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榎並大二郎の褐色美女図鑑コミュの秋元優里『待ちきれないモノトーン』〜前編〜

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約3年ぶりに、上野にパンダが―



世を賑わすビッグニュース。その波に乗るべく、上野動物園からの中継を任された榎並。



榎並はワクワクしていた。



そのワクワクは、パンダ受け入れという貴重な瞬間に立ち会えるから…だけではなかった。



ニュースジャパン内での中継の為、あの秋元優里と初めて仕事で絡むのだ。



―OA前、二人はこんなやりとりをしていた。







秋元 「えなみ!今日の中継、宜しくね!」





榎並 「…。」






秋元 「…榎並?」



榎並 「…(秋元さんと仕事か…たとえ距離が離れていても幸せだ…)。」






舞い上がっている榎並。秋元の声が耳に届かない。




秋元 「えーなーみーっ!聞いてるの!?」



ムッとした秋元が、羽織っていたカーディガンを榎並の顔に被せる。





『バサッ!』

















榎並 「ぶは!何するんですか!?ん?いい香り・・・。」



秋元 「もぅ!榎並!そんな調子じゃ中継失敗しちゃうよ!」








榎並 「え!?いや!その…」





秋元 「まったく…。気合入れなさい!バーンッ!」




榎並 「わっ!す、すみません!」


恐縮し小さくなる榎並。そんな後輩の姿に、秋元が優しい眼差しを向ける。




秋元 「まあでも…中継の出来次第じゃあ、惚れ直しちゃうかもなぁ…」





榎並 「へ!?ちょ!からかわないで下さいよ!…というか、え?惚れ『直す』…?」





秋元 「ふふふ。じゃあスタジオ行ってきまーす!後ほど!」




動揺する榎並を尻目に、秋元は颯爽とアナウンス室を後にしていった。


ほのかに甘い香りを残して。


榎並 「まったくもう…。気になるなぁ…。」



そんなやり取りがあって、榎並は並々ならぬ気持ちで中継に臨んだ。








結果は…散々なものだった。




榎並 「ああ…なんで俺はダメなんだろう。」




榎並がガックリと首を落として中継先から帰社すると、番組を終えた秋元が待っていた。




秋元 「ふふ…。」






榎並 「(あれ?秋元さん…笑ってる?意外に中継良かったのかな?)」


胸をなで下ろす榎並。






榎並 「秋元さん!お疲れさまでした!中継、面白かったですか?」




次の瞬間、秋元がキリッと榎並を見る。




秋元 「面白いわけないでしょう!情けなくて笑ってるの!」





榎並 「う…す、すみません…。」




うつむく榎並。





秋元 「もぅ。せっかくの大舞台だったのに!




榎並 「…。」




秋元 「怒ってるんじゃなくて、悲しいんだよ…!」




榎並 「…。」



アナウンス室に秒針の音だけが響き渡る。








秋元 「…ふぅ。まあ、過ぎたことはしょうがないか…。」




そう呟くと秋元は、例のカーディガンを脱ぎ、榎並の方に向き直った。



秋元 「反省、した?」





榎並 「…はい。」




秋元 「うん、よろしい!」



にわかに笑みを浮かべる秋元。




秋元 「同じミスをしないためにも…中継の練習、付き合ってあげる。」






榎並 「ほ、本当ですか!?」



秋元 「うん、特別だぞ。さ、現場の空気感を忘れないうちに、早く早く!」





こうして、深夜のアナウンス室で二人の特訓が始まった―。





秋元 「…さて、上野動物園には榎並アナがいます。榎並さん!」





つづく

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