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This is 神戸・週末ボランティアコミュの神戸・週末ボランティア 700回を顧みて

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 阪神淡路大震災23年の2018年1月、顧みれば、当ボランティアの取り組みは、700回を超えておりました。
 
 当ボランティアの前身は、阪神淡路大震災後の1995年1月28日、避難所での支援活動を行ったのを出発点とし、5月まで20回にわたった後、神戸市内各所の仮設住宅への訪問活動を始めました。その中で、土曜日の午後に行うようになったことが「週末ボランティア」とされたゆえんですが、その後、災害復興公営住宅(復興住宅)への訪問活動へと移行し、2001年4月からは、毎月第2・第4土曜日に行ってきました。こうした仮設・復興住宅訪問活動は、2012年末までに567回を数えました。

 もっとも、そのすべてに参加した者はいません。また、その中で、感謝の言葉をいただくこともあれば、叱責を賜ることもありました。さらには、まったく受け入れられないこともありました。これまでのすべてが、被災者に寄り添い、支援活動としてふさわしい、有効で有意義なものであったか、謙虚かつ率直に顧みなければならないでしょう。それらを教訓とし、それを活かそうとする者こそが、真に回数を標榜できると考えます。

 それとあわせて、それまでの活動に関して、水増しが目立ち、実態にもそぐわなくなっていた延べ参加者数や、同一箇所への反復が増えたことから、実数との乖離が顕著になった延べ訪問戸数については、累加しないこととしました。検証したところ、実数ベースでは、仮設住宅への訪問戸数は約1.1万戸、復興住宅へは約4千戸であり、延べ数ベースでも、それぞれ、約1.4万戸、約8千戸と推計されることから、これを著しく上回るものを標榜し続けてきたことは、誇大宣伝であると言わざるを得ないものだったからです。


 2013年からは、新たな活動主体、神戸・週末ボランティア 新生のもと、リフレッシュしてスタートしました。

 これまでの活動において、いいところは受け継いで発展させるとともに、過ちは改め、克服し、或いは断ち切り、原点に立ち返って、基本を大切にするべく、「宗教や政党などまったく関係のない民間のボランティア」たる原則を堅持し、「自分が相手の立場だったらどうなのか?」と問う「役立ちと学び」の姿勢を基本にすえてきました。

 訪問活動では、専ら「お話し伺い」をしてきました。今日的に、「傾聴ボランティア」として、前提的に求められる「受容」や「共感」も、そうした原則や基本的姿勢から、よりいっそう確かなものにできたことでしょう。また、「お話し伺い」それ自体が、「心のケア」になるとの、素朴な理解に基づくものでもありましたが、その後の災害や事件を通じて、また歳月を経て深化させていった中で、「心のケア」に求められるものやあるべき方法も大きく変わってきました。これについては、今なお検証と探求の過程にあり続けています。

 〈新生〉のもとでは、形式的に漫然と継続するのではなく、毎回時季に応じたテーマを設定して、問題意識を高め、ミッションを明確化し、ニーズとのマッチングを図り、リソースを最大限に活用することを心がけています。訪問活動のスケジュールは、訪問先の住民の方々の負担を配慮して、厳寒酷暑を避けたりするほか、他の活動・行事とのかねあいもあって、不定期になりましたが、時には集中的に取り組んだり、従来の土曜日を中心に、日曜日も加えるなどしています。そうすることで、これまでの被災地により深く根ざし、かつての「週末ボランティア」にはなかった、多角的な視点と、今日的方法を獲得しています。

 訪問先の選定に当たっては、まず、旧グループでの活動で芳しい成果を得られなかったところに、あえて飛び込むことから始めました。そこで、毎回を顧みて、大小の改良を積み重ね、あるべき姿を模索し続けてきました。それに続いて、もともとの訪問活動が、市街地の被災場所から離れた郊外の仮設住宅や復興住宅で不便・難儀されている被災者をお訪ねすることが原点であったことに鑑み、その精神を、今日的な目的意識と課題のもとで再興し、継承・発展するべく、取り組みを、現在も続けています。

 いずれにおいても「一期一会」を大切にすることに変わりはありません。


 〈新生〉以来5年の今2018年、1月13日には、訪問戸数も、重複なしの実数ベースで2000戸を超え、翌14日には、復興住宅訪問活動は100回目になりました。

 これに先立ち、2013年4月13日に行った復興住宅訪問は、前身となったグループが、阪神淡路大震災後、避難所で取り組みを始めて以来、通算600回目の支援活動となりました。

 この日は、早朝に淡路島を震源とする地震があり、神戸においても阪神淡路大震災以来の大き8揺れとなりました。これは、阪神淡路大震災以来、さかんに言われるようになった「心のケア」のあり方はもちろん、この間追求してきた、被災者に寄り添うにふさわしい者たる姿勢への、試金石となるものでした。これを試練と受け止め、平常心で臨んだことにふまえ、訪問に応じてくださったことに感謝し、特別なことはせず、改めて謙虚さをもってすることにしました。それはまた、真の志は謙虚さより出ずるとの信念からでもあります。

 以来1年近く、さらに「Cool Head,but Warm Heart」を想起し、実践と検証を重ねて、2014年3月30日には、同じく仮設・復興住宅訪問通算600回に至りました。

 当ボランティアが訪問させていただく復興住宅は、神戸市営住宅が中心ですが、「借り上げ復興住宅」への取り組みも展開しました。〈新生〉としてリフレッシュスタートした2013年当時、すでに住民の退去が進んでいるところもあって、出遅れたことも率直に認めなければなりませんが、2014年・2015年の早春に、多くの被災住民の方が住み続けている住宅に伺って、多くの、貴重な、切実な対話と交流を実現しました。

 2015年の早春は、〈新生〉としてのみならず、旧グループ以来、初めての長田区での訪問活動となりました。

 引き続いて、神戸市郊外の復興住宅への訪問活動を続ける中、改めて、東日本大震災について、さらには熊本地震について、思いを致してきました。

 そうした中、2016年7月23日には、同じく仮設・復興住宅訪問活動650回に至りました。

 2018年は、この間に築いた地平に踏まえ、同時に原点と初心を忘れず、取り組みを始めました。その後、大阪北部地震、西日本豪雨、北海道東部胆振地震などが相次ぎ、新たな災害と被災者への思いを致し、それらへの支援を優先させるべく、情報発信などを控えておりました。

 これと並行するような「災害級の暑さ」も過ぎた中、顧みるならば、「1.17」に先だって行った取り組みは、すでに、実質的に700回を過ぎていたといえるものでした。

 ふるいところは、旧グループの前身による避難所での支援活動から、新しいところでは、〈新生〉となってからの訪問活動の準備や事前調査の中には、形式上通算回数に入れていないものも少なからずあるからです。

 これらのいっさいから、改めて顧みて教訓としなければならないでしょう。

 阪神淡路大震災23年を過ぎ、24年を控え、これまでの被災地に根ざし、これまでの被災者に寄りそうものとして、改めて「『息の長い支援』は神戸から」、とりわけ「神戸の山間から」と、呼びかけたいと思います。


2018年11月
神戸・週末ボランティア 新生  主宰者

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