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短歌点コミュの短歌点1013△お題「音」

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ジョズエさんの「見」よりバトンを頂きました、ひでと申します。

  お題は、「音」にさせて頂きます。

この文字が入っていれば、読み方は何でも結構です。

初心者未満のへっぽこですが、体当たりで取り組みたいと思いますので、皆様よろしくお願いします。
(mixiで初めてトピを立てました。なにか間違いがあればご指摘ください。m(_ _)m)

ルール
1 出題者がお題を出す。
2 お題は何でもありで、おもしろそうなもの。50題以前であれば既出のお題でもOK。
3 出題者じゃない人はお題を読み込んだ短歌を書き込む。(一人一首)
4 一週間以降、出題者が(独断で)最も素晴らしいと思った短歌を一つ選びその選んだ理由を書き込む。
5 次のお題は最優秀賞短歌をつくった人が出す。(トピック番号は「自分の選ばれたトピック番号+5」)
6 その後はみんなでワイワイガヤガヤ感想を交わします。
※2012年4月17日一部改定(基本ルールに「特定の単語文字列を指定して下さい」を加筆)

コメント(96)

>>サワオさん
最優秀おめでとうございます。
理系を感じさせるメカニックな要素を含みながらノスタルジックでもある素敵な一首だと思いました。秀歌ですね。
次回よろしくお願いいたします。
>>[56]
ありがとうございました。
開き直って向き合ったら、楽しかったです!
すごく貴重な体験をすることができました!
>>[58]
じきに第二回目がきますよ、きっと。
楽しみですね^^
>>[59]
いやいやいや、それはないと思いますが…とうぶん、ひっそりとしています(^_^;)
>>[50]

ありがとうございます。
書いたものに感想をつけて頂けるのがこんなに嬉しいものなのかと
感激しています。
もちろん短歌や詩は読む人が内容を決めるものだと思っています。

解説では無いですけど

吐いた息が白く立ち上る冬の朝
見上げた空に浮かぶ細い繊月を遠くにいる君も見上げているだろうかと
手を伸ばして掴もうとしたけど
太陽が昇ってきて月が空に溶けちゃった
君も手を伸ばしてくれてたかな。

うーーーん!三十一文字に詰める難しさ!
本当に面白い!

ありがとうございます。

>>[61]
う〜ん、深い!
読み解けませんでした。
けれど、お歌は私の感性に変換されて染み入りました。
>>[55]

ひでさん、講評選歌とおつかれさまでした。

落ち着いた雰囲気。
大きなどっしりとした木の机に乗せられたひとつひとつの短歌に、ひでさんが馴染んだ椅子に座って、向かわれている風情を感じました。
 と、こんなふうに感じたのは、ひでさんが短歌に限らず、昔から文学や文芸に親しみを持たれている方なんだろうなぁ、というのが講評を読み進めていくうちに、行間から手触りとして感じとれたから、かもしれません。
優しい筆致で心地よく、一緒にみなさんの歌を読むことができました。ありがとうございました。
 まだゆっくりと読めていないので、ふたたび味わいながら読ませていただきます。

サワオさん、最優秀おめでとうごさいます祝

■左手首耳まで運ぶマッチ擦る咄嗟みたいなクォーツ の音

「音」というお題。
なんとも形容し難い、心地よいあのクォーツの音が(クォーツの種類よっても違いますが、秒針のチッチッという美しい音)人の何気ない仕草を伴って、うまく具体性を活かし表されていてほかの作品とは異彩を放っていました。

主体の仕草と聞く音。読みこむ要素がふたつあり、私などはうまく詠めなく、散ってしまい、まとまりに欠けてしまいそうなんですが…。

*「左手首〜マッチ擦る咄嗟」までが「みたいな」により「クォーツの音」に集約されて、上手くかかってくる。

*口に出して読むと、初句「左手首」はすこしリズムに乗りにくいかなー、とか思うんだけど、ここは「左手首」じゃないといけない。右手首じゃだめ。
(イメージとしては、スーツ姿の働く男のがっしりとした左手首)

*今、マッチってあまり、身近な道具じゃなくなっていますが「マッチ擦る咄嗟」という例えが、なんというか、懐かしく、渋い。
でも確かにクォーツの音は、あんな「シュッ」という音と「チッ」という音が混じってるかも、うん、そんな音。

*お題が「音」なので、サワオさんは「クォーツの音」にしっかりとピントを合わせて詠っておられますが、なんとなくこちらの短歌を思い出しました。(ちょっとした人の日常の動作がうまく捉えられている点で。みなさん、ご存知な歌だとは思いますが)

・ひだりてからみぎてににもつもちかえてまた歩きだすときの優しさ    村木道彦

サワオさんの歌の作中主体が、どんな心のためらい(戸惑い)やつまづきがあってクォーツを耳に近づけたのかなぁ?または、大事な誰かとの待ち合わせかも、などと想像するのも楽しく、あらためて、いろんな光をあてるとなお楽しめる作品でした。

*クォーツという美しい(精密な)道具の存在感。(どんなデザインで、盤の色は何色だろうか?)歌の脇を固める役割を果たしていますね。

…長くなりました。
私の作品、次点にとっていただきありがとうございます。大変うれしいです!
では、とりあえずお礼まで。
また、お気に入りの作品は後日お邪魔させていただいてわいわいさせてください〜


>>[55]

追伸

今、気づいたんですが(今かよ!ですねぇ)

■左手首耳まで運ぶマッチ擦る咄嗟みたいなクォーツ の音

の音のまえ半角一字あけてらっしゃるんですね。
「音」を生かす巧妙な仕掛け、かなと思いました〜
ひでさん

講評と選歌お疲れ様でした!
丁寧に歌に向き合って頂いている上に、と手も細かい考察、読み応えありましたー!!
楽しかったです。

そして、最優秀有難うございます!
時計好きとしては、時計の歌で選んで頂けたこと、とても嬉しいです!!

僕のお気に入りは、蜜柑さんのお歌です。

楽譜からこぼれて落ちた音符です。どんな歌にもなれちゃうやつです。

蜜柑さんの“無敵ポジティブ”の眩しさは健在ですね!!

さて、さっき調べたら約4年ぶりのお題係みたいです(ドキドキ)。
お題考えますね!


改めまして、ひでさん、有難うございました!!

>>[43]

ご講評および選歌、ありがとうございました!
お疲れ様でした!

皆さんのお歌に真摯に向かい合われて、寄り添われているお姿や、七海魚子さんもおっしゃられているように、昔から文学や文芸に親しまれているような格調高い文章に、ただただ尊敬の念を持ちましたぴかぴか(新しい)

拙歌へのご講評も、私の作歌時の気持ちの全てを汲み取っていただき、とてもうれしかったです。
本当にありがとうございました!


サワオさん、最優秀おめでとうございます!

私も、サワオさんのお歌がとてもすごいなあ!と感じておりました。(本当は「すごい」よりもっと適当な言葉で感動を表現したかったのですが、語彙が貧しくて申し訳ありません。)
マッチを擦る音、クォーツの奏でる音が本当に聞こえてくるようで、まさに「音」というお題がぴったりのお歌だなあと、本当にすごいなあと思っておりました。

サワオさんが出されるお題にも、下手くそながら挑戦させていただきたいです。
サワオさんのお題を楽しみにしています!
>>[55] 選歌講評お疲れ様でした。

ひでさんの講評でより一層皆さんのお歌を味合う事が出来ました、ありがとございます。

僕の歌もお気に入りの一つに選んで頂き嬉しく思います、、雨の音に「つとつとと」は少し合わないきがしたんですが、微睡むにも係る様にこんなオトノマベ(最近この言い方知りました、笑)を使いました。

サワオさん最優秀賞おめでとうございます。
ちょっとした仕草を歌われただけなのに、かっこいいなぁ、ダンディズムだなぁ、やっぱり短歌ってスゲーなぁ、って感じました。
>>[55]
講評と選歌、お疲れ様でした。
投稿歌に込められているであろう拘りの箇所にそっと触れながら大切に読み解いていくような文章、味わいながら拝読しました。

私の短歌への講評もありがとうございました。
句点を態度と表現して下さったこと、隠していたものを見つけていただいたような気持ちになりました!
大事な句点でしたので、拾っていただいて感謝です。

音はよいお題でしたね。

>>[65]
最優秀おめでとうございます!
4年ぶり?そんなに経ちますか?

*左手首耳まで運ぶマッチ擦る咄嗟みたいなクォーツ の音

今回、私の1番のお気になりでした!
なぜか読んだ時に、私は生命の瀬戸際の中に見出した安堵みたいなものを感じました。
左手首からすぐに浮かんだのは「心臓」でした。
自分の心臓に耳をあてる代わりに左手首の時計を耳をあてた。
時計の音は心音にも重なります。

クォーツ(水晶)は生命力とかパワーを連想させます。
「マッチ擦る咄嗟」この咄嗟という言葉の違和感がこの短歌には不可欠だと思いました。
マッチを擦る瞬間、では弱い。
マッチを擦る、という行為は光や生命の熱を連想させます。
マッチ売りの少女が、なんどもマッチを擦ったように、ふと現実から逃避したくなる気持ちを慰めるもの、自分は今を生きているのだという確認行為の象徴のように感じました。
そのマッチを擦るという咄嗟の行為の代わりに左手首のクォーツの音を聴く作中主体。
その音が耳に心音のように響く事で、作中主体は自分の生命が現実にある事を確認して、生命の瀬戸際に安堵しているのではないか?
クォーツ、と、の音 の間の半角空けが作中主体の呼吸のように感じました。

あー、なんだかうまく言えないのがもどかしいのですが、私は切実な現実の中の自分へのふとした刹那の安堵、みたいなものを感じて、やたらめったらお気になりでございました!

私の短歌をお気に入りに上げてくださってありがとうございます!
やったー!笑

>>[63]
ねぎらいのお言葉、ありがとうございます!
そんな雰囲気のある場所ではやっていません…とは言わないでおきます…。
せっかく作ってくださったイメージ、壊さないように大切にします(笑)
七海魚子さんが最初に投稿されたお歌も、実はめちゃくちゃ大好きです!ハマりました!
何とも言えない雰囲気です。ぽっかりとのどかで、それでいて、明るさがあって…。
すぐに感想を書いてしまいました♪

サワオさんの歌の
「クォーツ の音」
半角一字あけ、う〜ん、気づきませんでした…
七海魚子さんの言われる通り、まさに「音」を活かす精緻な技工、まさにクォーツです!
>>[65]
ねぎらいのお言葉、ありがとうございます!

私はこの間から短歌点に参加しだしたので、サワオさんのことを存じ上げませんでした。
が、今回、サワオさんのお歌を一読して、即、惹きつけられました。何気ない動作、けれど、無意識ではない、腕時計の音を聴くためにした動作。
それは秒針の音、それも「クォーツ の音」。
マッチを擦る一瞬とマッチを擦る音。
クォーツ時計を耳にそっと当てた時、周りの音は全てが消える。
そしてただ、クォーツの秒針の音だけの世界に迷い込む…
深さ、静けさ、空気、音、イメージ…様々な要素が精緻な歌の中に寸分の狂いなく構成されていました。
これは、唸りました。
私は、迷いなく最優秀を選びました。
いいお歌を投稿していただき、本当にありがとうございました!
(ひょっとしたら、このコメントは選歌発表の時に言うべきものだったのか…(汗))
>>[66]
ねぎらいのお言葉、ありがとうございます!

実はお詫びがあります。
ジョズエさんの講評で、句読点が漏れていました…。すいませんでした。
最初の投稿から推敲して、さらに練り直して投稿していただき、ありがとうございました。
とても深いお歌でした。
ジョズエさんに選んで頂いたおかげで、今回、こんなに大切な経験をすることができました。
改めて最優秀に選んでいただいてありがとうございました!(選ばれたときはテンパってて、あまりお礼が言えてなかったと思うので…)
>>[67]さん
ねぎらいのお言葉、ありがとうございます!

私の前にジョズエさんとうどんやさんがお題主(この言い方は正しいのか…?)をされていたことで、
「僕もやろう!」と根拠のない勇気をいただきました。うどんやさんには年上の同級生の立場で励ましていただき、とても心強かったです(笑)
今回のお歌も、ホントにうどんやさんらしい、空気と感覚がお歌に溶け込んだ、とろ〜りと、いいお歌でした!
これからも、一緒に頑張りましょうね!
>>[55]
初めての選歌、講評お疲れさまでした。
拙歌、手動式のサイドウィンドウを想像していただいて、なるほど!その音もあったか!と思いました。
自動のサイドウィンドウの音が苦手だった時期がありました。

>>サワオさん
最優秀おめでとうございます!
クォーツ の音、魅力的でした。
次のトピック楽しみにしています。

お気に入りのお歌はd_snowさんのお歌でした。
>>[69]
ねぎらいのお言葉、ありがとうございます!

蜜柑さんには、僕が最優秀に選ばれたときに、
「喜んじゃってください!」
と、スーパー前向きで明るいお言葉によって背中を押していただくことで、「よっしゃ!」とターボエンジンの原動力を頂きました。
遅ればせながら、後押しして頂き、ありがとうございました!
蜜柑さんの今回のお歌も、表現の発想に惹きつけられました。僕にはこの発想も、句点の発想もでてきません…
作歌の楽しさ。
「自由に、もっと跳ねていいんだ」と感じることができました。
ありがとうございました!
>>[75]
ねぎらいのお言葉、ありがとうございます!
サイドウィンドウ、自動でしたか。
このお歌を読んで自動か手動かを考えました。
手動と自動では全く色あいが変わりました。
教えていただき、ありがとうございました。
>>[73]

お詫びなんて、とんでもないです!
私は、ひでさんに歌意を全て汲み取っていただけたことが只々うれしかったです!

突然ひでさんを選ばせていただいて、とても驚かせてしまってすみませんでしたあせあせ(飛び散る汗)
でも、そのように言っていただけて、とてもうれしかったです!
>>[76]
ターボエンジンの原動力。笑
原動力などと言っていただいて、なんだかいい事をした気分になりました。笑
こちらこそありがとうございます。

でも、エンジン始動で速やかな気持ちのよい進行は、紛れもなくひでさんのお力です。
ひでさんのトピックは心地よくて、短歌点の楽しみが増えました!

今後ともよろしくお願いいたします。

>>[74] うしッ、ひでちゃん一緒に頑張ろう!

うどんやほろ酔いです。
>>[82]さん
やっぱりですか(笑)
よろしくおねがいします!
>>[83]

まじ、「音」トピックよかったですよ。

ほんとお疲れ様でした
年度末ということで、なかなか思うように時間がとれず、すっかり出遅れてしまいました(_ _*)

ひでさん
ご講評と選歌、お疲れさまでした。

はじめての選者という立場で、緊張されていたかと思いますが、蓋を開けてみれば全然そんなことを感じさせない、とてもしっかりとした歌評で、驚かされました。

皆さんのお歌に「空想トラベル」される読み解きへの姿勢から短歌愛を感じて、拝読しながらなぜかこちらまで嬉しさを覚えたり。

拙歌へのあたたかい評と「お気に入り」も、ありがとうございますm(_ _)m


サワオさん
最優秀おめでとうございます。


■左手首耳まで運ぶマッチ擦る咄嗟みたいなクォーツ の音

「左手首耳まで運ぶ/マッチ擦る・・・」

二句切れなんですね。
初読のとき句切れなく読んでいたので、それぞれの語句の修飾・被修飾の関係が複雑に入り混じって見えて混乱しましたが、それは自分のリテラシーの問題でした(^_^;)

さておき。
七海魚子さんや蜜柑さんの深いご考察に触れて、既に読みの可能性は出尽くした感が頭をもたげておりますが、そこに一石を投じてみたいと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

現代の社会人を象徴する「クォーツ」と、一昔前の喫煙者の必需品だった「マッチ」の取り合わせが、永い年月と時代の変遷を思わせて、俗に言う“エモい”読み口のお歌です。

1秒間に数万回という水晶振動を用いた、電池を動力源とするクォーツ時計。
その規則的で機械的な「音」を、作中主体は「マッチする咄嗟みたい」だと言います。

「咄嗟」という言葉には、「一瞬」という意味の裡に、「無意識」というニュアンスが含まれているように感じます。
煙草は吸ったことないので感覚は分からないですが、無意識のうちに箱から一本取り出し、口に銜え、そしてやはり無意識のうちにマッチを擦る、それら「無意識」は、言ってみれば根源的なヒトの生存本能の表れなのかもしれません。

同様に、作中主体が左手首を耳まで運んで聞いたクォーツの音も、「咄嗟」の生存本能の発露だとするならば、体言止めではありますがその余情は計り知れません。

無音の時って、柱時計ならいざ知らず、腕時計だと耳もとまで近づけないとその繊細な音は聞えませんよね。
それはさながらヒトの(他者の)心拍音に耳を澄ませる行為のようであり、同時に自分が「生きている」とレゾンデートルを感じられる一時のようであり、人生の最も美しい瞬間のひとつだと思うのです。
(その意味では、どっちかと言うと蜜柑さんの読みに近いのかな?)

「社会人にとって一生モノである腕時計は、生涯の伴侶のようなもの」とはよく言いますが、ここに冒頭で述べた「永い年月」云々の読み感覚が加わって、作中主体の添い遂げる覚悟や“モノ”への愛着を感じました。
もしかしたら、奥方様への深い愛情というサジェスチョンもあったのかな、というところまでが僕の読みでした。


無考えに書き連ねたので支離滅裂な文章になってしまいました。ご容赦の程を(^^ゞ

お気に入りは後ほど。
>>[86]

ねぎらいのお言葉、ありがとうございます!

今回の@貴さんのお歌で、改めて「どっと疲れた」という言葉を知ることができたような気がします。私たちは、ひとつの言葉で、ひとつだけの意味を伝えるだけではなく、その言葉によって、それ以前の蓄積されたものも含めて、豊かに表現していたのですね。
そんな言葉の持つ豊かさを、今回、@貴さんの明るくて優しい短歌で教えて頂くことができました。

そこに着眼すること、そしてそれを短歌として表現すること…。そんな、表現の巧まざる(ように感じる)技巧が、お歌全体にピンッと完成されているように感じました。
ありがとうございました!
>ひでさん
遅ればせながら選歌講評お疲れ様でした!
皆さんもおっしゃられてますが、初めての歌評とは思えない、皆さんのお歌へ深く向き合って歌の良さを拾い上げたポジティブな講評、見習いたいです。

>サワオさん
最優秀おめでとうございます!激渋ないぶし銀のお歌ですね!
@貴さんの読みで2句切れとあったのですが、僕は3句で区切って詠んでしまいました。
左手首耳まで運ぶマッチ擦る/咄嗟みたいなクォーツ の音

マッチをする瞬間に耳元まで上げた左腕、その瞬間に左腕につけていた腕時計のゼンマイの音が聞こえた。その刹那を切り取った歌で、どこまでも聴覚にフォーカスした、まさしく「音」のお題に相応しいお歌だと感じました。
「咄嗟みたい」という直喩はうまく説明できないけど感覚的で新しいと感じました。
(文法的に@貴さんが正しいので、あくまで僕が感覚で読んでしまったものですが、、)


僕のお気に入りは@貴さん、七海魚子さんでした。

>きみの言う「どっと疲れた」の「ど」の音が1オクターヴ異なって好き

一読初見殺しのお歌ですね!読んでからは日常の「ど」の音が気になってしまう、心の持っていかれ方が圧倒的なお歌でした。
大切な君、愛おしい君のどんな些細な機微をも受け取ってしまう主体。
私の君への眼差しを、お題を生かした聴覚で表現された巧みさに膝を打ちました。
爽やかな青春映画のような恋心の描き方。

>三十年ぶりの調律終えし日のピアノ奏でる音に木漏れ日

噛み締めれば噛み締めるほど心地よさを感じる居心地の良いお歌でした。
深いため息のような導入「三十年」の音の重さ。
後半の「音に木漏れ日が差す」という画は絶対目にすることができないのに、その美しい映像は脳内で補完されてとても幻想的です。
鍵盤一つ一つに宿る春の日差しのような音のつながりで生まれるメロディー。
そよぐ木々に合わせて揺れる斑の木漏れ日は一番躍動的な日向ですから、しとやかでもさぞ楽しい音が奏でられるのだと思います。
>>[88]

ねぎらいのお言葉、ありがとうございます!

おこげさんの投稿歌も、とても深いと感じました。
まず、「本音と弱音」。
わかった気になって、さらりと過ぎようと思っても、やはり気になる、対の言葉。何度も、「本音と弱音」の意味、質の違いを考えました。
「嘘一枚分の遮光の強度」
光の透過率の違いは本質的な違いを生み出します。遮光という言葉がとても深く印象に残りました。
それらが「包まれた=くるまれた」と表現されている。「くるむ」がイメージさせるものは、やわらかく、ふわりと包む感じ。けして人には見えない、見せない自己を包んでいるようです。

とても深いお歌を投稿していただき、ありがとうございました。
>>[88]

私の「音」の一首をお気に入りにしてくださり、おこげさんヴォイス(繊細なヴォイス)で感想をいただきうれしく読ませていただきました。
作者の歌意よりも、さらに豊かに広げていただきました。

歌は実景です。
30年ぶりの調律後、ギロックの叙情小品集「森のざわめき」を弾きました。ピアノと私の調子(関係)を戻すために。10才ごろ、この曲に心ゆだねて弾いていた小さな手。時を経て、しわも増えた今の手。
ピアノを弾く楽しさは、基本変化していませんでした。木漏れ日の曲に心がほぐれていくような陶酔がありました。
小さいときに、溢れるように感じながら弾いた木漏れ日の場所。中年となった今も同じ場所に立てて少し驚きました。
ピアノが、あの時(の奏でる喜び)と今を一瞬にしてつないでくれる。短歌には読み込めなかったけどそんな思いもありました。
……長いなぁ。スミマセン。
音楽、楽器たち、LOVEです。
>>[88]

https://youtu.be/RHmB9Hnb6AI
 
↑余計なオマケ、、、だよなぁって、
思ってるのですが……
ピアニストが弾いている
「森のざわめき」ギロックがあったのでupします。
連投失礼します〜。
お気に入りです。

■きみの言う「どっと疲れた」の「ど」の音が1オクターヴ異なって好き

@貴さん

すごくキャッチー(死語っぽいですが…)で好きでした。脳内にいくつかシーンが浮かびました。

例えば…二人で仕事を終えて向き合うテーブル。
…あるいは向き合うカフェ。
…あるいは「ただいま」とドアを開けて、部屋に荷物を置いた君。

発せられた言葉「どっと疲れた」よ〜。

  「ど」の音は「ド」(C音)とすぐわかる。
1オクターヴ(たぶん低く)発せられた君の言葉のフレーズの中の「ど」

日常、我々人間は言葉でコミュニケーションしているわけですが、それを口から発する時、声の感じや、高低=イントネーション(抑揚)、ブレス、などなど様々な要素が入っている。
俳優なんかは「セリフ」をいかに話すかで、半分くらい食べているわけで。
言葉は言い方ひとつで、まるで違ってきたりする。(ん、話がズレてきてる?)
ズレたついでに、私は声の好みの人や、話し方(抑揚)がなんか好きだなあ、という人に興味を覚えたりします。俳優も容姿より声とか話し方、気になったりもします。
ラジオとか、好きです。声も音楽的要素あるな、って思います。朗読とか…。ズレてる。戻します。

…で、この「どっと疲れた」を言った「きみ」の表情が、くっきりと立っていて。
「音」というお題だけに、ひとつのセリフにフレーズの要素がうまく寄せられているな、と思いました。
それを聞いて「好き」と包みこむような主体と「きみ」との親しみを含んだ関係性が微笑ましいというか、温かいというか。

好き、と体言止めで終わるのもなにか幼さを残して、ピュアなふたりの関係性を感じました。




>>[18]

あぁ
やっと意味がわかったような気がします
手首を耳に当てる状況が想い浮かばず
腕時計持ってないせいもあると思いますが。

男性の左手首にはめられた腕時計が女性の耳元に近づく瞬間

髪をかきあげるか
こっちを向かせてキスをするとき
その手を女性が掴む

マッチに火が着いたように燃え上がる

運ぶだから女性が手をとって自分の耳元に運んでいるんでしょうか
腕時計の音に集中して永遠を一瞬に帰す。
うーん。エロいです

智恵子抄みたいなお歌。
最優秀おめでとうございます

映画LEONの
マチルダとレオンのようなシーンが見えた気がします。

素敵な歌をありがとうございます
今更ですみません。

大変遅ればせながら、以下お気に入りです。


■楽譜からこぼれて落ちた音符です。どんな歌にもなれちゃうやつです。(蜜柑さん)

「どんな歌にもなれちゃう」という好奇心が底なしに明るく前向きで、読後にポジティヴな気持にさせてくれるお歌。

五線譜に架かった音符は、音の高低や長短が決められていますが、そこから「こぼれて落ちた」ということで、何物にもとらわれない自由を手に入れた開放感が感じられます。

音楽には明るくないですが、心なしか、2ヵ所に配置された句点が、楽譜から零れ落ちた「全音符」のように見えます。
楽譜にいたころは他の音符の基準であろうとしていたけれど、新しい環境に飛び出したことで不安もあるだろうに、それ以上の期待感(もはや全能感?)が作中主体を纏っている。

心の躍動が分かりやすい喩によって描かれていて、何かを新しく始める春の季節にピッタリな一首だと思いました。
音符を擬人化したアニメーション調のショートムービーというか、『NHKみんなのうた』などでお茶の間に流れていそうな雰囲気が良いですね。

■忘れたくないことばかり色褪せるサイドウィンドウ下げていく音(りなさん)

「忘れたくない」ほど大事な想い出こそ、なまじ永く憶えている分、色褪せてゆくもの。
そもそも短期記憶では、色褪せるに足る充分な時間もなく、憶えたそばから忘れてゆく。そういうことでしょうか。

「忘れたくない」のに「色褪せる」という二律背反が、真実味をもって読者心理に訴えかけてきます。

下句は例示でしょうか、自動車のサイドウィンドウを下げていく音が、やけに作中主体の心にいつまでも残っているんですね。
そこには作中主体にそう思わせる人物や出来事などの背景があったと踏みます。

サイドウィンドウを下げる、つまり窓を開けるというシチュエーションは、読者の数だけ思い浮かぶ場面があって、そこの読みを読者に委ねる距離感は流石だなあと思います。

自分は何故かしら、運転席あるいは助手席に、作中主体ともうひとり誰かの存在を感じるのです。
そしてそのひとが、件のサイドウィンドウを何かの拍子に下げていくものだから、その音がいつまでも記憶に残り続け、果ては色褪せていってしまう。

何でしょう、自動で開放してゆく窓のように自然に、致し方のない別離をここから読み取って、ドラマの匂いを感じます。

夙に思うことですが、雰囲気を醸す、というか、世界観を演出するのがいつも巧みだなあと、今般のお歌を拝読しても思いました。


文字数の関係で、感想を二分割します。

(続く)
(続き)

お気に入りの続きです。


■耳にふれる空気をつたい音はくるあなたの声がわたしに滲みる(マロニエさん)

音が聞える、それも、他でもない「あなた」の声が。
そうした何気なくもかけがえのない幸せを、ある瞬間にふと噛み締めている。

声帯の振動が空気中を伝播し、外耳から鼓膜、中耳、内耳を経て、脳に電気信号として音が伝えられる、というのが大まかなしくみですが、それをそのまま言っては詩がありませんし、ただの医学的メカニズムの解説となってしまいます。

なので、専門用語などは使用せず、なるたけ普段遣いの平たく丸い言葉で、とりわけ下句で心の充足を詠嘆として、詩的に詠い上げられました。
音の伝わり方を丁寧に描写する上句がややもすると説明調なのですが、そういう意味では下句とのバランスがとれているでしょうか。

平生から当たり前のこととして無条件に受入れ過ごしていると、その存在のありがたみをつい忘れてしまいがちになることって、あります。
それは“ひと”であったり“モノ”であったり、私たちひとりひとりに生来具有する才能や性質、資格、または心身機能や五感などであったり、様々です。

このお歌では、「あなた」がすぐ傍にいること、そして、その「あなた」の存在を感じられる聴覚が備わっていることに対して、深い感謝と愛情の念を感じます。
それが「滲みる」という一語に凝縮されているような気がして、読後に静かに沁み入りました。

■その鳴き音たからかなれば汝のたつ日近うしてやがて白梅は散る(きくさん)

渡り鳥の飛び立ってゆく様になぞらえた、「汝」の出立を惜しむお歌でしょうか。
高らかに鳴く渡り鳥の声がふたりの愛惜を表しているようであり、あるいは「汝」の何某かの決意のようでもあり、胸に来るものがあります。

「汝」は、親しい者や目下の者に対する、「おまえ」という愛情あふれる二人称。
親である作中主体が、子の旅立ちへの餞別として詠まれたお歌と解します。

結句の情景描写の飛躍は流石で、美しくも儚く、別れの際の名残惜しさを如実に、ふたりの心情を託して詠い上げられています。

渡り鳥と白梅の取り合わせも良く、どこか道真公の飛梅伝説を彷彿とさせます。
離ればなれになってしまうけれど、季節はめぐってまた白梅が咲き返るように、「汝」も、慕う作中主体のもとにまた飛んで帰ってくるだろうことが思われて。

そう思うと、寂しいだけじゃない未来の希望へのつながりをも示唆しているようで、この温度感の収束が好みでした。
また今更で申し訳ありませんが、拙歌へのコメントをいただきました
おこげさん、七海魚子さん、ありがとうございました。作歌への励みとさせていただきますクローバー

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