登坂は、「ストーリーの世界観、各登場人物の内に秘めた想いなどをテーマに楽曲を制作しましたので、観ている人達の心に疾走感を与えられたらと思っています」とコメントを寄せ、Taka(ONE OK ROCK)は「曲のイメージを作るために完成前の映画を観させていただき、その規模感に感動しました。“壮大さ”、“ビッグアンセム”をテーマに楽曲を作り、試行錯誤を重ねていった」とも語っている。 また、あいみょんは、「今回のテーマが「家族の愛」と聞いて、野原一家の誕生の物語を楽曲で描けたら」とコメント。これらからは、いずれも作品に対して誠実に向き合ったことを強く感じさせる。その結果、アーティストファンはもちろん、親子連れなど、普段はあまり積極的に最新楽曲を追っていないような劇場の観客にも主題歌が広く受け入れられたのだと思われる。そして、そうした観客たちが鑑賞後に楽曲を視聴しているため、ダウンロードやストリーミングでのロングヒットに繋がっているのだろう。
『君の名は。』のビッグヒット以降、映画における音楽の存在感が強まっており、いわゆる“音楽映画”のヒットも目立つ。こうした傾向のなかで強く感じさせるのが、主題歌や劇伴が“脚本”の一部となり、さらには“キャスト”の一員となり、映画作品のなかに存在している点だ。音楽と映画の美しい関係性から生まれた「ハルノヒ」、「Wast ed Ni ght s」、「BLUE SAPPHIRE」の3 曲。たとえ映画が興行を終えたとしても、ストリーミングを中心にロングヒットとなっていきそうだ。