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7days,7flowersコミュのなんでも聞き屋

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「もーなんか、今日は帰りたいです」

関西のイントネーションでさっちゃんが言った。僕たちは高円寺の路上で机と椅子を用意して、無料の「なんでも聞き屋」というのをやっている。大学2年の後半で、周りがそろそろシューカツシューカツ言い出す頃、それもなんだかなぁ、とか思いながらたいしてやりたいことも思いつかず、ふらふらしていた僕に同じゼミだったさっちゃんが持ちかけてきたのだった。

「さっきまで鈴木くんと一緒にいたんですけど、あの人自意識が強すぎる。」

鈴木くんっていうのはさっちゃんの彼氏だ。

「なんて言うか、常に自分がどう見られてるかってことを意識しながら、他人からこう見られたい自分、ていうのを作って喋ってる気がする」

「よくわからないけど、でも好きなんでしょ?」

さっちゃんは今日は濃い紫色のハットをかぶっていて、それがベージュのワンピースとカーキ色のジャケットという服装にオシャレな感じをプラスしている。オシャレな人ってすごいなぁ、と常々思う。僕は帽子をひとつも持っていない。

「いやー、最初はそうおもったんですけど、もう正直いいかなって。一緒にいると、自意識に酔いそう。今日も酔いました。酔いました、自意識に。」

同じことを2回言って、さっちゃんはダルそうに机に両肘をついた。

「ふーん。鈴木くん、男前なのにね」
「男前、だからこそ!の自意識なんですよ、多分」

あの顔にだまされましたわー、とか言ってさっちゃんは鼻息を荒くしている。

「ところで、ある一部の人々って、なんで自分の恋人のこと「相方」って言うんですかね?もし自分の彼氏が私のこと「相方」ゆうてたらどつきますよ。漫才師やない、ゆーねん」

話題が突然変わるのは、女の子の特徴だよなー、と思いつつ、目の前の商店街を流れる人の波に目を向ける。

土曜日の夜の高円寺は人通りが多い。ビジネススーツに黒いコートを着込んだ男の人達が、肩を組みながらハイテンションで歩いて行ったりするのを見ると、土曜日までお仕事ご苦労様です、と思う。酒でも飲まなきゃやってられないですよね。

「なんでも聞き屋」は隔週土曜日の、17時から22時の間で行っていて、文字通り愚痴でも自慢でも、なんでも聞く。ただし、占いでもカウンセリングでもないので、アドバイスしたりはしない。ただ、聞くだけだ。

さっちゃんがこれを始めようと思ったのは、とりあえずたくさんの人の話を聞いてみたかったから。と言っていた。東京にはこんなにたくさん人がいるのに、電車で隣あった人が何を考えて、どんな風に生きてるのか全く知りもしない。そんなの勿体ないと。

それに、最近「聞き上手」の人がめっきりいない。自分が客として行く場所…たとえば美容院やら服を売るショップでも、接客する人がみんな喋りたがるから、そんなにみんな聞いて欲しいんかいな、と思って。とはさっちゃんの談だ。

僕としてはそこまで深く考えたことはなかったけれど、自分が話すよりは他人の話を聞くことが好きだったし、何か新しいことを始めたい時期だったので、ふたつ返事でオッケーした。


「今日、あんまり人来ぉへんし、もういいんちゃいますかねぇ。寒いし」

時計は21時半を指していた。
別にこれで食っている訳でもなし、早めに切り上げることに特に異存はなかった。

始めて半年くらい経ったが、当初少し心配していた「誰か来るのか?」という懸念は全くする必要のないものだった。

高円寺は多種多様な人種の住む街で、普通の勤め人から雑貨屋の店員風のゆるい服装のお兄さん、謎の楽器を携えたドレッドヘアーのおじさん、水商売系の派手なおばさん、お笑い芸人を目指す若者など、色とりどりの住人で構成されていて、そういった人達が時にはおそるおそる、時には気軽に、僕らの前に置かれたいすに座って話を始める。

一見統一感のない人々だけど、なんとなく共通しているのは、見慣れぬものを排除しない空気だ。もしこれが赤坂とか、モロにビジネス街然とした街だったならば、汚いものでも見るような目で通りすがる人ばかりなんじゃないか。

高円寺は、他人とは少々違う価値観を持っていて何となく浮いてしまうから、どうにか似たような物の見方の人を見つけ出して、自分なりの生活ができるよう試行錯誤してきたような人が集まる場所という気がする。


「じゃあ、そろそろ閉めよっか」

と、僕が言ったのとほとんど同時に、1人の女の子が立ち止まった。僕らと同じくらいか、少し年上に見える女性が、机の端に置いた小さな看板を食い入るように見つめている。

「来てもうた…」

横でさっちゃんが聞こえないくらいの音量で呟く。

僕はまぁまぁ、とかこちらも小声で言った後、その女の子に声をかけてみた。

「良かったら、どうぞ」
「あの、何でもいいんですか?」

女の子は真っ白なコートに深紅のベレー帽をかぶっていて、黒い真っ直ぐな髪がお行儀良く肩のところでまとまっている。一言で言えば可愛らしい感じの子だ。

「はい、何でも話してもらってだいじょぶですよ」

僕は向かい側にあるいすを少し押して、彼女の方に出した。横目で見ると、さっちゃんは既に切り替えた様子で、格別迷惑そうでもなく、女の子の黒いファー付きの手袋をはめた手元あたりを見ていた。

女の子は音を立てずにそっと腰を下ろすと、僕とさっちゃんの間あたりの空間をじっと見つめていた。こういう時、特に決めたわけではないんだけど、僕もさっちゃんも話を催促するようなことは言わない。相手が話したいタイミングで話してもらえればいい。

女の子は少し迷うように、何か決心をつけかねるような様子で、フーッとため息をついた。僕は2週間前にここで話した人のことを思い出した。その人は髪の毛が薄くなったおじさんだったんだけど、かなり深刻な家庭の悩みを小1時間くらい話していった。その人も、話し始める前はこんな様子で躊躇うような仕草をしていた。

この見知らぬ人に私の話を受け入れてもらえるんだろうか、とか、どういった言い方をすればわかってもらえるんだろうか、とか、そもそも何からどう話せばいいんだろうか、とか…
人は全く知らない特に利害関係もないような他人が相手でも、やはり向かい合った瞬間にそれなりに気を使うものであるなぁと、これを始めてから気がついた。

なんの思い入れもない人間にどう思われたところで傷つく必要なんかないはずなのに、やはり話すからには共感されたい、共有したいと願うのは人の性なのか。ごった返す駅で肩がぶつかった人のことはどうでも良くても、ひとたび言葉を交わした瞬間から、人はその相手をいち個人として認識するものなのかもしれない。


「あの…」

女の子が口を開いた。濃い化粧をしている様子はないのに、肌の白さのおかげか唇は可憐な赤に色づいて見えた。

「方法を、探してるんです」

方法?
頭の中の声をそのまま口に出した僕に、彼女は続けた。

「あの、人は誰でも、いっこの恋愛を終えたら、いずれ次を探してまた同じようなことをするじゃないですか。だけど、わたしもう、あの人が本当に最後で、それが無ければもうゼロなんだと、全くぜんたい、一向に少しも変えは効かないと、本当にわかってもらいたくて、その方法を探してるんです」

…えっと、ちょっと意味がわからないかなぁ。助けを求めるようにさっちゃんを見ると、至って真面目に、それでいて泰然と女の子の瞳を見ていた。

「本当は死ねたらいいと思っていて、だけどどうしても両親より先に死ぬ訳にはいかないんで、それ以外の方法をずっと考えているんです」

死ぬって、また大げさな…僕は思わず苦笑しそうになるのを堪えた。女性ふたりの様子は全く笑えるような空気ではない。

「そうなんですか…」

あまり無言でいるのも何なので、とりあえずの相槌をうったものの、あまりに「とりあえず」感の滲み出るその声色に僕はますますきまずくなった。今まで、割と重い話をされることもあったけど、こういう危ない感じの人は初めてだ。

「本当に、あの人のことを、わたし自分の人生をかけて好きだったんです」

女の子の瞳には涙が溜まってきていた。寒さと興奮のせいか、頬が赤ん坊のほっぺたのように紅潮していた。「あの人」は、この子の頬を、どんな思いで見たんだろうか。

「あの人とだめなんだったら、わたしもう今後誰のことも好きになりたくないんです」

彼女の瞳のふちで堪えていた潤みの盛り上がりが、ついに一滴、つるんとした頬を零れ落ちた。

「それでも、さすがに、5年とか経ったら、あの人の声も体も忘れてしまって、性欲とかもあるから、どうせ誰かをまた好きっていうことにして、結婚して家庭とか持って落ち着いちゃって、今のことを「あの頃は若かったなぁ」なんて思い出す感じになって、あの人が言ってくれた言葉とか、大事な出来事とかももう思い出さなくなっていくんでしょ?そんなの耐えられない。それならもうここで消えてしまいたい」

彼女の涙はもう止まらなかった。後から後からしたたり落ちて、雨のように彼女の白いコートへ水滴の跡を作った。

「性欲」ってなぁ…こんな可愛い女の子から飛び出してくるとは思えない、妙に生々しい響きに僕がちょっと怯んでいると、さっちゃんがおもむろに立ち上がった。
さっちゃんは時々突拍子もない行動をとるので、僕はほとんど無意識に身構えたが、特に女の子に何かするような気配はない。さっちゃんは僕たちの隣にでんと構えていた自販機に向かい、一本水を買うと女の子の前に差し出した。

「まぁ、これでも飲んで」

女の子は、お礼を言って水に手を伸ばしたが、嗚咽が止まらない様子で、口元に手をあてて泣き続けている。

「あんまり1人で、お酒飲んだら危ないですよ」

え?
僕は思わずさっちゃんの方を見て、その後すぐに女の子に視線を移した。この子、酔ってたのか?全然わからなかった。なんでさっちゃんはわかったんだ?

女の子は水を欲していたらしく、何とか呼吸を整えながらペットボトルのふたを開け、3分の1くらいをごくごくと飲んだ。

「まぁなんていうか、あんまり無理せぇへんほうが」

女の子はしきりに鼻をすすっている。
僕はティッシュの持ち合わせがないことを後悔した。

さっちゃんが続ける。
「別に、そんなに我慢しなくても。酔っ払ってなくても本心ちゃんと言っていいと思うし。友達とかにも、その男の人にも」

さっちゃんがここに話に来た人に対して、意見を言うのは珍しいことだった。基本、相手の言うことを聞くだけ、肯定も否定もしない、というのがスタンスだったから。

「でも、そんなの無理です…」

女の子はか細い声で言った。
さっちゃんはじっと女の子を見つめている。

「だって怖いから…私が思ってることって他人からしたら思い込み激しいみたいで…口に出す時薄めて話さないとみんな引いちゃうから…本心なんて、言ったら離れていく人ばっかりです」

うーん、と僕は声に出さずに思い、宙を見上げた。確かに、この子のこの感じだと、引く人がいるのもわかる気がする。だけど、こういう不器用な感じの人が、すごい美術作品を作ったり複雑な舞台芸術を作り上げたりするのを僕は何度も見てきていた。

僕自身には全く才能がないのだけど、芸術に触れるのは好きで、よく知り合いのサークルやらネットで見つけたところにコンタクトを取り、お手伝いをする代わりにタダで(時には少しのお礼をもらって)ギャラリー展示やら舞台やらを見る機会を作っている。

そういう場所で接する人達は、大体内に大きなエネルギーを秘めていて、だけどそれを直接他人にぶつけると彼女のように引かれてしまうので、舞台に上げることで昇華させようとしているのがわかりやすいくらいわかる。

彼女はそういう人達と同じにおいがした。

「多分」

さっちゃんが言った。

「何も言わんと終わったんでしょうねぇ、その男の人と」

「ほんまに思ってること何も言えんと終わったから、その人じゃないと永遠にダメとか言い出すんですよ。まだ言いたいことがあるから」

さっちゃんは過去が見えているかのように、つらつらと言葉を繋いでいく。女の子は、口元にタオルハンカチをあてて苦しそうに泣き続けていた。

「引かれて、離れてくんやったらそいつはもうお姉さんにとって必要ないってことなんです。まだ若い内に、ほんまの自分で生きてける繋がり作らんと、おばちゃんになったときマジで苦しいですよ」

…何なんださっちゃん、君はいくつなんだ。
なんでそんな、この道30年のスナックのママみたいなことをサラリと言えるんだ。

それに、厳しいことを他人に対して躊躇なく言えるのは、おそらく自分に対しても厳しい姿勢を保ち続けてるから出来ることという気がする。軟弱な僕には到底真似できない。

女の子はさっちゃんに言われたことが心の堰を切ってしまったらしく、机に突っ伏してわぁわぁ泣き始めてしまった。通りすがる人が、ある人は訝しげに、ある人は面白そうに眺めては消えてゆく。見るな見るな、お前らだって、こんな風に泣くことがあるだろう。もしくは、いつかあるだろう。無いなら、そんなやつは、この高円寺から出ていくがいい。


女の子はそのまま5分くらい泣き続け、その後何となく我に返ったようになり、一言「すみません…」と呟いた。そのままおもむろに立ち上がって帰ろうとしたのだけど、目元の化粧が盛大にはがれて白いアイスに散らばるチョコチップ・クッキーのようになっていたので、慌てて呼び止めたさっちゃんが手鏡を貸してあげた。女の子は目元をハンカチで直す間、しきりに「すみません」を繰り返し、そのまま消え入りそうな程に恐縮していた。

目元が少し幼くなった彼女は、お礼を言ってさっちゃんに手鏡を返すと、さっちゃんの目を見て、もう一度

「ありがとうございました」

と深々と頭を下げた。

さっちゃんはニコッと笑うと、

「風邪引かないように、寒いんで」

と言った。

女の子は僕の方にも向き直り、「どうも、ご迷惑おかけしました」とこれまた深々と頭を下げた。普段は、すごく真面目な子なんだろうなぁという気がした。

「僕だったら、あなたみたいな人から、あなた以外ではだめなんて言われたら、きっと嬉しいと思いますけどね」

女の子はパッと顔を上げて僕を見た。もともと寒さで赤かった頬が、ますます色を増し、耳まで面積を広げていた。ん?これは何か、まずいことを言ってしまったのか?隣でさっちゃんが、心底呆れたような顔をして僕を見ていた。

女の子は、最後に今日初めての笑顔を見せると、もう一度僕たちにお礼を言って、来たときより背筋を伸ばして商店街の奥へと消えて行った。


「おいしいとこは全部持ってかれましたねー」

片付けをしながら、さっちゃんはさっきからこればっかり言っている。結局言いにくいことを言ったげる人が損をするとか、あの子を笑わせたのは僕だったとか、全くそんなつもりはなかったのに、やたらキザなことを言ってしまったみたいでものすごくきまりが悪い。

「ねぇ、なんであの子が酔ってるってわかったの?」

話題を変えたくて、僕は聞いた。
さっちゃんは片付けの手を止めずに、

「だってあの子、手袋片っぽ裏返しにはめてたし」

と何でもないことのように言った。そうだったか?

「それに、かすかにだけどお酒の匂いがしたでしょ。なんで気づかないんですか」

万年鼻づまり気味の僕にその匂いは全く届かなかった。

「そっち持ってください」

ここで使う机と椅子は商店街から借りているものなので、終わったら近くの物置まで返しに行く。さっちゃんと2人で運ぶ間、

「あんなに可愛い子が、あそこまで思いつめなくたっていいのになぁ」

などと鷹揚に呟くと、さっちゃんは

「恋愛がうまくいくかどうかは、容姿の良し悪しじゃないんですよ」

と言う。

「あんな風に死ぬとか消えるとか言ってる子は、延々自分を責めながら生きてる子なんです。どっかで自然体でいていいねやってこと
に気がついてくれたらいいんですけど」

僕の前を歩くさっちゃんの輪郭からスッと伸びた睫毛に、遠くを見るような眼差しが感じ取れた。

「アホな男がようけおるから!ああいう女の子が救われるんが遅れるんです!」

…すんません。と訳もなく謝ってしまうのは、僕が胸を張ってアホではないと言い切れないからなんだろう。

その時、僕の視界の端を何かささやかな欠片が通り過ぎるのが目に入った。視線を上げると、商店街のアーケードの遥か虚空から、一斉に粉雪が舞い降りて来る瞬間だった。

「おぉ!さっちゃん、雪、雪!」
「えぇ?うわぁ、道理で寒いはずやー。やだやだ」
「なんでだよぅ、積もったら雪合戦しよーぜ!」
「積もりませんよ、アホらしい。ってか積もられたら電車止まりますよ」
「いーじゃん、大学に行けなくなるくらいさ!」
「私は先輩と違ってまじめなんで」

とか何とか言いながら、雪を見て僕はあの女の子の白いコートを思い出していた。
あの子は好きな男の人に、言いたいことを言えるんだろうか。多分、無理かもな。ちょっと言われたからって、人は変われるものじゃない。

でも、変われるといいよな。ちょっと言われたからって、パッと変わって、言いたいこと言って、スッキリお別れできるといい。そしてもっと、彼女に合ったいい男と付き合うんだ。

「わたしもうちょっと、いい男と付き合います」

突然、さっちゃんが言い出したので、僕はかなりびっくりした。

「え、は?」

「何変な声出してるんですか。気持ち悪い」
「気持ち悪いは言い過ぎだろ…」
「鈴木くんとは別れます。あの女の子にえらそーなこと言うといて、自分はどやねん、思ったんで」

さっちゃんなりに心境の変化があったらしい。物置に到着し、椅子を置いて、長机を縦にして壁に立てかけるようにする。

「そうかそうか、頑張れよ、若人よ」
「おじいちゃんか」

さっちゃんは無愛想に突っ込んだあと、僕を見てフッと笑みを漏らした。

「さぁ、帰ろうかー」

雪は高円寺の街並みを粉砂糖のようにコーティングして、見慣れた風景がどこか別の街のようにも思えた。
今こうして僕の隣を通り過ぎてゆくたくさんの人達も、皆話しかけてみたら今の印象とは全然別の側面を持っていたりするに違いない。例えば、ふっと笑みをもらしただけでも、その人は僕に少しだけ親しみのある一面を見せてくれたことになる。

肩をすくめ、寒そうに眉をしかめて僕の隣を歩いているこのさっちゃんも、もしかしたら僕が全然知らない顔を持っていたりするんだろうか?

「ん?」

僕の視線に気がついたさっちゃんが、少し笑って僕の顔を見上げた。

「なんでもないよ」

何それ、キモいですね、と言ってさっちゃんはまた視線を前に戻した。
僕たちは軽口を叩きあいながら、多くの同じような人達に溢れる高円寺駅へと紛れていった。







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