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インドネシーアバウの24小説コミュの24(mcdonalds)?14:00-14:32

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-------前回までの24 in Macdnalds-------

マクドナルドで働くジャック達は日々接客業務に勤しんでいた。
しかしジャックは新名と名乗るクレーマー率いるニート集団に拉致される。
新名たちははCTU(クレーム対策ユニット)へマックカード5人分を1年分要求したのだ…
新名たちのバックには黒幕の存在も見え隠れしている。
ジャックは新名たちに現金を手に入れる方法を提案し、パチンコ店に来ていた…
時を同じくして、CTUは新名達とジャックの居所を数か所に特定していた。
そしてトニーがパチンコ店の駐車場へ向かったのだった…

---これは午後2時から3時の間に起こった出来事である…---


14:00

トニーは地下2Fの駐車スペースにバックで車を止めた。
そして車の中から、ハンドルをワゴンを探した。同型のワゴンが2台見えた。

遠目だったが、入口から離れた場所に止まっているワゴンの運転席に
人が乗っているのが見えた。

トニーはダッシュボードから携帯用の双眼鏡を取り出し
辺りを見渡し、人がいない事を確認すると、そのワゴンに双眼鏡を向けた。

運転席の男が、イヤホンを耳に付けて座っていた。

その他、もう一台の同型ワゴンを含めどの車にも人が乗っている気配はなかった。
トニーはジッとワゴンを見つめながら携帯電話に手をやった。

「クロエ!パチンコone two three地下駐車場に不審な同型ワゴンを発見した。」
--分かりました。支局長につなぎます--

「カーティスの方はどうだ?」
--先ほど到着したと連絡がありましたが、現在確認中です。--

「分かった」
トニーはワゴンから目を離さないように気を付けていた。
運転席の男はたまに周りを見渡しているが、その他は特に動きはない。

--トニー。ブキャナンだ--
「ビル、駐車場にジャックが拉致されたのと同型のワゴンを発見しました。
 ワゴンの運転席に1人の男が耳にイヤホンをして座っています。」

--パチンコをせずに駐車場にいるのは不自然だな--
「ええ。脅迫の件もあるので現在50m以上距離を置き監視しています。
 …新名からマックカードの取引場所の連絡は?」

--まだだ。ただ問題が起きた。--
「問題?どうしたんです?」

--マックカードは何とかかき集めたんだが…上の方針が変わった--
「なんですって?一度はイメージを重視する結論にいたったはずです。」

--取締役会では確かにそう決まったと聞いた。
 しかし本日付で就任したマクドナルドのプレジデント(社長)が方針を変えた。--
「今日は、全従業員による投票と結果発表だけで明日からの実務実権では!?」

--プレジデント本人の意向で、就任発表の13:30以降、全権限が譲渡された。--
「それで…なんと…?新名が指定した時間は過ぎています。
 準備をしている余裕などないのでは…!!」

--マクドナルドはテロには屈しない…
 すべてのカードをダミーで準備し…
 取引すると見せかけて何としてもクレーマーを確保しろとの事だ。--

「テロには屈しない……
 そのマニュフェストを掲げていたプレジデント候補は…彼ですね…」
 
トニーは、助手席に無造作に置かれたマックのメニュー表に目をやった。
実は初めからそうだろうと想像していた。
従業員の信頼も厚く、メガマックやクォーターパウンダーといった商品案を打ち出し、マクドナルドの新しい看板を作った業績は記憶に新しい。

--そうだ…マクドナルド初の黒人社長…デイビッド・パーマー氏だ--

ビルの言葉を聞いて、トニーは「やはり」と頷いた。

14:05
ジャックは大当たりの15ラウンドを打ち終わり、次の確立変動に突入していた。
そこに、ジャックの手元にある銀玉で埋め尽くされた箱を、
新しい箱に変えるため店員が近づいてきた。

ジャックは少し体を右に倒し、店員が入れるスペースを作った。
店員は一礼し、箱を取るため腰を曲げてジャックの開けたスペースに入った。

その時、ジャックは店員の耳元でこう告げた。
「俺は監視されている!声は出すな!そして俺を見ずに作業を続けて。」

店員は一瞬手を止めたが、危機感が伝わったのか
ジャックに言われるまま作業を続けた。
店員は少しこぼれた銀玉を手で集め、ジャックの箱に入れている。
ジャックは続けた。
「俺はMACのジャック・バウアー…君が近づいた時にだけ伝言をする。」

ジャックはいつにもまして早口で伝えた。
ジャックは新名達の周到と思われた準備を逆手に取ったのだ。
まずはマスクをしているため、口元が映像で確認できない事。
ジャックの会話を聞くために取りつけた盗聴器では、
周りの騒音で一定以下の声は新名には聞こえない事…。
これは最初に確認済みだった。

店員は、ジャックの箱を持ち上げ、2箱ずつ3列に積まれた箱の右端に積み上げた。
そして、今度は空箱をジャックの手元に置くため再び近づいた。

「mixiネーム『まいやん』!!覚えろ」

店員は空箱を置くと、彼は口だけを小さく「まいやん」の形に動かし
軽く一礼してジャックから離れて行った。

ジャックはそれを横目で見ると、汗をぬぐうふりをして
胸元についた盗聴器を、ぐいと口元に近づけた。

「新名…タバコが吸いたい」

小さい声だったが、盗聴器が近いためかさすがに聞こえた。

--ダメだ。自動販売機まで距離がある。おかしな事をたくらむな--

どうやら予想通り先ほどの会話は聞こえていない。
怪しんですらいないようだった。

「そんなことはしない。こういう場所ではタバコが吸いたくなる」
--ダメだ。--
「では店員に買いに行かせるっ!これなら問題ないだろう!?」
--店員か…よし。いいだろう。--

ジャックはさっきの店員が来るのを待ち、新名にも聞こえる声で彼を呼んだ。
「おい!そこの君!頼みがある」
店員は次の伝言が来ると直感したらしく早足で近づいた。

店員は「何ですか?」と耳を近づけてきた。
気の利く店員だとジャックは思った。

「『てりやきチーズバーガー』」
そこまで小さな声で言うとジャックは声を大きくした。
「タバコだ!!マルボロを買ってきてほしい!」

そして再び小さな声で「MACのブキャナンに伝えろ」と言った。

店員は「かしこまりました!玉をいくつかお預かりします!!」と言うと
ジャックの遊技台の左上についていた小さなカップを手に取り、
銀玉をすくうと小走りに立ち去った。

耳元で新名が--いいだろう--と言うのを聞き再び遊戯台の画面に目をやった。
奇数数字でリーチがかかり、魚の大群が画面いっぱいにに泳いでいた。


14:10

「1時間経過したな…スイッチ…!CTUに繋げ」
新名は折りたたみ式携帯電話の時計を見て、ノートパソコンの男に指示をした。
スイッチはmixiネームだ。

スイッチは凄まじいスピードでキーボードを叩くと「どうぞ」といった。
数回のコール音が流れ、女性が電話に出た。

「ビル・ブキャナン君を頼む」

すると、待っていたかのように即座に電話口にビルが出た。

--ブキャナンだ。マックカードの準備はできている--

「ご苦労だ…賢明な判断に感謝する」

--受け渡し方法を確認する前に聞いておきたい…
 マックカードを渡す事で、お前たちが爆弾の投下をやめるという確証がほしい--

「…今後お前たちが、規則にそって就業し、問題のない経営を続けていれば
 爆弾を投下する事はないだろう…」

--だから、その確証が欲しい!--

「主導権はこちらにある事を忘れるなよ…ブキャナン君…
 取引に応じなければ言った通り爆弾を投下するだけだ…
 15時から16時の間…『ルイーダの酒場』だ。そこで『待機』しろ」

--ルイーダの酒場…!?何だ!?どこの酒場だ!?--

「そんなことも知らないのか…ググれっ!!!」

新名はそう叫ぶと電話を切った。
「…くそっ…無知なヤツだ…」新名は舌打ちをしながら言った。

「CTUにもルイーダの酒場を知っている人間は必ずいますよ。」
そうなだめるようにショット☆ガンが新名の肩に手を置いた。
新名は「それもそうか…」と言った。

「よし、ボスに連絡しろ。予定通り15時にルイーダの酒場に向かうと。」
「了解です。」ショット☆ガンが電話を手にし耳に当てた。

「それよりバウアーをどうするかです。現在のところ順調に箱を積み上げてます。
 このままならまだまだ増えますよ。」
運転席のFBIジャンパーの男が言った。
「問題はそこだ…」新名はそう言うとしばらく黙って監視映像を眺めていた。
映像のジャックは丁度大当たりラウンドを終了させたらしく、
店員が空箱をジャックの手元に置いていた。

「空箱を置いたという事は…確立変動は継続だな…
 ルイーダの酒場までは何分かかる?」
「車で15分もあれば…」新名の問いにスイッチが答えた。
「ギリギリまで粘るぞ…」

14:15
トニーは、ワゴンの男から目を離さずにいた。
そこにクロエが手配した増援チームから「到着した」とメールが入った。

トニーは舌打ちをした。
数で優勢となったところで、ボタン一つで爆弾を投下できるこの状況では
はっきり言って動きようが無かった。
強行突破で突入して新名達を確保することはたやすい。
しかし相手の兵器を起爆前に押さえてしまわなくてはならない…
そこが困難を極める。

トニーは胸元の銃からカートリッジを取り出し
弾が減っていない事を確認し再び胸元に戻した。
「一体ヤツらは何をしている…」トニーは苛立つように呟いた。


14:16

マクドナルド店内ではピークを脱した山田太郎が休憩を取っている所だった。
妻と子供も同じテーブルに座っていた。子供は熱心にDSをやっていた。

そこに、派遣の女性が山田に声をかけた。
「山田さん…すみません…なんかよく分からないんですが…
 匿名で電話なんです…『じゃっくばうわー』がどうとか…
 『ぶきゃなん』と言う人につないで欲しいとか…どうしたらいいんでしょう?」

「匿名…?ここのやり方は俺もよく分かってないんだけどなぁ…」
山田はそう言いながら、妻に「すまん」と片手で合図し席を立った。

保留された電話の近くに行くと、従業員名簿を手に取った。
「ジャックっちゃあ…帰ってこない店長様だろ…
 えーブキャナン…ブキャナン…
 おおっと…CTUの支局長様じゃないか…」

そう言うと保留したまま受話器を上げ、CTUにダイヤルした。

「はいCTU オブライエンです。」
--あークロエさん、俺です。山田です。--

「どうしたの?何か問題でも?」
--まぁ…問題と言えば問題かな…
 ブキャナン支局長あてに今電話が入っているんですが?--

「どこから?」
--知りません。匿名らしいです。--
 
「いたずらでしょう?構っている暇はないわ。」
--でもジャックバウアーがどうとか言ってるらしいですよ?
 こっちはあの男のせいでこんな事をする羽目になってるんだ!
 …そういえば…俺の確変中の海物語…
 ちゃんと政府で補償してくれてるんでしょうね??朝から6箱も出…--

「わかったわ。とりあえず電話を回して!!」クロエは山田の話を途中で切った。
--はいはい。どうぞ--

「支局長!!ちょっと来てもらえますか」クロエは大声でビルを呼んだ。
「なんだ?ルイーダの酒場の件で進展か?」
「いえ…店舗に電話です。匿名らしいですが…ジャックの名をだしたそうです。」
「繋げ!」ビルはインカムを装着して言った。

「もしもし。CTU支局長のビル・ブキャナンだ。」
--良かった…!ようやくつながった…!何度…電話してい…のに
 忙しかったのか…誰も出……て困ってた…です--

携帯電話からか、電波の状況はあまり良くないらしく
ところどころで声が途切れていた。

「君は…?」

--パチンコ…………ンのホールスタッフ…す……
 仕事中な…で用件だけ伝えま…。
 ジャックバ…アーより伝言です。
『mixi…まいやん』それと…『てりやきチーズバーガー』--

「なんだって?君!!」
--…やば…すみません。切ります。--そう言うと一方的に電話を切った。

「てりやきチーズバーガー…」ビルの表情が険しくなった。
「クロエ、さっきの電話は録音しているか?」
「はい。ただ…電話状況が良くなかったので部分的には聞き取れません」
「構わん、再生しろ」

==パチンコ…………ンのホールスタッフ…す==
ビルはそこで一度音を止めた。

「パチンコ店の名前を言ったようだが…聞き取れない…
 …最後の文字は…「ん」…か?」

クロエはパソコンのキーボードを数度叩いた。
「『イチニサン』ではないでしょうか?
 トニーが張っているパチンコ店『one two three』ですが…
 日本人は『イチニッサン』と発音します」

ビルは「なるほど」と言って続きを再生した。

==仕事中な…で用件だけ伝えま…。ジャックバ…アーより伝言です。
 『mixi…まいやん』==

「ミクシー…とは…あのmixiか?」ビルは首を傾げ、クロエを見た。
「おそらく…「まいやん」というのは何でしょうか…?名前かしら…」
「とりあえず、mixi内で検索をかけろ」
「了解。…」

「てりやきチーズバーガー…か…」ビルは続きを再生せずに言った。
「なんです?そんな商品は…マックにはありませんよね?」

ビルは相変わらず険しい表情で、あごヒゲを掌でさすっていた。


14:22

ドレスアップした女性が、体つきの良い黒人男性のネクタイを整え、
頬に軽くキスをして言った。

「デイビッド…いよいよあなたがプレジデントね…おめでとう」
「シェリー。そして君は社長夫人だ」

シェリーパーマーは『社長夫人』の響きに顔を緩めた。

「早速問題が起きているんでしょう?大丈夫なの?」
「ああ、ちょっとしたクレーマーだ。」
シェリーはデイビッドが何かを隠している事に気づいた。
「そう…それならいいんだけど…
 ただ…マクドナルドにかかわる事は包み隠さず教えてほしいわ…
 いつでも私たち2人で危機を乗り越えてきたじゃない。
 今度の事もそう…私の力があなたには必要なはずよ、デイビッド」

「君は自信家だな。」
そう言ってほほ笑むとデイビッドはシェリーの額にキスをした。

「君ならどうする?」背広の上着を羽織りながら、ソファーに腰掛けて言った。
「何が?」シェリーはワイングラスで水を飲んでいた。

「今、マックカードを1年分…それも5人分要求されている」
「1年分を…5人分??大金じゃないの…」
しかめ面でそういうとシェリーはデイビッドの横に腰かけた。

デイビッドは続けた。
「対応しないと、マクドナルドの誹謗中傷を全世界のネット上で公表すると言われている」

「まあ…なんという卑劣な…」

「それだけじゃない。従業員も一人人質に取られているようだ…
 取引にはダミーカードで応じ、テロが起きる前にクレーマーを確保するように指示した…」

「デイビッド…いい考えがあるわ…
 事前にマスコミに公表するというのはどう?」

「なんだって…?」

「先にマスコミに公表すればいいのよ。
『マクドナルドの誹謗中傷が流れる可能性がありますがすべて事実無根です』と。
 そうすれば、取引に応じるまでもなく、クレーマーたちを確保できるじゃない。」

「なるほど…いい考えかもしれん…CTUと相談してみよう。」
「最終的に結論を出すのは、プレジデントである貴方よ…参考程度にして。」

「ありがとう」デイビッドはそう言うと、もう一度シェリーにキスをした。


14:26

ビルを始めCTUの面々が1つの部屋に集まっていた。
「各自調査した内容を報告してくれ」ビルが一声を発した。

「はい」と最初に声を上げたのはジェイミーだった。

「『ルイーダの酒場』について報告します。
 『ルイーダの酒場』は350万本を売り上げた
 任天堂DSのソフト『ドラゴンクエスト?』の中に登場する
 『ルイーダ』と呼ばれる女性が経営する酒場の事でした。」

「ゲーム?そこで待機しろとはどういうことだ?」

「はい、『ルイーダの酒場』は仮想現実のものだけではありませんでした。
 Googleで『ルイーダの酒場』を検索すると最初にhitしたのがこれです。
 http://akibamap.info/archives/51261458.html

ジェイミーはプロジェクターにPCの画面を映し出した。

映し出されたサイトには、秋葉原の一角で幅広い年齢層の男女が任天堂DSを手に、何かを求めて殺到する凄惨な写真が含まれたものだった。

「何これ…気持ち悪い…」
その場にいた女性の中にはあまりに過激な画像に吐き気を催す者もいた。

「これは『すれ違い通信』を目的に集まった人々の写真です。」

「すれ違い通信…??分かりやすく説明してくれ」

「『すれ違い通信』は、ドラゴンクエスト?のシステムの1つで
 同一画面で待機したプレイヤー同士が近くにいると、それぞれの主人公が
 相手のゲーム上に反映されます。
 これを利用して『宝の地図』と呼ばれるレアアイテムのやり取りが行われます。」

「なるほど…新名の指定している場所は…ここなのか?」

「『ルイーダの酒場』は全国各地に存在しますが
 新名達が例のパチンコ店ににいると仮定すれば15時に到着できる場所は
 この場所で間違いありません。
 『待機しろ』というのは、すれ違いの画面で待てという意味だと思われます。」

「分かった。それで…その画面で待機したとして、どうやって受け渡しを行う?」

「すみません…そこまでは…まだ…」ジェイミーは困った素振りをした。

そこに、太りすぎとも言えるラフな格好をした男性が手を挙げて発言した。

「支局長、すれ違い通信では自分のプロフィールを設定できます。
 そこで最大57文字のフリーメッセージの登録が可能です。
 新名はそのメッセージを利用して次の指示を出してくるのではないでしょうか?」

ビルは小刻みに数度頷くと、その男性に問うた。

「エドガー、君はドラゴンクエスト?に詳しいのかね?」

「それなりに知っている程度です…」エドガーは答えた。

その答えに、クロエが横から口を出した。
「それなりに…じゃないでしょ。
 エドガー、あなた通勤途中も仕事の休憩中も
 ずっとドラクエ?をプレイしているって自慢してたじゃない」

エドガーは「余計な事を言わなくていいんだよ!」と小さな声で叱咤した。

「痴話喧嘩は後にしろ。」ビルは2人を制して続けた。
「エドガーとジェイミーは任天堂DSとドラゴンクエスト?の手配だ!急げ!」

2人は「了解」といって席へ戻った。


「次はクロエ、mixiの『まいやん』の件はどうだ?」

「はい。mixi内の検索ページから、色々なパターンで『まいやん』を検索しました。
 すると、カタカナで『マイ』平仮名で『やん』の組み合わせで
 新名舞哉と思われる人物にヒットしました。それがこれです。

クロエは、ルイーダの酒場の画面をmixiの画面に切り替え、
『マイやん』のトップページをプロジェクターに映し出した。

「マイミク82人、日記は友人までの公開のため読む事は出来ません。
 カテゴリー別の交流を目的としたコミュニティーへの参加は多岐にわたりますが、
 マクドナルドやニートなどのコミュへの参加が比較的多く見受けられます。」

「その中に、今回のクレームにつながりそうなものは?」

「直接かどうかはわかりませんが…
 新名…『マイやん』が管理する
 『ニートで定年したい』というコミュニティーが存在し、
 この中で、オフ会をしようという内容で盛り上がった掲示板がありました。」

「オフ会の参加者に共謀者がいると?」

「分かりません…
 しかし、その掲示板にコメントしたオフ会に参加したと思われる11人をそれぞれ当たったところ、そのうちの3人に『マイやん』との共通の接点がありました。
 mixiネーム『ショット☆ガン』『スイッチ』『モルダー』です。
 この三人は、新名のマイミクでもあり、
 『マクドナルドに物申す』のコミュにも参加していました。」

「…オフ会で、マクドナルドについての話題で盛り上がり…
 意気投合した4人が決起し、今回の実行犯になっている可能性は高いな…
 しかし…ここではまだ4人だ…黒幕を入れれば5人いないとおかしい…
 その3人の誰かかが黒幕である可能性は?」

「低いと思います。彼らのページで日記やプロフィールを確認しましたが
 誰もが自分からは行動を起こせないタイプの生え抜きのニートです。」

「そうか…そのどちらかのコミュで新名と接点が大きそうな者は?」

「残念ながら…
 新名のマイミクに、その2つのコミュで接点のある人物はその3人以外いません。」

クロエはいつものように眉間にしわを寄せた。

ビルは自らマウスを手に取り、『マイやん』のトップページの隅々を見て回った。
プロフィールには、派遣切りにあった事や、食いぶちを探したい、といった内容が書かれていた。

「ジャックはなぜ、『マイやん』の名を知ることが出来たんだ…?」ビルが言った。

「想像ですが…新名達はハンドルネームで会話をしていたのでは…?
 そしてその会話から、mixiである事を掴んだのではないでしょうか?」

クロエの眉間には相変わらずしわが寄っている。

「そういう事か…方法は分からないがジャックが決死で伝えてきた情報だ!
 無駄にするな!クロエを中心に全員mixiを手分けして調べろ!
 特に、共謀の3人は徹底的に調べるんだ!」

その瞬間、ビルはプロジェクターを見て何かに気づいた。
「ちょっと待て!クロエ!傍受した電話で、黒幕はなんと呼ばれていた?」

「…たしか…『ボス』です。」

クロエは、ビルの視線に合わせプロジェクターに映されたmixiの画面を見た。
そこには、『マイやん』のマイミクシィ一覧が表示されていた。

「mixiで知り合った者同士は、mixiネームで呼び合う事が多いのか?」

「おそらくは…」そう言いかけた時、1人の名前が目に飛び込んできた。
「そういうこと…!?」クロエは目を丸くした。
他のクルー達も、画面を見て気づいたようだった。

同時にビルは大きな声でクロエを始め、そこにいた他のクルーに言い放った。

「mixiネーム『ボス』!!こいつが黒幕の可能性が高い!!
 こいつの素性を全員この人物を中心に徹底的に洗い出せ!!!!」

全員が「了解」と口をそろえ、早足でデスクに戻っていった。

14:32

続く→http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=46796212&comm_id=4580506

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