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自作小説お披露目会場コミュのブレイブハーツ 5−1〜一難去ってまた一難〜

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「で――どんな状況?」
 あたしは皆の方に歩み寄りながら聞いた。
「一実が屋敷を後にして、しばらくしたら貴女のクローンがやって来たわ。で、少し戦った。お父様とお父様の友人の乱入でお流れになってしまったけど」
 知美が全知さんを見ながら言ったので、あたしも習って全知さんを見た。
 全知さんの腕の中には真っ白な法衣を着た白髪の女の子がぐったりとしている。仮面をしていて素顔を見る事は出来ないが、色んな襲撃者が勝手に話してくれた情報とその子の外見特徴は完全に合致する。だとすると、あの子があたしのクローンなのだろう。それにしても本当に真っ白だ。何か意図でもあるのだろうか。
「知美、何故そこで棘のある言い方をする?」
「されて当然の事をしてどの口が言いますか。聞いてよ、一実。お父様ったら酷いのよ。無駄に洗練された無駄の無い無駄な格好良さで颯爽と登場したかと思えば、あっという間に事を収めちゃったのよ?」
 いきなり話を振られたが、知美の態度から大体の見当はつく。大方、全知さんはいつもの様に自分の能力を見せ付けたのだろう。
「あー、それは酷いね。全知さん、いい加減学習してください」
「一実、義父と書いてパパと呼べ、と何度言えば分かる」
「お前、そんな事を強要させているのか? それは流石に引くぞ」
 あたしが口を開くより早く、全知さんの友人がそんな事を言った。
「人を変態扱いするな。真っ当な言い分だろうが」
「俺は強要させている事を疑問視している」
「別に強要させてねぇだろうが」
「命令しているだろうが」
「命令じゃない。お願いだ」
「それ同じ物だからな」
「強制的じゃないだけマシだろうが。……それはそれとして、知美に一実、さっきから俺に突っ込み入れているこいつはセノーラフ。で、セノーラフ、着物着た女を背負っている方が一実、俺と照美と似て超絶美形な方が知美だ」
 と、切り替え早く、そしてあっさりと全知さんはあたし達に友人さんを、友人さん――セノーラフさんにあたし達を紹介した。したけど――、
「全知さん、あたしと知美の紹介に温度差を感じます」
「知美の方に上手く説明出来る特徴が無かったからだ」
「それでその紹介はどうなのですか?」
「せめて服装が特徴的だったらな。というか、知美、一実にああいう格好させるのはやめろと言っただろう。変な男に言い寄られたらどうする」
「ご安心を。そんな度胸のある男はいませんから」
 告白された事が実はあったりするけど、それを言うと面倒な事になりそうだからこの先もずっと言わないでおこう、と思った矢先、
「いるから言ってんだよ」
 全知さんが言わなくても良い事を物の見事に言ってくれた。
 それを聞いた知美は銃を抜き、
「――お父様、一人残らず教えてください。ちょっと血祭りに上げて来ます」
 洒落にならないくらい無機質な声でそう言った。
「物騒な事をサラリと言わないの!」
「平気よ、一実。四分の三殺しで止めるから」
「それ死により過ぎ!」
「平気よ、生きてさえいればお母様が治してくれるから」
「そういう問題じゃないからね! 全知さん、何で言うんですか!」
「という事は、お父様の言っている事は事実なのね? ――よし、殺す」
「だーかーらー! ああもう、全知さん、どうにかしてください!」
「マジになるな。言っているだけだ。だから問題無い」
「洒落っ気が無いくらい殺意が篭っているのに!?」
「知美は一実の事になると短気になるが、それくらいの分別は弁えている」
「弁えてないと色々とダメですからね!?」
「だから平気だって。そんな事より――」
「旦那様」「奥様」
 と、不意に沙耶さんが全知さんを、鶴来さんが照美さんを呼んだ。メイドさん二人の手には携帯が握られていて、そんな沙耶さんと鶴来さんを見た全知さんは心底嫌そうな顔をし、照美さんは深々とため息をついた。
「すぐに戻ると言っておけ」
「すぐに戻ると伝えてください」
「「かしこまりました」」
 二人の返答を聞き、沙耶さんと鶴来さんは電話に戻って行った。
「相変わらず多忙だな」
「もうちょっと平気だと思ったんだが……世の中面倒事が多過ぎるな。というわけで、セノーラフ、こいつと知美や一実を頼む」
 全知さんはセノーラフさんを呼び、自分が抱えていた女の子を渡し、
「で――一目瞭然だが結果だけ聞かせてくれ。どうなった?」
 あたしの方を見て、ただそれだけを聞いて来た。
「全知さんや照美さんも知っているんですね?」
「俺は天道全知だぞ?」
「私は全知の妻ですから」
 仲が宜しいことで。
「どうにかなりましたよ」
「流石だな」「流石です」
 二人はそう言った時、ヘリがやって来た。急ぐためとは言え、タクシー感覚でヘリを使うとは。必要経費だろうけど、庶民のあたしには理解し難い感覚だ。
「一実! 事後処理は任されてやるから存分にやれ!」
「知美―、あんまり無茶しちゃダメですからねー」
 二人はのん気にそんな事を言い、ヘリに乗り込んで行く。
 全く、毎度の事ながら嵐の如く慌しい人達だ。
 二人がいなくなると、庭は嘘の様に静まり返った。
「――俺が言うのもおかしな気がするが、これからどうする?」
 少しして、セノーラフさん口を開いた。
「とりあえず、お腹が減って来たので夕飯にしませんか?」
 知美の提案に、
「鶴来、行きますよ」
「委細承知!」
 沙耶さんと鶴来さんが屋敷の中へと走って――、
「食事ならおにぎりやサンドイッチの様な簡単に食べられる物で頼む。何が起こるか分からんから、何時でも動ける様にしておいた方が良いだろうからな」
 行こうとしたところへ、セノーラフさんの提案が飛んだ。
「ちゃんと心得ているから大丈夫ですよ」
「では、私達はお先に」
 ちゃんと答え、さらには一礼し、二人は屋敷へ入っていく。
「私達は医務室に行きましょう」
 知美はあたしとセノーラフさんにそう言って、そそくさと屋敷へ向かって行く。さっきまでの物騒な雰囲気は何処へやら。かなり洒落にならない雰囲気だったけど、あの分なら本当に分別は弁えているのかもしれない。
「俺達も行こう」
「あ、はい」
 セノーラフさんに促され、あたし達も知美の背中を追った。
 歩きながら横目でセノーラフさんを見る。
 肩ほどまである髪、鋭利な双眸、着古されたロングコートとその中にあるシャツとパンツ、しっかりとした造りのブーツ――それら全てをその人は灰色で統一している。年は二十代後半くらいだろうか。友人知人が多い全知さんの交友関係の中では若い方に入るが、身にまとっている雰囲気は若い顔立ちに反し、長年生きて来た者から発せられる近寄り難さだ。それにこの人は多分、あたしと同類だ。人の世に身を置きながら、人とは違った摂理を知り、常人が決して足を踏み入れてはいけない幻想が横行している世界に身を置いている、そんな気がする。
「俺の顔に何か付いているか?」
「あ、い、いえ、気にしないでください」
「そうか。それはそれとして、本当にそっくりなのだな」
「そうですね。クローンだから当然なのかもしれませんけど」
 あたしは視線を移した。仮面は腹部に置かれ、素顔が露わになっている。そこにあるのは白過ぎる髪と肌以外あたしと瓜二つの顔。鏡でも見ている気分だ。
「どの程度知っているんだ?」
「実在する事を知っているくらいです。それ以外は何も」
「実在を知った時、詳しく知ろうとは思わなかったのか?」
「思いはしましたが、何分余裕が無く、守る方が慣れているので」
「強者の台詞だな。トモミ=テンドウは?」
「知美で構いません」
「あ、私も一実で構いませんよ」
「親愛感旺盛で助かる。それで?」
「お父様から聞いていないのですか?」
「先ほどの態度から貴女ならそれ以上を知っているかもしれない、と思った」
「なるほど。……世の中には実らない努力もあります」
 そう言った知美は物凄く悔しそうだった。
「となると、相手はよほど知られたく無い様だな」
「あたしが調べようか?」
「貴女が?」
「一実は『電子の女神』よ」
 知美がそう言うと、セノーラフさんは眉を吊り上げた。あたしの電子世界での通称を知っているのだろう。そうじゃなきゃ得心した様な顔は出来ないはずだ。
「武芸だけじゃなく、情報操作も超一流か」
「私の自慢の親友は、それ以外も色々と達者よ」
「全知と良い勝負だな」
「全知さんには負けますよ」
「あいつはバグキャラだからな……」
「我が父ながら色々と出鱈目ですからね」
「全知さんだもんね。で――どうする?」
「それは情報源から情報を得られなかった時にね。――さ、入って」
 話がまとまった時、あたし達は医務室に到着し、知美が医務室の扉を開けた。医務室と言ってもこの屋敷の中に幾つもある部屋と大差無い。しかし、医務室と呼ぶに相応しく、消毒薬の匂いが室内には充満しており、二十個ほどのベッドが等間隔に置かれている。
「包帯はあるか? テープでも良いが?」
 あたしのクローンを近場のベッドに寝かせたセノーラフさんが言い、
「手錠ならありますよ?」
 知美が何処からか取り出した手錠を掲げて見せながら答えた。
 一見自然的だが、実に不自然な物言いに場は一瞬だけ凍りつく。
「ありがたいが、何故持っている?」
 一拍の間を置いて、セノーラフさんが当然の質問を投じた。
「一実は手錠も凄く良く似合うからです」
「……詮索はしないで置こう。頂けるか?」
 きっと何か不穏な物を感じたのだろう。あたしもそう思ったから。セノーラフさんの判断は絶対的に正しい。悲しい事に聞かずとも想像がついてしまうけど。
「もちろん。まだまだたくさんありますから」
 知美は手錠を放った。セノーラフさんはそれを受け取り、未だに意識を失っているあたしのクローンに手錠をかけ、それから最寄りのベッドに寝かせた。
「一実、何時まで防人仁美を背負っているつもりなの?」
「……今下ろそうと思ったところだよ」
「それは結構。手伝うわ」
「俺も手伝おう」
「助かります」
 二人の補助を受け、あたしは防人仁美をベッドに寝かせ、肩を回す。
「流石に重いね」
「一実、年上の女性に対して失礼よ」
「寝ているから言っているんだよ。ところで――」
 あたしが話題を投下しようとした時、扉が二回ノックされた。あたし達は反射的に扉を一斉に見る。振り向いた先には結構な数――大体四十個くらいはあるだろう。そんな数の色取り取りのサンドイッチとポット、それから人数分のティーカップを載せているワゴンを押してくる鶴来さんと沙耶さん。
「お食事の用意が出来ました」
「たんと召し上がってください」
「頂こう」
 近づいてくるワゴンにセノーラフさんは真っ先に歩み寄った。時間を無駄にしないためか、それとも平気そうに見えて空腹だったのか。前者であって欲しい。
「私達も行くわよ」
 知美に手を引かれ、あたし達もセノーラフさんの後を追った。あたし達が到着する頃、セノーラフさんは二個目に手を伸ばしていた。
「ところで、さっきは何を言いかけたの?」
 知美はそう言って、ツナマヨサンドを一口かじった。
 あたしは既にかじっていた玉子サンドを飲み込んでから答える。
「大した事じゃないよ。あの子に名前ってあるのかな、と思って」
 あたしはそう言って、ベッドに横たわるあたしのクローンを見た。
「俺達の間では便宜上『白き少女達』と呼ばれている」
「見たままですね」
「便宜上だから当たり前だろう」
「本名か通称か分からないけど、あの子は自分を『アイン』と呼んだわ」
 知美がハムサンドに手を伸ばしながら答えた。
「アイン……ドイツ語かな?」
「ドイツの数字の数え方か……。それだと『一』であるアインをあの子が名乗るのは疑問が残るわね。あの子達は今日までに大勢確認されているのに」
「どれほどいるのかは分からないが、全員でオリジナルと同等、という意味ではないか? そう考えれば、アインと名乗るのはさほどおかしくはない」
「文字列は分かりませんが、カバラにも登場します」
 沙耶さんの発言に、セノーラフさんが感嘆を漏らす。
「天道に仕えるメイドは神話学にも精通しているのか」
「少しかじっただけでございます、セノーラフ様」
「どうだか。ところで、勝手に話を進めてしまったが、この話にカズミやトモミは話について来られるのか? そこまで難しい話ではないが」
「カバラと言うと、ユダヤ教の伝統に基づく創造論、終末論、メシア論を伴う神秘主義思想の事ですか?」
「恐らくそうだと思うわ。確かにアインという言葉は登場するからね」
 あたしと知美の反応を見て、セノーラフさんは感心半分、呆れ半分と思しきため息をついて、
「問題無い様だから進めるとして、今度は『無』か」
「表記では『0』ですね。こちらでも一応納得出来ますけど」
「あたしであってあたしじゃないから?」
「それもあるだろうが、能力的な事を言っているのではないか? 何でも無いが、それ故に何にでもなれる、という具合に」
「いやいや、流石にあたしでもなれない物はありますよ」
「例えば何よ?」
「神様、未来人、宇宙人」
「未来人は現在進行形でなっているじゃない。そう言った一実は既に過去の一実なのだから。そういう意味じゃ未来人になるのは難しく無いわ」
「宇宙人もなれない話じゃない。遠い未来、地球以外にも知的生命体が確認され、地球人がそういう物が生活している星へ行けばなれるからな」
「……冗談に真面目に突っ込まないでよ」
「冗談だったの?」
「大真面目に聞こえたが?」
「どう聞いても純度百パーセントで冗談だと思うでしょ?」
「露骨過ぎて逆に真剣だと思ったのよ」
「明確過ぎる死亡フラグの描写だな。ああいう場合、大抵生きているし」
「あー、あれに何度涙を奪われた事か……」
「そういうのが製作者側の狙いだろう。で――話を戻すが、神は厳しいが天使なら可能だ、と言われている。イタリア文学最大の詩人であるダンテ=アリギエーリが作り出した宇宙の概念図では、九つある天体の中で最高位である熾天使がいるとされる第九天と呼ばれているが、その外側に至高天という物があり、その場所は聖人となった人間が到達出来る最高の境地だと言われているからな」
「それって、主観的には人間のままなのでは?」
「客観的にそう見えれば問題無い。英雄は偉業を成し遂げたから英雄なのだし、天使は天の使いであるが故に天使だ。名は体を現す、とも言うだろう?」
「なるほど。それはそれとして、神様は厳しいと言いましたけど、それはつまりなれる可能性はある、という事ですか?」
「なりたいのか?」
「まさか。単なる知的好奇心です」
「知る気がある時点でなる気満々だと思うのだが?」
「気にしないでください。一実の癖みたいな物ですから」
「人を知的好奇心の塊みたいに言わないでよ」
「事実じゃない。そのせいで痛い目を見ておいてどの口が言うのよ」
「うっ……。でもさ、あんな風に気になる感じで言われたら気にならない?」
「俺は気にならないな」
「私も。沙耶と鶴来は?」
「私もそこまでは」
「少なくとも、この状況下で聞く事じゃないと思います」
 満場一致で全否定されてしまった。
「あたし、自分が少数派だって今気が付いたよ」
「遅い認識ね。でもまあ、一実が気になるという事なので続けてくれますか?」
 知美はそう言って、紅茶で一服した。
 セノーラフさんは、玉子サンドを食べてから口を開く。
「人間は神になれるか、だったか。客観的には可能だ。というか、貴女達はその実例が非常に身近にいるだろう? 客観的に『神』と呼ばれている奴が」
「お父様ですか」
「あー、そう言えば、そんな事を言われた事があるって言っていた気がします」
「だろう? まあ俺からすると何処にでもいる子煩悩親父だがな」
「私からすると良いところばっかり取って行く空気の読めない人です」
「あたしは良い人だと思うけどなー。性格に難有りだけど」
「皆様、当人がいないからって好き放題言い過ぎです」
「陰口は陰険ですよ?」
「そこ、良い子振らない。二人だって私達を同じ事思っているでしょう?」
「黙秘権を行使します」
「ノーコメントで」
 ああ言うという事は、確実に思っているのだろう。そうに違いない。
「一段落したところで話を戻して、トモミ、奴は何か言っていなかったのか?」
「聞き出そうとは思っていました」
「何でしなかったの?」
「出来なかったのよ。何処かの誰かさんが、何処かの目立ちたがり屋をちゃんと止めておいてくれなかったから。これからだったのに」
 あたしが聞くと、知美は心底呆れた風情で答えた。誰なのかは問うまでも無い。
「非難は甘んじて受けるとして、では、何か分かった事は無いのか?」
「一実を求めている事に裏付けが取れたくらいです」
 セノーラフさんへの回答に、あたしは首を傾げた。
「それってどういう事?」
「知らないのか?」
「知らないから聞いています」
「知らなくて当然ですよ。あの子達に関する情報は私達が意図的に一実の耳にも目にも入らない様にしていましたから」
「そういう事か。――裏社会じゃ珍しくも無い話だ。『白き少女達』に出会った者は誰しもこう聞かれる。『私と同じ顔をした私じゃない人を知らないか』と」
「そうなの?」
 あたしが知美に確認すると、知美は首肯し、
「……でも、妙なのよね」
 意味深な事を付け足した。
「気付いていたのか?」
 そう聞く辺り、セノーラフさんも分かっているのだろう。あたしはさっぱりだ。
 聞くのは一時の恥、聞かぬは一生の恥だ。聞いてみる事にしよう。
「何々? どういう事?」
「求めているのに今まで接触して来なかった事よ。一実は見ていないから想像し難いだろうけど、あの子達の自意識であれ、製造者の植え付けであれ、あの子達は一実を執拗に求めている。天道家が総力を挙げて一実の情報はそういう方面には出ない様にしていたけど、それにしても今の今まで何の音沙汰も無かった、というのはおかしいな、と思って。そこまで求めているなら、何としてでも居場所を把握しようとするものじゃない?」
「天道が隠していたのなら当然だろう?」
「情報を得ただろう大多数には言い含めましたが、一般的な方面では出回ってしまっています。非日常的な事は日常的な人達にとっては極上の娯楽であり、それを吐き出したい、誰かに聞かせたい、というのは当然の発想です」
「あたしも隠蔽に奮闘しましたが、広がる方が早かったです」
「携帯とネットが普及した現況で漏洩阻止は不可能に近いからな。となると、確かにおかしいな。単純に見落としてくれていたのならありがたいが」
「それは楽観的過ぎますね。相手が相手だから」
「言ってみただけだ。……そうなると向こうに狙いがあるの、と見るべきか」
「そうですね。――というわけで、その辺聞かせてくれない?」
 あたしはベッドで横になっているあたしのクローン――アインに尋ねた。

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