関西学生アメリカンフットボールコミュの【0705ﾆｭｰｽ】立命OB木下のNFL挑戦

　米プロフットボール、ＮＦＬの下部組織ＮＦＬヨーロッパ（ＮＦＬＥ）のアドミラルズに今季所属したＷＲ木下典明（２４）＝立命大卒＝が、ＮＦＬファルコンズのキャンプに参加することが決まりました。日本人初のＮＦＬ入りに向け、大きく前進した木下は７月４日、東京都内で会見し、「今からが勝負。開幕メンバーに残れるよう頑張りたい」と笑顔で抱負を述べました。

　日本人のＮＦＬ夏季キャンプ参加は、０３年にフォーティーナイナーズ（４９ｅｒｓ）に招かれたＬＢ河口正史（アサヒ飲料）以来２人目となります。木下は７月下旬から最大８８人が集まる米国内でのキャンプに参加し、９月１日に決定する５３人の開幕メンバー入りを目指します。

　木下には４チームが興味を示し、ファルコンズとジャイアンツが正式にオファーしました。ＮＦＬＥ３年目でのキャンプ参加に「自分の能力向上より、ＮＦＬＥに慣れたことが一番大きかった」と話しました。

　◇ファルコンズＨＣも評価

　木下にはジェッツとパッカーズも含めた計４チームが触手を伸ばしていました。０３年の河口の場合、声を掛けたのは４９ｅｒｓだけです。これだけでも評価の高さがうかがえます。

　さらに、高い評価を示すのが、試合には出場できないがチームに帯同して自らをアピールできる「練習生」としてではなく、開幕メンバー入りに向けたキャンプ参加という点です。メンバーに残ればチームと２年契約も結べるという好待遇となっています。

　ファルコンズのペトリーノ・ヘッドコーチは「彼は素晴らしいＮＦＬＥのプレー経験を持っている」とコメント。今季はレシーブで歴代日本人選手最高記録を残す一方、パントリターンがリーグ１位でした。これらの実績がものをいったのでしょう。

　ＮＦＬＥ３年間で一番つらかったことを「英語ができなかったこと」と答えた木下。戦術が複雑なアメフットでコミュニケーション能力の向上は不可欠です。「日本人のすごさを見せたい」と意気込む木下を、最大８８人から５３人に絞られるし烈な競争が待っています。【毎日新聞より】

　◆木下の略歴　大阪府出身。５歳からアメフットを始め、大産大付高で高校日本一。立命大では０２年から甲子園ボウル３連覇し、０４年に年間最優秀選手。０５年からＮＦＬＥに参戦し、今年は２年連続でリターナー最優秀選手に選ばれた。身長１７７センチ、体重８０キロ。