」のに最良の演奏では無いだろうか？

全編、管弦楽と独唱、合唱の融合が素晴らしく、カラヤンが70年初頭にベルリンフィルと録音した「ヴェルディ・レクイエム」に匹敵する緊張感、精妙さ、迫力、美しさを醸し出している。

第１幕では第２場の「この聖なる地の」（ランフィス、ラダメス他）を聴いて欲しい。
「アイーダ」は何種類も聴いたが、この箇所がこれほど壮麗で、ワーグナーも裸足で逃げるほどの迫力をもって鳴るのを聴いたのはこの演奏だけだ。もしナチスの党大会でこれを演奏したら、総統もさぞやお喜びになり、「カラヤン嫌い」を取り消されたことだろう。（笑）

第２幕はご存知、凱旋の場。ロータリーバルブ3本をつけたヤマハ製のアイーダ・トランペットが吹き鳴らされる。さすがは「もの作りの国」日本、これで日独伊の三国同盟が成った。（笑）

しかしここまでは前座だ。この演奏が本当にすごいのは第３幕、第４幕である。
第３、4幕はCD２に収まっているが、このCD２をプレーヤーにかけたら最後、曲が終わってしまうまでCDのスイッチを切るのが困難だ。

第３幕：フレーニのアイーダ、第４幕：バルツァのアムネリスは圧巻というか、言葉がない。
オーケストラもうねりまくり、神がかり的な凄さだ。

[5] mixiユーザー 10月14日 08:14

「リゴレット」

パヴァロッティ、グルベローヴァ、リッカルド・シャィー指揮ウィーン・フィルらによる。実際のマントヴァにロケしての背景も豪華で、ジャン＝ピエール・ポネルの演出は映像作品としても見事でこの歌劇の永遠の規範ともいうべき決定版。

８３年頃に公開されたもので、私は、その当時、これをＴＶの放送でたまたま観て衝撃を受けた。ＴＶ放映で思わず釘付けにされたオペラ放送なんてこれが初めてで最後。

パヴァロッティは若くて、その輝くような歌唱と堂々たる演技は高貴。ホンモノの「ワル」とはこうでなくてなならない。まだまだ若かったグルベローヴァも可憐で一途、理想のジルダ。タイトル・ロールとモンテローネの二役をやったイングヴァール・ヴィクセルの演技の素晴らしさ。この二役は映像作品ならではのもの。舞台上では不可能だ。

映像が頭に焼きついて、あの奇跡は何だっただろうと思った。１０年ほど経ってＤＶＤ時代になってようやく見つけて買った。さすがに画質は物足りなくなったが、最近、ブルーレイ化もされたらしい。ネットで見るとなぜかＤＧのロゴになっていて、写真も左右が逆になっている。

とにかくパヴァロッティが若い。まさに旬。

指揮者のシャイーも演奏録音の時点ではまだウィーン国立歌劇場にはデビューすらしていなかった。私は、８４年のザルツブルクでこのシャイーが指揮する「マクベス」を観た。前から２列目だったのでピット内がよく見えた。とにかく知的で冷静、かっこよかった。まだ３０歳そこそこだったと思う。

セッション録音と現地ロケによる思い切った演出の映像作品としてオペラを録るというのはもはや不可能。現代では、どこかの上演舞台をそのまま収録するライブ録音が大半。

１０年後ぐらいに同じような顔ぶれで再録音されているようだが、この《映像》は別次元。歌手陣の輝き、オーケストラ、演出、マントヴァの風景など、これを凌駕するものは永遠に現れないだろう。

制作：（映像）１９８２年４月、５月　マントヴァ
　　　（音声）１９８１年１２月　ウィーン

[6] mixiユーザー 10月14日 14:19

>>[2] ブッシュのこの録音は、肉付きが良く、唸るような響きがよかったですよね。私はドイツ語はすんなり読解できるものの、イタリア語は台本を読み取るのも大変なのですが流石はヴェルディ！　空間を構築するワーグナー系の音楽とは違い、リズミカルで楽しく仕上げてくれているので助かります。

[7] mixiユーザー 10月14日 14:23

>>[3] ありがとうございます。私の娘はヴィオレッタのような優しい心と、ブリュンヒルデのような肉体を持って生まれてくることでしょう。もしかしたらヴィオレッタの性質の方が負けてしまうかもしれませんが。
クライバーの指揮は、流石ですよね。カルロス・クライバーというオペラ指揮者は、本当に特別な指揮者でしした。私は彼の実演は、トリスタンと薔薇の騎士しか聴いた事がありませんが素晴らしかったです。

[8] mixiユーザー 10月14日 14:27

>>[4] アイーダ行進曲を聴くと、どうしてもムッソリーニの黒シャツ隊が脳裏に浮かんで。（笑）アイーダは壮大さではイタリアオペラ最強かもしれませんね。スエズ運河のドラマテックな開口式が頭を過ぎります。
日独伊三国同盟万歳！

[9] mixiユーザー 10月14日 14:31

>>[5] この映画版のリゴレットでは、パヴァロッティのマントヴァ公爵の見事なバカ殿様ぶりが圧巻ですよね。
真のバカ殿は、神をも蹴落とす勢いで「あっぱれ！」と裁かれない。
中途半端な小悪人は塗炭の苦しみを味わう。
リゴレットは現実社会の真髄を突いた名作ですね。

[10] mixiユーザー 10月14日 17:26

>>[9] 《バカ殿》とは全然思いませんが…？

[11] mixiユーザー 10月14日 17:37

>>[10] まあ、マントヴァ公爵をどう捉えるかは人それぞれと云う事で。(^^)

[12] mixiユーザー 10月15日 11:09

初期作品「ジョヴァンナ・ダルコ」を聴きました。

ジョヴァンナ　カバリエ

カルロ7世ドミンゴ

ジャコモミルンズその他

レヴァイン指揮ロンドン響、アンブロジアン・オペラコーラス

という布陣での1972年録音盤です。

今年発売された35枚組激安ボックスに収録、ここに入ってなければ一生聴くことはなかったでしょう。

タイトルは、ジャンヌ・ダルクのこと。シラーの原作にかなり手を入れてます。ダルクは火刑ではなく戦死ですし、恋愛対象が敵将でなくカルロ7世(後の国王)だったり…。でも話の筋ははっきり言ってどうでもよい。

音楽が素晴らしい。こういうのが暑苦しいのかもしれないが全編歌にあふれ、合唱もよい。力強く前進する気にさせるヴェルディ特有のズンチャッチャも登場し、血がたぎる。

歌手はカバリエの素晴らしさに今さらながら気づいた。迫力もあるが美しいフォルムを崩さない。もっと聴かないといけない歌手だと思った。

そしてドミンゴ。ついこの間東京でテノールラストコンサートをやったが、テノールとしてはとんでもない長寿。ワーグナーでも(言葉のことは私にはどうでもよい、あの声でパルジファルやトリスタンが聴けたのが幸せ)大貢献した名歌手の若き日の歌声の輝かしさ。カバリエとの二重唱は恍惚のひととき。

レヴァインはまだ30にもなっていない頃。ロンドン響からしっかりヴェルディの響きを引き出していると思う。合唱団も熱唱。

ただ、ヴェルディを演奏したミラノスカラ座の音を聴くと、もうこの音しかありえないと思ってしまう。あのオケは本当に特殊な団体だとつくづく思う。

初期作品ではエルナーニも面白く、ナブッコは言わずもがな。今度はムーティ指揮スカラ座のアッティラを聴きます。

[13] mixiユーザー 10月16日 22:27

>>[12] はっきり云って、この作品を聴いた事がないののですが、パルジファルさんの解説を読んでいると、とても興味がわきました。グランドオペラでしょうか？「リエンツェ」のような作品かなと想像しています。
ドミンゴは本当に生きの長いテノール歌手ですよね。しかり立派すぎて、髭を蓄えたローエングリン役を視た時は、「ローエングリンは、若い金髪の細面の美青年でなきゃ駄目だ！」と思ったのは私だけ？
やはり私の世代だと、ドミンゴ、カレーラス、パヴァロッティには見向きもせず、ルネ・コロやジークフリート・イエルザレムと云う布陣が脳裏を過ぎってしまいます。

[14] mixiユーザー 10月16日 23:41

>>[13]

グランドオペラというのはいまいちよくわからないのですが、歌手が技巧を
凝らした歌を披露する場があったり、なにか大がかりなことが起こるオペラのことでしょうか？であれば「ジョヴァンナ～」は違うと思います。出演者は少ないですし・・・。

ワーグナーテノールとして、ルネ・コロは私にとってアイドルでした。ソロコンサートに行ってサインももらいましたし、トリスタンやタンホイザーをNHKホールで演じるのを見に行きましたから・・・。ライヴァル候補だったペーター・ホフマンも好きでしたが早くに衰えてしまいました。

イェルサレムもバイロイトやMETで大活躍でした。年末のNHKFMバイロイト放送
でイェルサレムのジークフリートやトリスタンをよく聴きました。

で、ドミンゴです。バイロイトにパルジファルで初登場した時はレヴァインや
ハンス・ゾーティン共々すばらしい、と思ったのです。大スターのドミンゴが、
リハーサルに何日も拘束されるバイロイトに偉ぶらずに参加した、というのも胸を打ちました。

で何が言いたいのか？私はコロもイェルサレムもドミンゴも、ホフマンも
ポール・エルミングもウォルフガング・シュミット(今はミーメ歌いですが、かつてはジークフリート歌いでした)もペーター・ザイフェルトもみんな好きでした。単にヘルデンテノール的声質が好きだ、ということです。

すいません、トピックから話が逸れ過ぎました。

[15] mixiユーザー 10月17日 10:22

>>[14] 私にとってもルネ・コロは、テオ・アダムと並んで特別な存在でした。もう少し昔に生まれていればヴィントガッセンにハマっていたかも知れません。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ