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AsanoLab2011コミュの多摩材木見学会

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材木店のビジネスモデル

 浜ちゃんの家にいった。木造建築に興味があるという1年生の熱意に動かされ浜ちゃんを紹介したら、オレも私もと希望者が出てきて、別口で見学会をやってもらった。
 奥多摩の林業と製材業と大工集団がチームを作って、「東京の木で家をつくる会」という協同組合を結成している。その中心人物が浜ちゃんのお父さんだ。学生は製材業って何をどうして食べているんですか?というレベル。今回は浜ちゃんが説明役となって半日案内してくれた。
 原木置き場―原木丸太の樹皮をむく―丸太から木取りして板材・角材にする―乾燥という工程を一巡り。ここでは「樹から木へ」というキャッチコピーが掲げられていた。杉・檜・椹(さわら)が周辺の山から伐りだされる主な樹木だという。それには多摩材というブランド名がついている。この工程で出る端材・おが粉・鉋屑を利用して木質ペレットを製造している。暖房燃料だ。
 浜ちゃんは学校で木質構造は習ったけど、本物の木の話はなかったと、少し不満をもらした。今は無垢材を自分で木取りをして製品化し、誇りを持って現場へおろしている。浜ちゃんが木取りした材木で建てているという現場に連れて行ってもらった。道具をまたぐな!という職人さんの声に迎えられて造作工事中の現場を見せてもらった。檜の大黒柱と無節の桁は浜ちゃん自慢の製材である。大工さんが窓枠のマグサを取り付ける作業が終わるまで皆じっと見ていた。木殺しをして小口を水で湿しながら追入れ彫りをした柱と柱の間に鋼管サポートをはさみ、わずかに柱間を拡げてからマグサを仕口に納め、微調整してサポートをはずした。拍手喝采。追入れとは良く言ったものだ。
 次は来週が建前だという現場の下拵えをしている下小屋に行く。世田谷の大きな家でその1棟分の木材が積まれている。手板図がある。桜でつくった傭いほぞが積まれている。土台継手の仮組をする所だというので、一部始終をみせてもらう。追掛大栓継ぎだ。栓を打たなくてはだめですか、という質問に、栓で木目を圧縮して、つなぎ目を硬く密にするためと、ぶっきらぼうな棟梁が答えた。
 下小屋の近くに、「東京の木で家をつくる会」でつくったモデルルームがあった。基本通りの木組みの家だ。床材は各種板張りと畳、壁は漆喰壁、板壁、聚落壁、イタリア仕上げというテカテカの漆喰壁もあった。
 浜ちゃんは2級建築士を取得していた。製材・大工・設計をこなす住宅職人が彼の将来のビジネスモデルだ。3代続いている西多摩の製材所の誇り高い仕事ぶりに感動した1日だった。

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