ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

笑えた話コミュの【良い話】 根暗ニートの俺がDQNのおかげで生ま れ変われた話

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
1:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 15:50:45.65ID:gExy4Sja0

誰かに聞いて欲しい。

2:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 15:53:51.33ID:gExy4Sja0

俺はごく普通の家庭に生まれたご く普通の男だった。 小学生時代は、クラスで目立つこ ともなく、特に友達がいるわけで もなく、 ただただ、学校に通っているだけ の小学生時代でした。

俺の性格は基本的に無口でコミュ 障、6年間で誰かと話した記憶なん てほとんどない。

4:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 15:57:00.83ID:gExy4Sja0

そんな俺も中学生になった。 母と学ラン姿で写真とったのを今 でも覚えてる。

いよいよ入学式。 中学に入ると何かが変わると思っ ていたけど、もちろん自分から動 かないと何も変わらないわけで。 自分を変えるためにも、部活に入 ろうと思った。 そこで俺が選んだ部活はバスケ部 だった。

7:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:02:26.20ID:gExy4Sja0

入部初日。 体操服に着替えながらめちゃく ちゃドキドキしてた。 どんな人がいるんだろうとか、友 達できるかなとか、上手にやれる かなとか。

いよいよ1年生同士で顔合わせ 全員で8人くらいいた。初心者も半 分くらいいたから安心した。 そして一人ものすごくバスケが上 手な人がいた。 彼のことは雅治と呼ぶことにする

8:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:06:22.88ID:gExy4Sja0

雅治はバスケの経験者で、先輩た ちよりも上手かった。 顔は福山雅治を少し幼くした綺麗 な顔立ち。 身長も一年生の中で頭一つ高く て、筋肉もすごかった。 そして雅治は、小学校時代から悪 ガキだったらしい。 俺の通った中学校には、2つの小学 校から上がってくるんだけど、雅 治の通っていた小学校は悪ガキの 多さで有名だったんだ。

そんな雅治を、俺はかっこいいと 思い、仲良くなってみたいと思っ た。

10:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:08:55.60ID:gExy4Sja0

でも、もちろん話しかける勇気な んてなかった。 雅治とは部活の時間しか会わな かったけど、いつも同級生や先輩 達に囲まれて楽しそうに話してい た。

僕は部活内でもぼっちになった。 もちろんクラスでもぼっちだっ た。 中学校での孤独は、小学校での孤 独よりもずっとつらかった。

11:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:13:11.81ID:gExy4Sja0

僕は学校に行くのが嫌になってい た。 勉強もできないし、行く意味がな いと思っていた。 でも毎日通った。部活もやめな かった。 僕は一向に上手くならなかった。 雅治はもう試合に出ていた。 神様は不公平だって毎日考えてい た。

でも、学校を休むと母に心配かけ てしまうと思い、毎日学校に通っ た。 そんな生活が続き、僕は2年生に なった。

12:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:18:46.39ID:gExy4Sja0

2年生にあがって、クラス替えがあ る。 僕にとってはどうでもいいイベン トだ。 先生に言われた教室へと向かう。 ドアをあけると、既に生徒たちは 騒いでいた。 その中に、雅治の姿があった。

雅治は楽しそうに話していた。 話している相手は清原と呼ぶ。 清原は雅治の幼馴染みで、中学校 に上がってすぐに3年生に喧嘩で 勝ったという学校一の不良だっ た。 喧嘩の強さもだが、スポーツも凄 く、ラグビーでは全国大会に出る 程のチームのスタメンだったらし い。

僕は静かに教室の隅の席に座っ た。

13:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:25:01.14ID:gExy4Sja0

周りのクラスメイトをみてみる と、どうやら学年の不良と成績不 振の生徒を集めたクラスみたい だ。 普通なら落ち込むところだが、俺 は喜んだ。 もしかしたら雅治と仲良くなれる かもしれないと。

すると、誰かが話しかけてきた 「よう、>>1」 急に声をかけられてびっくりし た。中学校に入って話しかけられ たのは初めてかもしれなかったか ら。 それに、声の主にも驚いたんだ。 話しかけてきたのは雅治だった。

雅治「お前成績悪いんか。一年間 よろしくな。」 清原「誰?」 雅治「バスケ部の>>1ってやつ。 仲良くしてやって。」

僕はドキドキして一言も声が出な かった。

16:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:29:41.31ID:gExy4Sja0

そして、クラスの班を決めるとき のこと。 みんな続々と決まっていく中、俺 は誰に話しかけることもできず、 ただただボーッとしていた。 すると雅治は俺を誘ってくれた。 雅治「おい、俺の班こいよ。仕事 しなくていいから楽だぜ」 俺は「は・・・うん」くらいしか 言えなかった。 タメ口で言っちゃったよ、殴られ るんじゃないかとか思ったけど、 そんなことを気にしているのは俺 だけである。 班には清原もいた。雅治と清原は いつもセットだった。

18:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:35:30.49ID:gExy4Sja0

それからの中学校生活は、楽し かった。 俺が言葉を発する機会が増えたか といえばそうではなかったが。 相変わらず一言も喋らない日が続 いたが、憧れていた雅治の学校生 活を間近でみることができて楽し かった。

わかったことは、まず雅治と清原 は所謂DQNだった。 クラスメイトにはすぐ脅しの言葉 をかけるし、暴力もふるってい た。 時々他の中学校のDQNが学校に来 て、二人と話していた。その度に 先生たちが走り回っていたのを覚 えてる。 授業に出てないと思えば、煙草の匂 いをさせながら教室に戻ってきた り、でも皆に愛されているのが僕 にもわかった。 二人と過ごすうちに、二人への憧 れの思いは一層強くなった。

21:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:43:58.92ID:gExy4Sja0

雅治が話しかけてくれるように なってから、バスケ部の練習も楽 しくなった。 俺は相変わらず下手だったけど、 楽しくて仕方なかった。 もちろん、楽しいなんて感情を表 に出すほどの雰囲気を持ち合わせ ていないので、相変わらず無表情 の無口な学校生活だった。

2年生の半ばには、修学旅行があっ た。 雅治と清原は、俺を修学旅行の班 にも入れてくれた。

修学旅行は東京だった。 ディズニーランドでは、二人に連 れられて割り込みしまくりで待ち 時間なんて無かったし、日程がか ぶっていた他校の生徒と喧嘩に なったり。 自由行動では、二人は学ランを脱 いで私服に着替えて行動していた り、煙草を吸っている所を警察に 捕まって先生に怒られたり、その せいで自由行動の計画の半分もこ なせなかったり。

でも、なんだか自分までアウト ローの仲間入りしたようで嬉しく てしかたなかった。 修学旅行の写真も買った。 家に帰って母親に写真を見せた。 俺が雅治と清原の二人に挟まれて いる写真だ。 母は「捕まった宇宙人みたいね」 と言っていた。 泣いていたような気がした。

22:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:45:47.71ID:PRMIjHna0

捕まった宇宙人 wwwwwwwwwwwwwwwww

23:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:53:11.68ID:gExy4Sja0

修学旅行も終わり、俺は3年生に なった。 クラス替えのとき、俺はかなり落 ち込んでいたと思う。 でも、また二人と同じクラスにな れた。 生まれて初めて、クラス替えで一 喜一憂できた。

バスケ部は最後の大会にむけて、 猛練習だった。 清原もラグビーの練習が大変そう だった。

そして夏。最後の大会が始まっ た。 雅治率いる俺のチームは、雅治を 中心にそこそこの結果を出してき た。 地区予選は敵なしのレベルだっ た。

母は「今日から最後の大会だね。 見に行こうか?」と言ってくれた が、 俺は「いい。今日は負けないか ら、俺が出れるとしたら最後の試 合だろうし、その時見にきてよ」 と言うと、母はわかったと言って た。

そして最後の大会、結果はまさか の予選負け。 敗因は3年になってスタメンになっ た同級生の暴走だろう。 みんなベンチで落ち込んでいた。 僕はボーッとしていた。 暴走した同級生がはしゃいでい る。それに雅治がキレた。 「落ちこんでるやつもいるんだ! はしゃぐなら外ではしゃげ!」 そう言っていた雅治の目は、潤ん でいたようにも見えた。

僕はトイレにはいった。 そこで、中学生になって初めて泣 いた。

25:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 16:58:41.21ID:gExy4Sja0

声を出さずに、たくさん泣いた。 もうこのメンバーでバスケができ ない悔しさ、試合に出れなかった 悔しさ、試合を見たかったであろ う母に嘘をついてしまった悲し さ。 一生分じゃないかというくらい泣 いた。

外に出ると、顧問の先生がいた。 僕は頭を下げて通りすぎようとし た時、先生に呼び止められた。 そして、先生は一言「試合に出し てあげられなくて、申し訳なかっ た。」 とだけ言って、頭を下げていた。 僕は「ありがとうございました。 」と言った。また泣きそうだった から、上だけを向いていた。

26:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:03:53.84ID:gExy4Sja0

部活も引退して、学年全体が受験 モードになった。 俺は高校に行く気がなく、勉強も していなかった。 だって、二人も高校に行くと思っ てなかったから。

しかし、ある日清原が聞いてき た。 「お前高校どうする?」 俺は二人はどうするのか聞いてみ た。 雅治は県内でも有名なスポーツ強 豪高、清原はラグビーはしたくな いと一般受験で不良校を受けるら しい。 二人が高校に行くのにはびっくり したが、俺も行かなければと思 い、一生懸命勉強した。

29:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:12:16.52ID:gExy4Sja0

年が明けたころ、3人は無事に高校 に合格した。 みんなバラバラの高校だったか ら、この二人と一緒にいられるの もあと少しかと寂しくなってい た。

そして卒業式。 卒業証書を貰い、教室に帰ると一 人一人の一言タイムがあった。 雅治は先生にお礼をして謝ってい た。 清原も先生に謝っていた。

俺はこういうのが苦手だった。 結局、3年間で会話らしい会話なん て全然してないし、声も小さくて 話すのが苦手だから。 でも、雅治と清原にお礼を言いた かった。 俺は自分なりに必死に大きな声を 張り上げた。顔は真っ赤だったと 思う。

「雅治君、清原君、先生、ありが とうございました。」 とだけ言って、すぐさま席に戻っ た。 雅治と清原は、大きな拍手をして くれた。

こうして、俺は中学校を卒業し た。

31:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:16:43.69ID:gExy4Sja0

俺は家の近くの所謂底辺校に通う ことになった。

友達できるかなとか、中学校に入 学したときとなにも変わってな かった。 なにかスポーツをしようと、バド ミントン部に入部した。 バスケ部もあったけど、あのメン バー以外とバスケはできないと 思ったから入らなかった。

しかし、高校に入っても新しい友 達はできなかった。

そして、高校に入学して半年程 たったころ、両親が離婚した。

32:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:18:23.73ID:gExy4Sja0

母は家を出て行った。 といっても、自転車で二時間くら いのところだが。 俺は父と父の両親と一緒に住むこ とになった。 ここから、俺の地獄がはじまっ た。

34:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:22:38.91ID:gExy4Sja0

まず、父は仕事のストレスからよ く僕に暴力をふるった。 そして、僕が逃げようとすると、 それを押さえるのは父の両親なの だ。 父の両親に腕を掴まれ、僕は父に 殴られる。 本当に怖かった。 そして、父はうちに住むなら生活 費を入れろ。と言い出した。 なので、コンビニで早朝のバイト を始めた。 バイト→学校→部活の生活は予想 以上にきつかった。 部活が終わって家に帰れば地獄が 待っていた。

母の元に逃げたかったが、心配を かけられないのと、高校に通うた めにそれは避けた。

35:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:24:50.00ID:mThMax3E0

こんな展開は待ってなかった……

36:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:25:52.35ID:gExy4Sja0

そんな日が続いて、俺が2年生に上 がった頃、 部活が終わり家に帰っていると、 家の前に人がいた。 怖かったので目を合わせないよう に帰っていると、「おい」と声を かけられた。懐かしい声だった。

声の主は雅治だった。清原もい る。 「お前、親父にいじめられてるん だろ?ちょっと家に入るぞ」と言 うと、二人は俺の家に入っていっ た。

39:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:32:56.49ID:gExy4Sja0

俺は止めたけど、二人は聞かな かった。

二人は父と父の両親の前に座る と、父に話し始めた。 「親父さん、>>1を殴るのはやめ てください」 父は、びっくりしていたが、俺を 殴っていることを認めなかった。 二人が色々言っていたが、親父 も、両親も、認める様子はなかっ た。

すると、清原が携帯をとりだし、 誰かに電話を始めた。 そして、その電話を父に渡すと、 父は部屋を出てしばらく話してい た。

父が戻ってくると、俺の前に土下 座して「本当にすまんかった!」 と言い、両親にも謝らせていた。 俺はどういうことかわからなかっ たけど、親が子供に謝るのは嫌 だったので、やめさせた。

その後、父は二度と暴力はしな い、バイトもやめてもいいと言っ て、この件は解決した。 雅治がご飯に行こうと言うので、 家を出た俺は、清原と雅治に話を 聞いた。

40:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:37:27.35ID:gExy4Sja0

どうやら、母が助けのメールを雅 治と清原に送ってくれたらしいこ と。

父の電話相手は児童保護セン ター?の人で、清原の不良仲間に 保護施設出身の人がいてその人の 紹介でいつでも電話に出てもらえ るように準備していたこと。

俺は嬉しくて、街中なのに思いっ きり涙を流した。 はじめて人前で泣いた。二人は 困っていた。 俺は、感謝をこめて二人に焼肉を おごった。 もちろん、その月の給料袋をにぎ りしめて。 焼肉じゃ感謝の気持ちを伝えられ ないくらい感謝しきれなかった。

41:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:42:25.34ID:gExy4Sja0

それから、俺はバイト代を使って 携帯を買った。 母から雅治と清原のアドレスを聞 いて、メールを送った。 返事が来るか緊張していたのを覚 えてる。 二人はすぐに返事をしてくれた。 雅治は、毎週毎週俺に近況報告を するよう言ってきた。

そんなある日、雅治と清原が高校 を退学したと噂で聞いた。 二人が困っているかもしれないの に、ヘタレな俺は二人に話を聞く こともできなかった。 そして2年生の2学期、転校生が やってきた。 長身爽やかイケメンの彼を、岡田 と呼ぶことにします。

43:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:46:13.48ID:gExy4Sja0

岡田が教室に入ってきた瞬間、ク ラスの女子の目がかわった。 あー、現実にこんなイケメンがい るんだなーって思ってた。

先生が岡田の席は〜って話してる と、岡田は何故かこっちに歩いて きた。 「>>1君?俺、雅治の友達の岡 田!よろしく!」 は、はいとしか言えなかった。 岡田は、前の高校で雅治とクラス メイトだったらしく、一緒に退学 になったようだった。 岡田は毎日俺に話しかけてくれ た。 人気の岡田と一緒にいることで、 俺は少しずつクラスに馴染んで いった。 こんなに爽やかでかっこいいのに 不良なんだろうなーってずっと不 思議だった。

45:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:50:28.77ID:gExy4Sja0

岡田のおかげで少しだけ楽しく なった高校生活も、終わりが近づ いてきた。

岡田は親の仕事を手伝うから大学 にはいかないらしい。 俺は、地元のFランを受験した。 しかし、結果は失敗。 俺は宅浪することにした。

バイトをしながら、勉強をする生 活。 高校時代よりずっと楽だった。 浪人の一年間、家族以外とは会話 なんてなかったのがすこし寂し かったが。

結果はまた受験失敗。 俺は、もうどうでもよくなってい た。

46:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:55:36.90ID:gExy4Sja0

人生どうでもいいやと思い、浪人 するって親には言って、ニートも 悪くないと思い、そんな生活が続 いた。 バイトも辞め、貯金を使いながら 一日中2chかゲームか漫画の毎 日。 夏が終わる頃、2年ぶりくらいに雅 治からメールがきた。

「成人式は出るのか?」 俺のことを覚えててくれたことが 嬉しかった。 けど、成人式には正直出たくな かった。 VIPじゃ成人式なんて糞みたいな 言われようだし、実際俺が言って もぼっちになること間違いなしだ し。 「ごめん。今の俺が行っても恥を かくだけだからやめとくよ」 と雅治に送ると、雅治は「お前が そう言うなら仕方ないな」 と言ってくれた。 これでいいんだと自分に言い聞か せた。

48:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 17:58:52.12ID:gExy4Sja0

それから1ヶ月たつた頃、母から メールがきた。 「せっかくだから成人式いってき たら?スーツ姿見たいな」

悩んだけど、スーツも買ってくれ るらしいし仕方なく行くことにし た。 スーツってすごいのな。 顔さえ見なければかっこよく見え るもん。 母は喜んでくれた。雅治にもやっ ぱり成人式に出ることをメールし た。 返事はなかったけど、はやく成人 式で会いたいと思った。

50:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 18:04:54.78ID:gExy4Sja0

そして成人式の当日。 朝、母と写真を撮って会場へ一人 で出かけた。 人の多さにびっくりしながら、雅 治と清原をさがした。 やっぱりあの二人は袴着てるのか なーとか考えながら探すけど、全 然見つからない。 じゃあスーツか?と考えて探すけ どやっぱり見つからない。

諦め掛けてたとき、見たこたのあ る巨大な人影。 急いでかけよると、やはり清原 だった。 清原は俺をみると、「久しぶ り!」と相変わらず元気な声をか けてくれた。 俺も頑張って話してみた。

俺「久しぶり」 清原「お前元気か?いまなにして んだ?」 俺「ニ、ニート」 清原「お前ニートかよ、まあお前 の人生だからな。」 俺「雅治君は?さがしてもいない んだ」 清原「・・・お前、聞いてなかっ た?」 俺「?」 清原「雅治はもういないよ。」

55:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 18:19:24.76ID:t6jGy3o00

雅治…

54:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 18:16:08.57ID:gExy4Sja0

俺「?????」

何を言ってる?と思った。意味が わからなかった。 会えないの?どこいったの?あ れ?

口に出せないぶん、頭の中の言葉 は凄いスピードでぐちゃぐちゃ回 る。

清原「バイク事故だ。夏の終わり 頃だな。」 清原「病院についたときにはダメ だったらしい。」 俺は信じられなかった。 嘘だと思った。けど、紛れもない 真実。 はじめて俺に優しくしてくれた DQNはもういない。

それから、俺は清原から色々な雅 治のことを聞いた。 雅治はお前のことを弟のように 思っていた。 3年生に上がる時、中学の校長先生 に俺と雅治を同じクラスにするよ うに頼みこんだこと。 他にもたくさんあった。 そして雅治が事故を起こした日 は、俺が成人式に出ないとメール した次の日だった。

雅治は、俺を成人式に出させるた めに、うちに説得にいく途中で事 故を起こした。 そして、雅治が持っていた荷物の 中には、「>>1を成人式に出させ るための最終兵器」というネクタ イが入っていたらしいこと。

俺は、二十歳にもなって泣いた。 成人式の会場の人ごみのなか、泣 いた。 清原も泣いていた。袴姿で、強面 の男が泣いていた。

そして、清原は俺に一言いった。 「お前がニートだなんて知った ら、雅治も悲しむんじゃないか。 」 「お前がひとり立ちできないよう じゃ、雅治も死んでも死にきれな いよな。」

56:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 18:21:39.03ID:gExy4Sja0

そして次の日から、俺は清原の紹 介で清原と一緒に土方で働いてい る。 コミュ力は相変わらずだけど、学 生時代に部活で鍛えた身体と清原 のおかげでなんとか続けられてい る。 安月給だけど、一人で生きていけ ることを証明したいから。 今はまだ清原に頼っているけど、 雅治もきっと清原になら頼っても 許してくれるだろう。

雅治、本当にありがとう。 お前は世間ではDQNと言われ、疎 まれる存在だけど、俺にとっては 永遠の憧れで、永遠にヒーロー だ。 ジョジョなんかより、ナルトなん かより、ずっとずっとヒーロー だ。 ありがとう。ありがとう。

57:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 18:21:44.95ID:81866eehO

すごい鳥肌立った 雅治…

58:名も無き被検体774号+:2012/11/20(火) 18:22:36.67ID:gExy4Sja0

終わりです。 長かったけどありがとうございま した。

今日、雅治のお墓参りに行ってき たので、誰かに話したくなってス レ立てました。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

笑えた話 更新情報

笑えた話のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。