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インドネシーアバウの24小説コミュの24(macdnalds)?13:00-13:35

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-------前回までの24 in Macdnalds-------

東京某所で営業するマクドナルドがあった。
店長はジャック・バウアーこの店舗の責任者を務める男だ。
ジャックはいつものように、来店した男の嘘を見抜き、自分なりに売り上げを伸ばす努力をしていた。
しかしジャックは、ドライブスルーに訪れた「新名」と名乗る男が率いる4人組に拉致されてしまう。
彼らはマクドナルドに対して、法外なマックカードを要求するのだった。


---これは午後1時から2時の間に起こった出来事である…---


13:00

電話を切った新名にジャックが話しかけた。

「…お前らの要求はマックカードだけか!?
 過去のハッピーセットの玩具やユニフォームのコレクターもいると聞いた事がある。」

「俺たちは代弁者だ…俺たちがあった被害の代償を払わせるのが目的だ」

「ならばなぜマックカードだ!?マクドナルドに不満があるのなら
 他のFFCに行けばいいはずだ。この近くならモスがあるだろう!!
 お前たちは単に食べたいだけじゃないのか!?
 美味しいマックのハンバーガーを!違うかぁ!!」

その言葉は新名の逆鱗に触れた。
新名は部下2人に指示し、ジャックを抱き起こさせた。
新名はバタフライナイフをズボンのポケットから取り出し
ジャックの頬に付き当てた。

「それ以上言ってみろ…お前の顔の神経を切り裂いて
 有料でしか笑顔が作れないようにしてやるぞ…」

しかしジャックは動じずに言った。
「…いけないのか…モスに…」

「なんだと…」
新名が明らかに動揺の表情を見せた。

「金がなくて行けないんだろう!
 お前たちの言動で、俺にはなんとなく分かったぞ!!
 お前らはニート!!無職で金のないニートだ!
 食いぶちを稼ぐためクレームテロを起こし、食を確保しようとしているんだ!」

ジャックは声を大きくして新名に言った。

顔を真っ赤にした新名は
「だからどうしたぁぁ!!!」とジャックを切りつけようと振りかぶった。

ジャックはそれを更に大声で制した。
「待て!!!モスを食わせてやる!!!!」

ジャックの言葉に新名は手を止めた。

「何だと…馬鹿を言え…マクドの人間が…自分の組織を裏切るのか!」

「確かに俺はマクドナルドの従業員だ!
 しかしその前にサービス業のプロだ!お前たちを満足させる事が俺の仕事だ!!
 俺を信じるんだ!」

「ふん…聞くだけ聞こう…」振りかぶったナイフを下げ掌の勢いで刃先を収めた。

「ただ今すぐ、このマクドナルドのユニフォーム姿で公にモスに赴き、
 お前たちにモスを食わせることはできない。」

「俺たちがお前から金を預かってモスに行けばいい。」

「今は金を持ち合わせていない。それに、そんな一度で満足するのか!」

「何…?」

「俺が提案するのは最低でも今日1日…
 上手くいけば2週間はモスを食べ続ける事が出来る。」

「そんな馬鹿な…!マクドナルドから金を取る気か…?俺たちは金は奪わない。」
新名は馬鹿馬鹿しいといった顔をジャックに向けた。

「強奪するんじゃない。いいか…聞け!
 ここに向かう途中にパチンコ店があっただろう…
 そこに確立変動中で休憩に立った空き席がある。
 そこに座っていたのは「山田太郎」その台に座って打ち続ければ
 少なくとも確実に現金が手に入る」

「…確認しろ…」
新名はノートパソコン前で待機していた1人に顎で指示を出し続けた。
「しかし…山田が戻ってきたらどうする?」

「それはない。事情があって自宅に戻って家族といるはずだ。」

「何か理由がありそうだな…別人だと判断される可能性は?」

「それも問題ない。ヤツは最近この辺りに来たばかりで常連客ではない。
 服装は黒のTシャツにジーンズ…年も体格もお前たちに近い。」

新名はジャックの話に無言で2度頷いた。
「嘘ではなさそうだな」というような事を考えている様子だった。
そこにパソコンのキーボードを激しく叩いていた男が「新名さん」と声をかけた。

「パチンコ店のデータベースに侵入できました。
 確かに休憩台が1台、山田太郎の名で登録されています。
 休憩開始は11時55分。この店舗の休憩保証時間は2時間です。」

新名は時計を確認した。
「…あと40分か…よし…行くぞ!そいつも連れてこい」

新名と仲間はジャックを車に乗せパチンコ店に向かって車を走らせた。


13:13

マクドナルド本部の社長就任選挙では予定通り開票が始まっていた。
部屋では、貫禄ある十数名の男性が円卓を囲んでおり、先ほどまで近くにいた秘書たちの姿は見えなかった。

円卓には人数分のモニターが設置され、そこに開票結果がリアルタイムに反映されていた。

数名の候補の得票数を反映させる棒グラフの1本が
明らかに他に差をつけて伸びている。

「やはり前評判通りだな。」
誰かが言葉を発した。
それに続くように別の男も言った。

「現時点で半分の開票ですか…もう間違いないでしょう。」

そこにいたほぼ全員がモニターから目を離して1人の男性を見た。
視線を向けられた黒人男性は、誇らしげな顔をしてモニターを見つめていた。

愛知県の得票結果が画面上に反映され、その結果も確固たるものだった。

その時、入口がノックされ、1人の男が入ってきた。
議長らしき男に何か伝えているようだった。

直後、議長が重々しい表情で、スタンドマイクに口を当てて言った。

「社長、皆さん…開票途中ですが…CTUから連絡が入りました。
 クレーマーです。
 従業員を1人人質にとり…
 ネットワークを使用した誹謗中傷のテロを起こそうとしています。
 要求はマックカードを約300万円分との事です…」

「現時点では…まだ私が指揮官か…」
そう言いながら1人の白髪男性が声を出した。
彼は社長候補に名前のある、現在のマクドナルド社長だった。

自分の名前の入った棒グラフは思いのほか伸びていない。
社長は面倒くさそうに全体に言った。

「今はそれどころではない。
 CTU単独の判断で処理できる範囲内だ。
 金で解決できるなら金で解決させろ。」

伝言に来た男が、それを聞いて一礼し、退出していった。


有力候補の黒人男性は、その判断に不服そうに唇を尖らせていた。


13:22

「クロエ!!場所の特定はまだか!!どれだけかかっている!」
国道沿いに待機した車の中からトニーが声を発した。
携帯電話をダッシュボードの上に設置されたスタンドに置き
ハンズフリーの状態で会話をしていた。

--あと少しです。
 トニー、日本の設備ではやはり無理があります。
 USAなら10分で出来たのに…
 ところで…私、まだ休憩に行っていないんですが
 この分のお給料は保証されるんでしょうか?--
 ランチを楽しみにOLになったのにこれではあんまりです。」

「クロエ!状況を考えろ。嫌なら降りろ!!代わりはいくらでもいる!」

--…ちょっと愚痴を言いたかっただけです。
 …今終わりました。数分前の映像を気象衛星ひまわりから取得できました。
 そちらに転送します。--

通話中の携帯電話の画面にメール着信の連絡が表示された。

「分かった!とりあえず現場に向かう。ビルは!?」

--本部への報告を終え、近隣店舗からマックカードの収集を指揮しています。--

「本当に取引に応じるのか…?」
トニーは少し呆れた表情をして言った。

--ええ。つい先ほど本部の許可も取れたようです。
 誹謗中傷の掲示板への書き込みは、
 企業全体のイメージへの影響が大きすぎるという事ではないでしょうか。
 ……え…?どういう事?--

クロエが会話の途中で、別の何かに注意をそらしたようだった。
「どうした!?」

--トニー!送った映像を見てください。
 再びジャックをワゴンに乗せてどこかに移動しています!!--

「くそっ!!電話を切らないと見れない!再度追えるか!?」

--また時間がかかります……
 …トニーちょっと待って下さい。--

クロエが電話の向こうで誰かと会話しているようだ。
==何?電話中よ== ==信憑性は高そう?==

クロエの声だけが小さく聞こえたが、すぐに声が大きくなった。

--トニー!数分前の新名らしき通話を傍受できたと連絡が。
 そちらにも聞こえるように再生します--


<<…ガッ…だいじょ…ガガッ…です。事は順調に運んでいます。>>
<<そうか…ではなぜ車のエンジン音が聞こえる??>>
<<拉致した従業員から、合法的に現金が手に入る方法を聞きだしました。>>
<<俺の計画を壊す気か…!今すぐ持ち場に戻れ>>
<<マックカードの件も並行して進めれば問題ないでしょう!
 …それにあの場所が特定されるのも時間の問題でした>>
<<計画に支障を来すようならばすぐに降ろすぞ…>>
<<分かっていますボス。ボスにもモスを差し入れしますよ>>
<<楽しみだな…>>
<<地下に入りますのでまた連絡し…ガッ…ガガ…プッ>>

「間違いない…1人は新名の声だ…相手は誰だ…」

--ボスと呼ばれているところを見ると共犯者でしょうか--

トニーはハッとした。
「…そうか…ジャックを拉致したのは4人だったはず…
 マックカードを5人分要求してきたのはこういう事か…!!
 黒幕がいるぞ!」

--なんてこと…ビルに連絡します--

「クロエ!衛星画像の時間は?」

--13:14頃です--

「傍受した電話の正確な時間は分かるか!?」

--たった今です。13:28から29分です--
 
「15分で移動できる地下のある施設を検索しろ!!」

--…分かりました…
 …その位置から10分以内となると半径10km以内に絞れます。
 更に地下施設のある建造物を検索…
 10件ヒットしました。でもなぜ地下なんです?--

「地下に入った時に電波が飛んだような感じだった!
 その10件の中で携帯の電波が届かない施設はあるか!?」

--…携帯電話各社のアンテナ状況をデータにぶつけます。1分下さい。
 …そういえば…携帯電話で思い出しました…
 トニーすみません…頼まれていた
 softbankのお父さんの安否をwebで確認するのを忘れていました--

「今はその話はいい。今の仕事に集中しろ。
 たぶん無事だ…心配するな。」

--はい…このクレームが片付いたら念のため確認しておきます。
 …出ました。該当施設は2箇所。
 どちらもそちらから我々のマクドナルドに向かう道中です。
 1つは大型のスーパーマーケット、もう一つはパチンコ店。
 どちらも地下2階の駐車場が電波不通地域です。--

「データを転送しろ!!マーケットに別チームを派遣しろ!
 俺はパチンコ店の現場に向かう!!」

--了解!ビルに報告しておきます--

トニーは止めていた車を発進させ、対向車の様子を伺うとその場所で一気にUターンをした。
車のタイヤとアスファルトが擦れる激しい音が当たりに鳴り響いた。
 
13:35

続く→http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=46795619&comm_id=4580506

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