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算数・数学教育研究会コミュのケアレスミスについて

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ケアレスミス論は古くて新しいテーマですね。

よくあるテーマですので、公開します。
生徒のひとりのご家族に対するLINEです。

多くの計算はある目的のための処理ですので、「大きな問題の中の一部としての計算」ほど、特別な数や特別な関係があらわれることが多いです。それを前提として数を取り扱うべきだというのは、むしろ当然だと思います。

もっとケアレスミス「らしい」物を拾うと、こんなものがあったのに気がつきましたか?「110-2つまり108と150-6すなわち144との公約数」が材料になっている問題です。
108と144なら特にどうということのない普通の問題(ちなみに最大公約数は36なので答はすくなくとも36の約数だというのはすぐわかる)なのですが、彼は150-6=142(!)と間違えてドツボにはまっていました。

これは注意力の問題ではないのです。テーマは「公約数、すなわち最大公約数の約数のうち6より大きいものを選びたい」ということですから、2数の最大公約数は「6より大きい」ものでないと、そもそも問題として成立していません。

108=2×2×3×3×3というかなり特別な数ですので、もうひとつは「2や3をたくさん素因数として持っている数」しかありえません。142になるわけがないので即刻却下すべきなのです。

そういう感覚でチェックするのが「よくできる」生徒が意識せずに実際にやっていることなんですね。それ以前の子は「とりあえず規則どおりに引き算をした(間違っていましたが)」ということが「言い訳」になるとどこかで思っているのです。決まりどおりにやってるもん、ただ「勘違いしただけ」「本当は」わかっているんだから、というわけです。

この種の感覚のことは、なかなか本には書けません。集団授業でも扱いにくいと思います。そこの確認が十分にできるのは家庭教師の利点の一つではないでしょうか。

純粋に注意が欠けていることによるミスは誰にでもあります。トップレベルで出来ている子にだってあります。というよりトップなら「ケアレス以外のミスは起こりようがない」とも言えるでしょう。

しかしそういう生徒は結局満点です。どういうことかと申しますと150-6=142と「1回はしてしまう」というのはありうることです。しかし、「問題の構造から言ってこんな数になるはずがない」と違和感を持って再検証します。つまりそれなりの問題でも満点をとるというのは「ケアレスミスをしない」のではなく、確率的に「ケアレスミス」は存在するがそれを修復する根拠のある方法が用意されているので結果には影響しないということなんですよ。

正しい方向は「ケアレスミスなんてたまにあるのはあたりまえ。存在するのを前提に根拠のある修復手段を用意しておけば十分」と開き直ることです。全受験生の平均を何とか目標にしようというレベルの生徒には高度かもしれませんが、高い志を持つ受験生なら結局そうするほうが「点数が上がる」のです。

「ケアレスミス」問題は受験生が誰でも突き当たることのひとつですが、基本的には以上のようにとらえていただければよろしいかと思います。

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