ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

くだらない日記部コミュの問診票に記入してみた。

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

:どのような自覚症状がありますか?






「ど、どうして…?一体どうしたと云うのですか師匠!」

「…すまんなぁ。もうお前に技を教える事は出来けへんねや。」

そう言って師匠は苦笑いのまま立ち去ってしまった。


……話は半年前にさかのぼる。

半年前。突如として現れた魔王。そしてしもべの怪物たち。世界の平和は一夜にして壊された。

しかし、すぐさま世界中から選りすぐりの剣士や魔法使いを集めた「討伐軍」が組織された。なんといっても世界中から集めた精鋭だ。誰もがコレで事態は収束するだろう。と思っていた。

……だが。

討伐軍は帰って来た。しかも2ヶ月ほどで。

魔王の居城は遥か地の果てにあり、たとえ馬車や船を使っても到着までは最低でも一年はかかるだろうと目されていた。

それがまさかの2ヶ月で帰還。魔王討伐は成されなかったのは誰の目にも明らかであった。

一体どうしたと云うのか?との問いに討伐軍の誰もが口を堅く閉ざし、何故か照れ笑い。

仕方がないので元・討伐軍が各自責任を持ち、各々1人づつ次世代の討伐軍を育て上げると云う話で落ち着いた。

俺の師匠はかつて「剣聖」とまで呼ばれた世界一の剣士。もちろん討伐軍に参加していた。師匠に弟子入りしたのは三年前。半年前に師匠が旅立つまでみっちり鍛え上げられていたので正直なところ次期討伐軍のリーダーとの呼び声も高い。

当然、師匠が帰ってくるなり厳しい修行が待ち受けていると思っていたのだが…。なぜか関西弁になって帰ってきた師匠はもう俺に技を伝授してくれる事は無かった。

しかし、約三年師事していたお陰で見様見真似でなんとか形にはなった。以下が覚えた技である。

【爆発剣技】
(エクスプロージョン)

斬り口が爆発する剣技。そのままだ。

【紅い雨と黒い風】
(ブラックプリズン)

疾風の如き速さで無数の突きを放つ剣技。

【滅びの鎮魂歌】
(バーストレクイエム)

一撃で相手を死に至らしめる剣技。


こういった技を覚えるのに一番大変なのは実はと云うと筋力ではない。

「滑舌(かつぜつ)」だ。

なぜなら俺たちの世界では技を放つ際、どうしても技名を叫ばなければならない。まぁいってみれば魔法を使う際の呪文みたいなものだ。それを斬撃の瞬間に叫ばなければならないのである。早口言葉が得意でなければならないのは当然であろう。技名を噛むなど言語道断である。


凄腕の剣士ともなれば

「爆発剣技!(エクスプロージョン!)」

と叫び、相手の背後で格好いいポーズをとるだけで相手が爆発したり、師匠の得意技である
【乱れ雪月花(フレグランスロンド)】
などは一切、剣を抜かずすれ違った後、相手の背後で「どや顔」をするだけで相手をコマ切れにすると云う事も可能であった。

俺はまだその域には達していないがどうやら斬りつける時に叫ぶより、斬りつけてポーズを決めた時に

【爆発剣技!(エクスプロージョン!)】

と、叫ぶと爆発が起こるようであった。そんな修行を二年ほど続け、ついに第2陣討伐軍出発の日を迎える事になる。

出発する時、師匠から言われた

「チューニーキラーマシンに気をつけろ」

という言葉…。キラーマシン。対勇者用に開発された殺戮マシン。その上にあるチューニー…。言わずもがな我々の世界はほとんど全ての物がチューニー質で出来ている。

【チューニー質をキラーするマシン(チューニー質破壊機械)】

だと考えるのが妥当だろう。危険な感じがする…気をつけなくては。


〜3ヶ月後〜


俺たち【第弐式神羅鋼兵部隊(セカンドオブリビオン)】は順調に歩を進めていた。たった3ヶ月で魔王軍最大の防衛基地にまで進軍する事が出来たのである。

しかし、俺達の快進撃、いや冒険はここで終わる事になる。


その日。俺は油断していた。なにせ勇者対策で作られたキラーマシンを3体も倒したのだから。

(俺つえぇぇぇ!)

となっていたのは否定出来ない。気がついた時には右肩に弓矢が刺さっていた。弓矢が飛んできた方向を見ると深紅のキラーマシンがこちらを伺っているところであった。

しかし、思いのほか痛みは無い。俺はすぐさま反撃にでた。くらえ。

【爆発剣技!】
(※※※※※!)


深紅のキラーマシンの横にあった大木が消し飛ぶ。しかし…俺の顔は驚愕の表情を浮かべていた…。

攻撃が当たらなかった事にではない。

俺は…俺は…一体!今!何を叫んだ?

【爆発剣技】
(エクスプロージョン)

だったハズだ。何かの間違いだ!もう一度だ!もう一度!

俺はすぐに体制を立て直し再び深紅のキラーマシンに切りかかった。


くらえ!

【爆発剣技ぃ!!】
(ごっつ爆発すんでぇ!!)



手応えはあった。確かにキラーマシンのボデェからはうっすらと煙が出ている…だが!どうしたエクスプロージョン!ごっつ?は?何だって!?

うろたえるな!討伐軍はうろたえないィィィィィ!

立て続けに俺は次の技を放った

【紅い雨と黒い風!】
(めっちゃ突くでぇ!)

キラーマシンの体に無数の穴が空く。本来ならばテンションもあがり一気にトドメと行きたいところ。

しかし

もう正直、攻撃したくない。

恥ずかしい。

なんなんコレ。絶対さっきの矢についてた毒か何かのせいやわ。

そうやわ。チューニー質を破壊する毒が塗ってあったんやわ。って事はコレがチューニーキラーマシンかいな。師匠コレにやられたんやな。



良く耳を澄ますとアチコチで

【かーめーはーめー波ぁー!!!】
(こーんーなーんー出ましたぁー!!!)

とか

【北斗惨壊拳!!】
(頭が\(^o^)/パーンなります!!)

とか到底真面目に戦闘しているとは思えない声が聞こえとる。

一緒に旅してきた仲間が次々倒れていく。

【戦士!(ムキムキ!)】
【武道家!(ヤムチャ!)】
【魔法使い!(30歳童貞!)】
【遊び人!!(ニート!!)】

俺は声の限り叫んだ。


せやけど…コレではもう戦えへん。こんな恥ずかしい技名叫びながら攻撃とか、正気ちゃうし。無言で斬りつける事も出来るっちゃあ出来るけど、それで倒せるのはホンマに雑魚だけや。コレはこの世界の絶対的な掟。

あの真っ赤っかのキラーマシンは明らかに中ボスクラス。どうやっても無言で斬りつけただけやと倒せへん。

この世界はほとんど全てがチューニー質で出来とる。それを破壊する。なんちゅう事や…それにこの関西弁。

最悪や。関西弁の奴は脇役やて相場が決まっとる。標準語から明らかに戦力ダウンや。


「キャーー!」


後ろの方から悲鳴が聞こえる。
(あ!アレは…)

声の方向を見ると、何ちゅう事や。【第弐式神羅鋼兵部隊(阪神の2軍)】で一番のべっぴんさん。

【シェリル】

がモンスターの攻撃を受けかけとる所やった。アカン!はよ助けな!!

「うぉぉぉぉ!【シェリルゥゥゥー!(よし子ォォォ!)】今たすけたるでぇぇぇ!くらえボケェ!」


【滅びの鎮魂歌!】
(お婆ちゃんのぽたぽた焼き!)


―――。



よし子を襲おうとしていたモンスターは逃げ去った。けど…俺に向けられたよし子の顔は驚きや、ましてや感謝でもなく

「半笑い」だった。

俺はこの先、剣を握る事はもう…無いやろう。










「くぁー。――ったく。散弾ぶち込んで来るなんてマジで洒落にならんでしょ!クソ!あの腐れ林檎共!」

穴だらけになった暴徒鎮圧部隊の赤いボディアーマーを脱ぎ捨てながら中川がボヤいた。

確かにここ数日の暴徒は気性が荒く、コチラも手こずらされた。まぁしかし所詮は病人だ。国が新しく開発した抗チュウニー剤を注射してやると大抵は大人しくなる。

「しっかし何なんスかね。チュウニーウィルスって。病原体に侵された奴らの顔。ありゃあ正気じゃないッスよ。」

チュウニーウィルス。数カ月前に突如、人類の前に姿を現した新型ウィルス。感染すると数日の内に重度の幻覚、幻聴が現れ突然周囲の人間に襲い掛かる。しかし種の保存の為かチュウニーウィルスの宿主、つまりチュウニーウィルス感染者同士は争う事はせず、感染者同士で一種のコミュニティーを作る。口の悪い連中はこうなった宿主の事を

【気狂い人形】
(ダンシングアップル)

と呼称している。


感染した奴らが一体どういった幻覚を見ているのかは分からない。完治した例が報告されていないのだ。



『――――緊急入電。政府通信部からチュウニーキラー小隊へ。政府通信部からチュウニーキラー小隊へ。補給部隊よりチュウニーウィルス感染者の襲撃を受けているとの報告。速やかにこれを鎮圧せよ。』




おっと。無駄話もここまでのようだ。

さぁ。優秀な部下諸君。ダンスの時間だ。クソ林檎共を
――――擦り潰せ。


「YAAAAAA――!!!!!!」



なんて文章を書いてしまう事が時々あります。



:他に言っておきたい症状はありますか?

ボン・クレーはオカマだけれど漢(おとこ)の中の漢(おとこ)だと思います。



:現在使用中の薬やアレルギーはありますか?

特に無し。







看護士「先生。これは…」

先生「あぁ。間違いない。厨ニ病だ。しかも重度の、な。」

コメント(8)

あぁ 日ロワだと思ってたら違うぢゃん。
4メガネ自転車
厨二にはたまらないものがありますなぁ。

3メガネ
3メガネー!

おばぁちゃんのぽたぽた焼きは、最強です!

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

くだらない日記部 更新情報

くだらない日記部のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング