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山岡家 辛味噌ラーメンLOVEコミュの第12話 『ニーチェとフルーチェ』

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新感覚!! mixi小説『ある夜 山岡家で…』


            第12話 『ニーチェとフルーチェ』



 健「壇蜜のドアじゃありません。秘密のドアですよ、哲郎さん」


哲郎「そっかそっか、さっきコンビニで週刊朝日を立ち読みしてて、巻頭グラビアが『壇蜜さんの部屋へようこそ』だったから、混ざっちゃって。」



ローサの弟とはどんな人だろうかと哲郎は勘ぐっていたが、好漢で親しみやすく、またどこにでもいる大学生にみえなくもないがある種の大賢さを兼ね備えているようにもみえた。




 哲郎とローサが健の家に到着し中に入ると、パソコンと機材で立錐の余地のない部屋の中で川上条、千葉健、塩屋砂知、今野さんの4人は真剣にモニターを伺っていた。そしてこちらに気付くと、4人は哲郎とローサを緊張の弛緩と歓呼とをもって出迎え、ローサと健は姉弟の再会の抱擁を交わし、哲郎と他の人たちは、それぞれ簡単に自己紹介を済ませた。



一段落したのち、健は本題を切り出した。

健「きちんとした説明もしないで、わざわざ栃木から千葉まで来てくれるなんて、なんて礼を言っていいことか・・・でも流石にそろそろ秘密のドア説明しないといけないですよね。」



哲郎「ドアの向こうがタダの壁だなんて、どんなに薄っぺらい人が入ってるんだ。エスパー伊東でも難しいだろうな。はうあ!!もしや肥満で悩んでたある人がDHCフォースコリーで痩せすぎてしまったとかなのか!?」


「そんな真面目な顔で言われると、冗談なのか本気なのかわからなくなっちゃうよ哲郎さん。私たちはそこには何か異次元に繋がっているとか現実では考えられない空間があるんじゃないかと思ってるんだ」とサチは呆れ顔で言った。




健「ところで哲郎さん。なぜ僕たちはドアの向こうから話声が聞こえることを奇々怪々であったりアンビリーバブルなことと認識するのでしょう?僕たちはこの秘密のドアを観察し、考察し、評価してきました。そしてある一つの見解にたどり着きました。それは僕たちはこのドアについて正しく認識できていないということです。政府の関係者や、研究者、儲けを企む大企業もこのドアを研究し、開けるために尽力をつくしてきましたが不可能でした。彼らはドア=好奇心を満たすものや金ずると捉えていたので正しく認識できなかったんです。」
健は遠くの海に浮かぶ白い鳥が白鳥なのかガチョウなのかを見極めるように言った。



哲郎「認識かぁ…なんか難しい話だなぁ。でもこのドアも金ずるだとかなんとか思われて、このドアもかわいそうだってことかな。確かに俺も物事をちゃんとわかっているかって言ったら間違いだらけだろうからな。」



条「ニーチェはこういってたよ。『他人の評判なんか気にするな。なぜなら人は間違った評価をするのが普通のことだからだ。』と。人の認識とは思った通りに本質を捉えていないということが多いってことだな」うんうんと条は首を振った。


健「フルーチェ?もいいこと言うぜ。この現代社会、他人の認識や評判に気を揉みがちになっちまうからな。」」


条「それは牛乳と混ぜるだけだろうがよ」と健をどついた。



第13話に続く

コメント(2)

よっ!2年半待ってた甲斐があったよ。
ところで13話の更新はいつですか?
ありがとう!ひろき!
1月2日か3日には13話目更新予定やウインク指でOK

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