ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

京都の医療・介護・福祉情報コミュの 「先進医療」と「緩和医療」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
中山健夫 氏 談話
京都大学大学院で医学研究科教授、NPO法人「健康と病いの語り DIPEx(ディペックス)Japan」で副理事長。

年末・正月は例年通り京都の自宅で家族と過ごしました。今年は持ち越し仕事がいろいろ残ってしまい、院生さん達の投稿論文に編集委員会から戻ってきた査読コメントへの対応、新たな投稿論文の確認、2月はじめの専門職学位課程の課題研究審査会に向けたレポートの作成の指導で数日間を過ごしました。5日は今年初めての東京出張、まず向かったのは麹町のテラ株式会社。同社は2010年12月20日、テレビ東京系「ワールドビジネスサテライト」 の「第4のがん治療」特集で、樹状細胞ワクチン療法に取り組む日本発のベンチャー企業として紹介されました。こちらで私が現在取り組んでいるエビデンスや診療ガイドライン、患者さんの体験(ナラティブ)に関する厚生労働科学研究に関する講演を小一時間。以前からご一緒している同社取締役の飯野直子さんにご紹介頂いたご縁ですが、矢崎雄一郎社長はじめ、30人以上の社員の方が熱心に聴いて下さりました。樹状細胞ワクチン療法自体は、厚生労働省の先進医療の一つに位置付けられていますが、同社はさらにWT1ペプチドという物質を組み込むことで、より効果を高めようとしているとのことです。同社の取り組みをうかがい、患者さんの期待に応えようとして、新しい可能性(と困難な課題)に誠実にチャレンジしている会社という印象を受けました。同社の治療を受けようとされている患者さんは、それまでの医療で十分な効果が得られず、その上、医療者との間で十分なコミュニケーションが無いことで行き場を失ってしまう、いわゆる「がん難民(すでにわが国では一般的な言葉になってしまいました・・)」の状態で、すがるように、ここにたどり着く方々も少なくないとのこと。「先進医療」と言うと機械的、無機物的なイメージがありましたが、日本における現時点の、樹状細胞ワクチン療法は、最先端技術であると共に、広い意味で「緩和医療」的な役割も担っているようです。これまで私自身は、このような「先進医療」自体を直接の研究対象としたことはありませんでした。しかし、がん医療をもう一度見回すと、手術、化学療法、放射線治療という3本柱に加えて、このような新しい道−しかしまだ科学的に有効性・安全性が、通常の治療法に比べて検証不十分な新技術−をどう位置付けて行くか、制度的問題やマスメディアや世の中が期待を煽り過ぎる危うさも含め、大きな社会的課題であることを再認識した次第です。  

 6日夜に東京から戻り、今朝、家で七草粥を食べて、早くも新年が7日過ぎたことにはっと気づきました。あと半年で50歳の大台です。織田信長が「人生五十年」と詠んで本能寺で討たれたのは49歳。どれほど密度の濃い人生を過ごしていたのか、私は想像すらできません。信長はもちろん、他の人のペースにあまり引っ張られ過ぎずに、自分の早さで人生の後半も生きていければと思います。   * 大晦日、正月の京都は本格的な雪で、ニュースでは綺麗な雪化粧の金閣が何度も映し出されていました。金閣のライブカメラ映像はこちらです。(当然ながら夜は何も見えませんが・・)http://www.shokoku-ji.or.jp/kinkakuji/webcam/index.html。 

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

京都の医療・介護・福祉情報 更新情報

京都の医療・介護・福祉情報のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング