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シャーク◎市屋の面白い話コミュの圏外の理由

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夜は別の顔を持つ俺は黒のスーツに身を包み

欲望渦巻くネオンの街へとその日も向かった。

時刻は22時少し前。

仕事に入る前に彼女の声を聞いておこうと、携帯を手にした。

リダイヤルから彼女の名前を選択し通話ボタンを押した。

「もしもーし。」

いつも通りに彼女のスウィートな声が聞けると思っていた。

しかし・・・

「お掛けになった電話は電波の届かないところにあるか・・・」

圏外だった。

電波状態が悪い事のかと思い、再度掛け直した。

いくら掛け直しても

「お掛けになった電話は電波の届かないところにあるか・・・」

デジタルな声が彼女の携帯が圏外であることを告げるだけだった。

おかしい。

付き合ってまもなく1年。

今までこんな事は一度もなかった。

一体彼女の身になにが?

浮気か?

それならまだしも、

何か事件や事故に巻き込まれたのでは?

嫌な予感が脳裏を過ぎる。

念の為メールも送った。

しかし、10分経っても何の返信もなかった。

その間、何度か掛け直してみたものの一向に繋がらない。

心臓を鷲掴みにされたような感覚に襲われ気分が悪くなった。

俺は確信した。

間違いなく彼女の身に何かが起きていると。

仕事などしている場合ではない。

少し遅れる事をオーナーに伝えると大急ぎで彼女の家へと向かった。

彼女の家へ向かう車中、浮気、事件、事故、携帯の故障

いろいろな可能性を想像した。

浮気なら浮気でもいい。

事件、事故にさえ巻き込まれてなければ・・・

そう願いながら、アクセルを踏む足に力を入れた。

30分後彼女の家に着いた。

やはりそこには彼女の車はなく、

もちろん部屋の明かりもついてはいなかった。

一体彼女は何処へ。

否が応にも緊張が高まる。

しかし、この事態を打破する策などあるはずもなく、

ただ彼女の帰宅を待ちわびた。

時計の針が23時を大きく回った頃、

一台の見慣れた車が彼女の家の駐車場に

入って行くのが見えた。

彼女だ!

急いで俺はその車へと駆け寄った。

ホッとしたのも束の間、体中の血液が一気に頭へと流入して行った。

俺の視線の先にある彼女の車の助手席には見知らぬ男が乗っていた。

寄り添う二人の姿から只ならぬ関係であることは明らかだった。

例え浮気でも彼女が無事ならいい。

そう思った気持ちは偽りだった。

楽しげに会話をしながら彼女の車から降りる男に

俺は詰め寄り肩を掴み振り向かせると、一気にまくし立てた。

あまりの突然の出来事に状況を理解出来ない彼女とその男。

数秒後、漸く状況が飲み込めたのか

彼女が

「違うの、違うの。彼はお米屋さん・・・。」

と必死に浮気では無い事を伝えようとした。

しかし、泣きそうな声で否定すればするほど

全てが言い訳の様に聞こえる。

俺の怒りは留まることを知らず増幅し、

男の肩を掴んだ手にはより一層力が入る。

すると、不愉快そうに男が口を開いた。

「お前誰やねん?うざいやけど。」

その言葉を聞いた瞬間

ギリギリのところで自分を押さえていた理性は消え

俺は渾身の力を込めて男の顔面に拳を叩き付けた。

男は簡単にアスファルトに転がった。

彼女は悲鳴をあげながら男に駆け寄った。

その行動で彼女の気持ちの全てが判った気がした。

モウドウデモイイヤ・・・

そう思った俺は倒れたまま動かない男にさらに

激しく蹴りを加えた。

静止する彼女を振りほどき、

何度も何度も・・・


きっと近所の誰かが通報したのだろう。

遠くでパトカーのサイレンが聞こえた。

はははは・・・

俺は何だかとっても可笑しくて空を見上げながら笑った。




はははは・・・

彼女すらいないのに妄想でここまで書いた自分が

何だかとっても可笑しくてパソコンの画面を見ながら笑った。

コメント(1)

Yafoo!でキャバクラ 合コン メール 犬 妄想って、検索したらこのコミュニティが出ました

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