そんな中で、雑誌に連載されていた松本規之「つばめ〜陽だまり少女紀行」第8話/しまなみからの風と音(前編)に出会いました。 松本規之は主にライトノベルと分類される小説でイラストを描いており、COMICリュウがはじめてのマンガ連載となるようです。 COMICリュウの創刊から連載されているらしく、既に第8話まで進んでいたのですが、1話完結型のようです。 僕がこの作品を取り上げるからにはマンガにおける音楽表現で特筆する箇所があったからです。 まず、1ページ目に書いてあった作品のコピーを引用したい。 「広島県尾道市。瀬戸内気候の温暖な町です。今月はここが舞台。ブラスバンド部の新入生、美沙と美央が高校に入ってすぐに経験する出会いと別れ…。様々な映像作品で幾多の印象的なシーンを紡いできた尾道で、また小さなドラマが生まれます。」 読んだとおりに多分、尾道を舞台に素朴な人間ドラマを描いている作品。 そして今回の物語はブラスバンド部の生徒らの物語らしく、美沙と美央が在籍するブラスバンド部の静江先輩が、著名な指揮者である父の仕事の都合でロンドンへ引っ越しをしてしまう。 美沙と美央は別れの日に先輩との思い出の曲である「somewhere over the rainbow」を吹いて送り出すというお話。 この物語で静江先輩が美沙のアルトサックスを借りて映画”オズの魔法使い”から「somewhere over the rainbow」を奏でるわけだが、僕は面白い発見をした。