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荒山徹コミュの荒山世界における「心・技・体」

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 といえば、「朝鮮・柳生・妖術」であることは既に常識ですが、
ならば、今までの荒山作品は、これらの要素を如何様に備えていたのか
見積もってみたくなるのが人の情というものでアリマス。

 というわけで、各要素を最大10、最小0で評価することで、
各作品をチェックしていくですよー。
勿論、この評価は今でもなく当方の独断であるわけですが、
そんなものは何を今更でアリマス。


【「高麗秘帖」 : 朝鮮10、柳生0、妖術2】

 荒山先生の記念すべき処女作、なのですが、
そうであるからか、現在のようなはっちゃけぶりはあまり感じられず、
全作品中、最も穏便っぽい作品に仕上がっております。
というか、柳生登場率0というのは如何なものかと。

 尤も、荒山世界におけるマシな両班その1、李舜臣が
主役であることからもわかる通り、本作品においては、
荒山先生の根源とも言うべき朝鮮力(ちょうせん・ちから)が
ダダ漏れ状態であり、やはり荒山先生はその生まれからして
荒山先生なのだなあ、と感じ入るものでもあります。

 ちなみに、荒山心技体を通常の「心・技・体」に当てはめれば、
「朝鮮=心」「柳生=技」「妖術=体」という塩梅であり、
即ち、高麗秘帖はド根性一本槍野郎であって、いうなれば、
「出来ておる」型とでも称しましょうか。


【「魔風海峡」: 朝鮮9、柳生1、妖術9】

 「高麗秘帖」の次でいきなりコレですか、というか、
第二作にして荒山先生の得意技となる「説明になってない説明」が
怒涛の如く押し寄せてもう辛抱溜まりません状態の逸品でアリマス。
相変わらず柳生は登場しやしませんが、何気に疋田豊五郎が
登場したりしてるので、微妙に加点1。
(一応、石舟斎のエピソードは載ってますしね)

 そして、「説明になってない説明」によって繰り出される
情け容赦ない妖術忍術の雨霰。
というか、日本側の使う忍術に対し、朝鮮側が"忍術"と称して
使用する技が、どれもこれも明らかに魔術妖術の類であり、
「"バジリスク"なのに甲賀側が十傑集だった」という例えが
実にピッタリとハマるわけなんですよ兄さん。

 なお、この作品の朝鮮力が「高麗秘帖」より1点低いのは、
メインの主役が真田幸村であるからでアリマス。
基本的には幸村と、"良い両班"という空前絶後の存在であるところの
臨海君のダブル主人公方式なわけですが、軸は幸村だからなのですね。
惜しいなあ。

 さて、この作品を如何に呼ぶかですが、点から勘案するに、
技術はまるでないけれど、圧倒的な体躯と精神力を誇る、といえば
これはもう「アンチェイン(地上最自由)」型と呼ぶしかありませんな。
「ワタシにブラックベルトをくれッッ!!」


【「魔岩伝説」: 朝鮮8、柳生5、妖術8】

 遂に荒山先生の中に封印されし柳生力(やぎゅうちから)が
封印の隙間から漏れ出し始めた作品でアリマス。
何気に荒山世界における初登場柳生は主膳正だったりするわけで、
またいつか現れる日もあるのカシラと思うばかりで砂。

 とはいえ、封印から漏れいずる柳生力は斯様な実在の人物ではなく
「柳生卍兵衛」という俺柳生を生み出し、これが後の遠山の金さんで
あるところの遠山景元、即ち、ヤング遠山と激闘を繰り広げるという
ナイス天海、もとい展開になったりするわけで砂。
しかも、萌えショタ化した鳥居耀蔵まで出てくるオマケつき。
もしかして荒山先生も腐女子を狙っていたのでしょうか。

 また、もはや説明すらなしに登場する獣人だの、
これまた説明無しに乱発される妖術だのも大健在でアリマス。
まあ、説明があってもなくても変わりゃしませんが。
「いいんだよ、細けェことはよ!」
そして撃たれる仏力砲塔。

 あと、荒山心技体の欄外の要素として、
"荒山史観の確立"というのがありま砂。
基本的に荒山世界における家康は諸悪の根源扱いなわけですが
ここまで徹底してるといっそ清々しいなあ、と思うばかりでアリマス。
なんせ、あの天海和尚が"いい人"にされちゃうくらいですシー。

 さて、それではこの作品の評価でありますが、
荒山先生の中に眠りし"(柳生)力"が目に見える形となって
その姿を現したことに敬意を表し、「スタンド(幽波紋)」型と
銘を贈りましょうかね。
勿論、タイプは近距離パワー型でアリマスよ?
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッッッ!!!」


【「十兵衛両断」: 朝鮮8、柳生10、妖術8】

 現時点での荒山小説における最高傑作と称して問題なかろうと
思われる稀代の問題作でアリマス。
この作品を一言で語れといわれれば、

 「朝鮮柳生」

 と言うのみで砂。
ここから全てが始まったのでアリマス。

 基本的に短編集なわけですが、5つの短編が、どれもこれも
本来ならば長編化できるだけのネタであるだけに、
無理矢理短編化することによって発生した"もやもや感"が
読者の妄想機関を全開にするわけであり、
その結果が、「柳生メソッド(1)」であり、「ブシドーMMO/柳生(2)」
なわけでアリマス。

(1) http://mixi.jp/view_diary.pl?id=60333277&owner_id=111884
(2) http://internet.kill.jp/wiki/index.php?%A5%D6%A5%B7%A5%C9%A1%BCMMO%2F%CC%F8%C0%B8

 全5作の短編は、それぞれ十兵衛・石舟斎・宗矩・純厳・六丸と
全部柳生が主役であり、おまけに脇役まで柳生がしめ、
ついでに敵まで柳生(&朝鮮妖術師)という、まさに柳生尽くしの
逸品であり、これに"柳生10"をつけなくてどうするよ、という
ココロモチで砂。

 そして、荒山世界最大の問題妖術であるところの
「朝鮮妖術ノッカラノウム」もコレが初出であります。
タチの悪さで言えば、忍法魔界転生以上のこの妖術、
物語暴走装置としてはまたとない逸品なわけですが、
二重使用で救いようがない領域へ旅立たせてくれるので
使用には注意が必要なのですが、我らの荒山先生がそんなものを
気にするわけがないじゃないか、馬鹿だなあ(満面の笑顔で)

 ともあれ、そんな「十兵衛両断」を形容するに、
相応しい言葉はただ一つ「無双型」としか言い様がありませんな。
ああ、巨大な何かをかついで方々へ押し込むのは、
無双許し何参りといいましたかのう。


【「サラン」 : 朝鮮10、柳生0、妖術???】

 この作品を評するのはなかなか難儀でアリマス。
6つある短編のうち、5つまでは柳生の「や」の字も、
妖術の「よ」の字も見当たらない、なんというか、
「韓流ブームに乗ってみました」と言ってみても通じなくもない代物
(勿論、荒山先生の朝鮮力はそういう次元の問題ではないわけですが)
であり、なんというか扱いに困るわけなのですよ。
荒山先生の評判(それがどういうものであるか言うまでもない)に
惹かれてやってきた読者が読むには、一番適していない本、
それがこの「サラン」であります。
古典的言い回しをすれば「素人にはお勧めできない」で砂。

 ただ、この作品のみが、パラメータに「???」を抱えていることに
どうかご深慮頂きたいのであります。
上で述べた"5つ"の外である表題作「サラン」が、
まだ残っているのであります。

 尤も、「サラン」とて、
柳生の「や」の字もなければ、妖術の「よ」の字もないのは
他の5作と同じでアリマス。
ただ、しかし、それでも、なのでアリマス。
どうか最後まで読み進めた上で、読後の残り香を味わって頂きたい。
ほら、どこかでかいだことのあるにおいが し な い か ?

 さて、この作品に号を与えよというならば、
当方は迷わず「べヘリット型」と名づける所存でアリマス。
そして、更にこの言葉も贈るものであります。

 運命が人知を超越し人の子を弄ぶが理なら、
 人の子が魔をもって運命に対峙するは因果
  byボイド


【「柳生薔薇剣」: 朝鮮6、柳生8、妖術6】

 人よ、驚くなかれ。
なんと、ここに至って、遂に日本人ヒロインが登場するのであります。
今まで荒山作品におけるヒロインは全部朝鮮人(降倭含む)だった
わけですが、まあ、これは荒山先生だから、と考えればいいのか
悪いのか。

 しかも、そのヒロインが柳生であるわけで、
それはどこの十兵衛ちゃんですか、と問い質したくなる向きも
あるかもしれませんが、まあ抑えて抑えて。

 とりあえず、斯様なヒロインと十兵衛の関係についても
あれこれと取り沙汰されたりするわけですが、本作品において
最も光り輝いてるのは、間違いなく僕らの宗矩くんであり、
それだけで当方の胸は一杯となり、というか、
ぶっちゃけあとはどうでもいい、とか思ったりするトコもあったり。

 なんてったって、

 (では行くがいい。そして全員死ね)

 なんて言っちゃうわけですよ。
もうたまりませんな。

 朝鮮と妖術については、まあ、ボチボチという感じですかのう。
荒山世界最強サムライ、柳生友景も出てきますし、
あと、何気に「シグルイ」「Y十M」辺りともリンクしかねない
勢いだったりするところが読者の妄想をより引き立てますのう。

 こいつについては「ツンデレ型」と呼ぶでござる。
それはツンデレと言ってみたいだけじゃないのか、とか言われても
当方知ったこっちゃないのでござる。
あらあらかしこ。


 ああ、もう終わってしまった。
次は今年出るという友景が主役の短編集待ちで砂。
きっと今度も朝鮮と柳生と妖術が吹き荒れること間違いなしですよ?
楽しみですなあ。

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