【オモチャな嵐】人生は妄想だ！コミュの【ニノ×エイコ】

大好きな二宮をいっぱい詰め込んだ自由恋愛物語

あえてタイトルつけずに綴ります。

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《１》

彼のこんもり丸い背中が好き。

彼の口元の横にプクって出来る膨らみも好き。

早口で悪態つく甲高い声も腹が立つけど嫌いになれなくて…

ひょんなキッカケで出会ったあたしたち。

ただ気づいたらいつも一緒にいる。

それだけ。

セフレなのか友達なのか悩むことにすら飽きて今がある。

でも彼を好きだとか愛してるだとか特別な何かを意識せずにスタートした不思議な恋だった。

和也『お前…よく食うね、ホント』
栄子『アンタがゲームばっっかやってるからちゃうん？』
和也『うっさいデブ！』
栄子『はぁ？任天堂と結婚したらえーねん！』

ソファにごろんと横になってＤＳ握りしめながら口を開ける。

栄子『もぐもぐもぐ』
和也『お前無視すんなや！』
栄子『え？』
和也『あー』

ぽかっと開いた口を突き出す仕草…あ、私が食べてるお菓子が欲しいのか…一粒摘んで彼の口に入れてみた。

和也『もぐもぐもぐ』
栄子『もぐもぐもぐ』
和也『お前それ以上太ったら別れるからな？』
栄子『エッ…？』

ゲームしながらこっちも見ずに呟く。

あたしは正直驚いた。

彼から付き合おうとか好きだとか言われたことがなかったから。

和也『でぶ子ちゃん、ど～しましたかぁ？ﾁｯ…死んだわ…やめやめ』

ゲームの手を止めたら含み笑いで私を見る。

栄子『いや、あの…別れるってことはアタシと付き合ってるつもりやったんや』
和也『あ？今更？』
栄子『そんな告白みたいなんされたことなかったからさ…どう思ってるかわからんかったし』
和也『顔にアーホ！って書いてるもんね』
栄子『そやっていつも悪態しかつかれへんし…せやからビックリしてるねん』
和也『なんとも思わないオンナと一緒にいるほど暇じゃねーよ』
栄子『ふーん、そっかそうなんや…ふふっ』

あたしが考える以上に彼は寄り添ってくれてたみたいで嬉しくなった。

栄子『じゃあ栄子のこと好き？』
和也『好きだよ…結構マジメに…全く分かってないみたいだけどね、アンタ』
栄子『アンタとかお前とか名前知らんの？』
和也『お前だって、なぁなぁ～とかばっかだろーが！名前知らんの？』
栄子『金次郎』
和也『バーーーカ！ずっとそれネタにされてきたわ！』
栄子『きんちゃんって呼ぶわな

』
和也『返事しねー』
栄子『そんなん今更やん、いつも無視する』
和也『お前アホみたいなことばっか言うからね～』

溜め息混じりに立ち上がると、あたしの頬を軽くぺちぺちしてキッチンに向かう。

あ、これスキンシップ？

今まで気づいてなかった…

わかりにくい愛情表現に気づいた瞬間から恋って色彩がつけられていくものなのね。

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