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短歌点コミュの短歌点982△お題「飯」

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りなさんの「キラキラ」からバトンを受け取りました。りりるです。
知り合いの熱烈な短歌コレクターに言わせると、現代短歌の密かなブームは「水槽」だそうです。「〜は水槽のようなり」と歌えば、今なら短歌としてかなり成功するのだとか。
興味深い話しですが、わたしは今、短歌と食べ物に注目しています。
生き死にに直結するアイテムでありながら、短歌に食べ物が入ると、不思議に歌が明るく、ユーモアさえ生まれる。ことが多いのが、おもしろいのです。

「飯」音読み、訓読み、食べる物としての意味なら、漢字、ひらがな、かたかな、ご自由に。

家にあれば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る 
                有間皇子

昭和二十年八月五日 広島の小学生太郎の食べた夕飯は何?
                藤原龍一郎 202X

この朝はたまごの上にお茶碗を落とした末のたまご欠けご飯
                拙歌


ルール
1 出題者がお題を出します。
2 お題は何でもありでおもしろそうなもの。
3 出題者でない人は、お題を、よみこんだ短歌を書き込みます。(ひとり一首)
4 一週間以降、出題者が(独断で)最も素晴らしいと思った短歌を一つ選びます。その理由を書き込みます。
5 次のお題は、最優秀短歌を詠んだ人が出します。(新トピックの番号は「自分が選ばれたトピック番号+5」)
6 そのあとはみなでわいわいがやがや感想を交わします。

+「特定の単語文字列を指定して下さい」追加ルール


締め切りは、ひと月後ですが、仕事の都合で、前後するかも知れません。

コメント(66)

訳なんて想い出せないただ憶ゆ泣きながら食べたあの日のご飯

ドラマチックな引き込みと「憶ゆ」の古語が成功しています。
お歌のリズムも、声を上げて泣くえんえん、という、リズムを感じさせます。
泣いている主体だけでなく、食卓を囲む家族の様子も想像させます。
呆れて困った顔のお母さん、心配そうな年下のきょうだい、うんざり顔のお父さん、目を細めている祖父母、ばかにしたような年上の兄弟。
子どものころの追憶であると、さりげなく表現されているので、読者は安心して、自分の普遍的な体験「くやしくても、悲しくても、お腹すくんだな。」を想起できます。

「えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい」      笹井宏之

真実を見つめる孤独が歌を産み生存の意欲ひたに飯を食む

短歌としては硬いのですが、漢詩のような美しさがあります。主題も哲学的な人間洞察と意志があり、力強さが魅力です。

お歌のなかで、説明してしまっている部分を結句の「ひたに飯を食む」のよつに具体的行動や、季節、自然の描写に上手く変換していくと、短歌らしい柔らかさやイメージの豊かさがでるかもしれません。

萩原慎一郎さんというかたは、リアリズム短歌の人ですが、説明に終わりそうな現実描写を、具体を入れ込むことで、上手く短歌表現に持っていっていますね。

「ぼくも非正規きみも非正規秋が来て牛丼屋にて牛丼食べる」     萩原慎一郎



コロナ出た施設での防護服のまま丑三つ時に喰らう冷飯

社会詠、または職業詠としての、実がある良いお歌かと思います。
丑三つ時は、午前二時など、社会詠の文脈にあった言い方が合うかなとおもいましたが。
以外と丑三つ時という表現は、怪談話しのイメージが強く、そっちに引っ張られて、このお歌の場合は、損な気がしました。

「仕方なく電話入れれば診療は二日後 十七万秒痛む」 工藤吉生
食べたいよおかかと昆布の握り飯お空の上のかあちゃんあなたの

語りかけから始まる冒頭、引き込みに成功。おかかと昆布の具体による確かな世界観。実。
澄んだ児童詩のような美しさがあります。
現代詩なら、この後5、6行かけて、母ちゃんのエピソードが綴られ、次の連で、主体の今が描かれるのかな、と思いました。

それを想像させる力があります。


「短歌」としてアプローチするなら、「お空の上の」が言い過ぎかな、とわたしは思いました。「すっごく食べたいけど、食べれないんだ、もう二度と」と歌うだけで、死や喪失を伝えるのが、わたしの短歌観です。
これは、人によります。


開け放つ窓より窓へ風投げて写真となりし母がくしゃみす         さいとうなおこ
食べさせて食べさせて震えが来ますわたしのご飯がいつか君になる

完成度が高いです。上句のリフレインがエモい。「震え」が美しい。下句で、人間関係、ドラマが語られる。
主題は命の原点に迫っていて、根源的なおののきがあります。

「少しだけ見ていた地球は春だったさよりのごとき未熟児逝けり」 中原千絵子
トピを停滞させてしまい申し訳ありません。私事ですが、急きょ、転職先を探すことになり、いま他のことが手につきません。申し訳ありませんが、4月いっぱい時間をください。
求人は絶えずある業界なのですが、安心して長く働ける環境となると、レアで…。今のとこ、好きだったし。
ご迷惑おかけいたします。申し訳ありません。
空腹で[飯盛山]にと[飯田市]て魚の骨の歯に[飯山満]りて

くうふくでめしもりやまにといいだしてさかのほねのはにはさまりて

あはは。これでもか!というくらいダジャレと言葉遊びが、とても丁寧に整えられています。子どもたちの言葉の創造性を見守る仕事をしていますが、最初に子どもたちが言葉の創造をはじめるのは、こう言った言葉遊びが多いです。

みじかびのきゃぷりきとればすぎちょびれすぎかきすらのはっぱふみふみ   大橋巨泉
夕飯はカレーライスだ!から揚げとパスタくぐり抜け夜飛ぶ気球

生きるぞぉぉお!といった生命力、幸福感のある歌。空ではなく「夜飛ぶ気球」としたことで、シャガールの絵のような浮遊感と鮮やかな色彩が生まれています。

<柔らかい時計>をもちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ          公田耕一

こちらはダリですが、置かれた状況の哀しみより、シンプルにカレーがうれしい、ワクワクする、生きるぞぉおお!の歌かと思い、添えてみました。
酢飯ハーフしてよろしいかじぶんぎ座流星群をそぞろ待つ夜

酢飯ハーフ、じぶんぎ座流星群、耳慣れない言葉に、独創とポエジーがあります。意味がわからなくても、とぼけたユーモア、美しさ、読み手を惹きつけてやまない魅力があります。

そもそも、天体の現象を待つ、という行為自体が尊い。
わからない言葉を調べる前は、「ああこれは、現代版
「月が綺麗ですね」バーイ夏目漱石だな。カッコいい、使ってみたい。」と思いました。
酢飯ハーフを「愛しいあなたと半分こしたい。」だと思ったのです。

じぶんぎ座流星群

一年の最初の流星群。1/4が極大だが、予測がつきづらい、気まぐれ。

うしかい座とりゅう座の境界に放射点がある。
真夜中から薄明まで観れる。

あまりたくさんは、見えないらしい。

もともとの星座は「壁面四分儀座」だが、今はもう無い。

母天体は、小惑星196256


主体は誰かに語りかけているわけですが、ひろーい宇宙のたったひとつの青い星から、会えるかどうかわからない、流星群を気長に、のんびり、「見れたらいいなぁ。」くらいのスタンスで待っている。

このさりげなさは、やっぱり「月が綺麗ですね。」に通じるものがあります。どっかで使お!


↑今気が付きました。表記の間違い。@貴さん、大変申し訳ありません。

酢飯ハーフしてよろしいかしぶんぎ座流星群をそぞろ待つ夜


音の美しさが全然違ってしまいます。スマホでちまちまやってると、気をつけないといけないですね。申し訳ありませんでした。
靴底のすり減る闘いは、まだ経済中ヽ(;▽;)ですが、、こちらも、やり遂げたい。


部屋の隅 ルンバが許したゴミ屑のように生き長らえ飯を食う

人間が作り出した物なのに、その尊厳を機械によって、排除されている現代。「許した」という尊厳ある人間らしい行為に、「ゴミ屑」と、落としてめられた人の表現。の結びつきが刺さる。
結句が、意志で終わったことで、主体と、読者は自分なりの人生をこの格差の中で、断絶しながも、生きていくのだと分かります。
つまり、読者を救っている。

社会詠として成功しています。

上の評に添えさせて下さい。

「どうやって処分するかが仕事とふ青年と見る父ははの家具」 大西久美子 「イーハトーブの数式」
仏飯の湯気につれしかはしなくもほころびそめりつぼみ白梅

冬の終わり春のはじまり。光り明るきなかを、仏様にそっとおそなえしたらご飯は真っ白。やわらかな湯気が窓辺へ流れていく。その窓からは、白梅の樹。つばみが今まさに美味しいご飯の香りに誘われ、ゆっくりと膨らみ、咲き開いていくように見える。

文句なしの美しい景、代々続く死者の世界、亡くなった御先祖さまとのコミニュケーションと、時代は変わっても、不変に続く自然の芽生えと栄と滅び。その永遠性。

古語のリズムや音のやわらかさもその永遠性を体感させます。


「もりかげの ふぢ の ふるね に よる しか の ねむり しづけき はる の ゆき かな」会津八一    現代短歌でもオールひらがなの歌人さんは何人か知っていますが、この方は、明治大正の個性派だそうです。美しや。
しっとりと海苔で包んだ握り飯ぷすっと噛めば口がよろこぶ

一つのことを、丁寧に歌えば、それだけで短歌は成功する。さりげないが的確な描写、「しっとりと」、「よろこぶ」のひらがなが、親しみや優しさを表現。「口が」喜ぶとしたことで、読者も思わず口角が上がる。


「小さな子小さな足をのせている小さな車いすはゆっくり」 工藤吉生 「世界で一番すばらしい俺」
「ハイ、コレガ未来ノゴ飯」と渡されたお盆の上の赤、青、黄色

この歌人さんの作品は、いつも読むと音楽が聴こえる。「どもありがっとミスターロボット」の合成音が、さっきから脳内に、リフレインしています。
SFの世界観の演出がスマート。機械の音声を調べに現し、視覚にも聴覚にも、楽しい。
あるかも知れないな、の加減がほどよく、星新一のショートショートのような完成度があります。

「新宿の母に鑑定拒まれしアヤノが雨雲をあつめている」 笹公人 「パラレル百景」



蕗の薹、竹の子、こごみ、タラの芽とウコギご飯や春遠からじ

インターネットの向こうから、時空を超えて、清少納言とやりとりしている、そんな不思議な錯覚に落ち入りました。
季節の旬の恵みを、一つひとつ丁寧に取り上げる。それだけで、自然の永遠のサイクルの中に、私達ちっぽけな人間の儚き一生があり、それがまた、代々続いていくのだなぁ。と気づかされる。

「春遠からじ」の結句に、生きとし生けるものへの祈りがあります。

「ただ過ぎに過ぐるもの。
帆かけたる船。春、夏、秋、冬」
清少納言 「枕草子」第二四五段


マシな飯食おうぜ 黙り込む我子と砂町銀座商店街で

「砂町銀座商店街」が物語り性をもたらし、作品の世界観を演出しています。思春期の葛藤か、青年期の課題か。やや自暴自棄になっている我が子への、男親なりのせいいっぱいの励まし、と理解しました。

冒頭のドラマ性ある引き込みも、効果的です。短歌界の直木賞と呼びたい。

「わが頬とおまへの鼻にはなみづの橋は吊られて御馬がわたる」 黒瀬珂瀾 「ひかりの針がうたふ」

傷だらけのあなたに捧ぐ躊躇いと塩気の効いたサヨナラ天津飯

一首で、収めるには、要素が多いかな、と思いました。小説一本分、ドラマ、ワンクール分の情報量を想像させて、それはおもしろいのですが。

「傷だらけのあなた」つまり、心に複雑な葛藤や課題がある相手がいて。
「躊躇い」さんざん振り回され、
「塩気の効いた」泣かされた。
「サヨナラ」もう、耐えられない。
「天津飯」中華を食べながら、別れを告げた。あるいは、最後に俺の作る炒飯、食べて行って。

中華と言えば男性が得意とする料理、というふるーいすり込みになりますが、この最後の解は。
どうやら、この2人、何年もおんなじことを、繰り返してそうな。

こういったステレオタイプが浮かんでしまうのは、焦点が、たくさんあって、イメージが



流れやすいからかも知れません。

この歌人さんの凄さ、恐ろしさ、力量は、こんなものでは、無いことは、よく理解しています。

「うっとりと「別れの曲」を弾いている男子生徒の背を椅子にして」 笹 公人 「念力家族」




美味しいは嘘と本当で出来ている炊き立てご飯と酢飯の狭間


A=B+C(上句)

C−(B+C)=A(下句)

という事を、炊き立てご飯、酢飯、という具体を入れて歌われているのでしょうか。

短歌に置ける具体は、そのお歌に、リアリティや豊かなイメージをもたらす。
光りだけでは、見えない対象に影を与えて、実在させる。

ですが、このお歌の場合、理屈は分かるが、書かれてある以上の事が、わからない。
対象を浮かび上がらせる影、読者のイマジネーションを揺さぶる要素が、見つからない。

いつもドラマ性に飛んだ生命力あふれる飛翔する翼を持つ作品が個性の歌人さんだと、理解しているので、こういった、
理屈で始まり理屈で終わる歌は、ちょっと不意打ちをくらいました。

歌集や、連作で読むと、ドラマチックな歌ばかり並ぶと、互いの歌の良さを消しあってしまう。から、あまり意味の無い、たわいのない歌を入れるのが良い、と言われていますね。

わたしの読解不足かも知れません。
もともと、わたしはメジャーな短歌の良さが、分からず、マイナーな短歌界のさらなるマイノリティで、こっそり生かされています。


「NO WAR YES PEAC」朝霞駅エスカレーター前でお爺様が配っていらしたチラシより。
−A=+B
だと言っているが、物事を単純化すると、いかにたくさんの叫びや存在が、見えなくなってしまうか、よく分かるなぁと思いました。

母の頬ひと粒飯のまた付きて言ふこそ悲し茶碗の音色

ドラマあり、心情あり、愛唱性あり、介護という社会性のある主題あり、あたたかみがあり、視覚、聴覚、皮膚感覚、あり。美しさあり。景がよく見え、わかりやすさがあり。

結句の「茶碗の音色」特にここに、具体性と美しさ、悲哀があります。


「夕食を楽しみて食ふ音きこゆわが沿いてゆく壁のなかにて」斉藤茂吉 「白桃」

5の投稿いただいたお歌、表記ミスがありました。

大変申し訳ありませんでした。

訂正


コロナ出た施設で防護服のまま丑三つ時に喰らう冷や飯
みなさん、投稿ありがとうございました。
緊張や不安の絶えない日々が続いています。個人的にも、世界情勢でも。
だからこそ、歌に想いや実感をこめて、自分以外の誰かに届ける。その大変さやわずらしさが、尊いのだなぁと思いました。
伝わらない傷つきを負ってもなお。


いつも、簡潔に書けずに、ごめんなさい。


次点から

8のお歌、評に表記ミス。申し訳ありません。


食べさせて食べさせて震えが来ます
わたしのご飯がいつか君になる

次点

仏飯の湯気につれしかはしなくもほころびそめりつぼみ白梅

日々のささやかな繰り返しにも、丁寧な祈りがあり、それが繰り返されて、せつなから永遠性へと命は、続く。


母の頬ひと粒飯のまた付きて音こそ悲し茶碗の音色


社会詠であり、華族詠であり、音に美しく視覚に微笑ましく、皮膚感覚に、温かい。




バトンをお渡しするお歌は

部屋の隅 ルンバが許したゴミ屑のように生き長らえ飯を食う


です。
おこげさん、どうぞよろしくお願いします。
美しさや、他の要素でまさるお歌はあるかも知れません。が、現代社会の合わせ鏡として、痛く刺してくる要素は、こちらのお歌がダントツかなと、思いました。

ひとつの受け止めてとしてどうからご理解いただけますように。
みなさん、ありがとうございました。

>>[53]
大変な状況の中、ご講評、選歌、本当にお疲れ様でした。
一つ一つの投稿歌に対して、オリジナルの評価基準に照らして評価、選歌をしていただき、ありがとうございました。ご講評と、それぞれに添えられた短歌は、学びになるとともに読んでいてとても楽しかったです。
また、拙歌にも丁寧にご講評くださり、本当にありがとうございました。
>>[14]

最優秀おめでとうございます!

部屋の隅 ルンバが許したゴミ屑のように生き長らえ飯を食う

人間の作り出したルンバが自動で部屋のを掃除していくけれど、隅っこだけは残してしまう。そのように生き残った主題がただ、飯を食う。
生きることの深淵に触れるように感じました。
深い短歌を鑑賞させていただき、ありがとうございました。
>>[54] ありがとうございます。ほっ。良かったです。いつも、ありがとうございます。
>>[27]

大変な中、ご講評及びご選歌、ありがとうございました!

とても丁寧に皆さんのお歌に寄り添われているお姿や、ご講評の内容がとても勉強になりますぴかぴか(新しい)
ありがとうございます。

また、拙歌へのご講評もありがとうございました!
とても丁寧にご講評頂き、また、お褒めのお言葉も頂いて、とてもうれしかったです。
本当にありがとうございました!

また、笹井宏之さん、恥ずかしながら初めて知りましたが、お歌をいろいろ読ませて頂き、とても心に響くお歌が多かったです。
教えて頂いて、ありがとうございました!
>>[14]

最優秀、おめでとうございます!

私も、おこげさんのお歌を読ませて頂き、救われた一人です。
どんな状況でも、どんなに泥臭くても、とにかく、とにかく生きていかなきゃ。と、改めて自分に言い聞かせました。
でも、見当違いなことを言ってしまってたら、申し訳ありませんあせあせ(飛び散る汗)

しかし、本当に素晴らしいお歌をありがとうございましたぴかぴか(新しい)

おこげさんの次のお題、とても楽しみにしています♪
>>[57] あ、良かったです。心から、ありがとうございます。ぺこり。
>>[53]

りりるさん、選歌講評ありがとうございました、そしてお疲れ様でした!

それぞれのお歌に添えられた歌や物語が、歌意を紐解く助けでもあり、新たな魅力を開いてくれる扉でもあり…詩や文学にあかるいりりる♪さんの視座が光るレビューは雑誌を読むような感覚で、新たな情報が得られて興味深く、楽しく読ませていただきました電球
僕の歌にも深く、そして広がりをもたらす講評をありがとうございました。

またバトンをお渡しくださりありがとうございますぴかぴか(新しい)
自分の歌と相性が良い良くないお題があると思うのですが、「飯」のお題はなかなか寄り添うことが難しく、、自分らしさを詠み込むのに苦労しました笑
でもらしくないかな、みたいな歌でもやっぱり生まれてきてくれた詩は愛されてほしいので、ありがたくバトンを受け取らせていただきます。

ひでさん、ジョズエさんも僕の歌に深さを感じてくださりありがとうございます。
またそれぞれお返事したいのですが、取り急ぎ御礼まで…
>>[61] 本当に、ありがとうございます。感謝をこめて。ぺこり。
大変遅ればせながら

りりる♪さん
ご講評と選歌、お疲れさまでした。

☆ふぃ☆さんの採点方式から着想を得た独自の選評方法、成程なあと思いながら拝読しました。

明確で分かりやすい分類はたしかに作品理解の助けとして役立ってくれそうで、いつも感覚で選をしている自分にとっては今後ひとつの指標となるかもしれず、参考になりました。

また、歌評についても、広い知見に裏打ちされた鋭い切り込み、参考歌の掲出も相まって、紐解いた辞書の註釈に目を通すときの納得感がありました。

拙歌への歌評もありがとうございます。
まさか夏目漱石の有名な「月が綺麗ですね」を思っていただけるとは、光栄です。


おこげさん
最優秀おめでとうございます(ました)。


■部屋の隅 ルンバが許したゴミ屑のように生き長らえ飯を食う

「ロボットやAI技術が人間に取って代わる時代が近い将来やって来る」とまことしやかに囁かれていたのは過去のこと、もう既に一部の業界では人間をはるかに凌駕するなど、コンピュータがすっかり浸透している現代社会。

小説や映画でもよく見かける、「人間の仕事をロボットに取られる」というテーマ(その後、大抵は、ロボットが人間を逆に行使・支配する側に立つ、というのがお決まり)ですが、それを地で行くような、考えさせられる一首です。

たとえば現在では、コロナ禍の影響もあり、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」が声高に唱えられています。
テレワークの導入やWeb会議システムを用いた会議等のオンライン化などは、その最たる例ですね。

「DX」の手段の中でもとりわけ、「RPA(※)」というツールは、とても便利で作業の効率化を図れる反面、人間社会にとって脅威にもなり得る代物。

 (※)RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)=これまで人為的に行われていたコンピュータ作業を、ロボットにより自動化するツールのこと。

歌の本筋から少し逸れましたが、作中主体は、ゴミや汚れへの感知力の高い「ルンバ」が逃した、いや、あえて「許した」ゴミ屑のように「生き長らえ」ると言います。

それは、今まで部屋を掃除していたのが作中主体だったからこそ得ていた存在意義を、ルンバに奪われるかたちとなってしまった居た堪れなさ(自分の居場所がどんどん失われてゆくような感覚)から来る自嘲表現のようです。

普段ならば臆面もなく意識することもないシーンなのでしょうが、おそらくは一人暮らしの孤独を拗らせたがゆえの精神不調からくる心の落ち込み様なのでしょう。
それを、このような寂しさの極みとも言える一人飯の描写から表現されたのには、真に迫るものがあり、身につまされました。


お気に入りは後ほど。
大変遅ればせながら、以下お気に入りです。


■仏飯の湯気につれしかはしなくもほころびそめりつぼみ白梅(きくさん)

文語の流麗な言い回しにひらがなの丸みが調和していて、何とも美しい調べを雅びに聴き入っているような、惚れ惚れとした心地になります。

仏壇にお供えしたご飯の湯気が昇ってゆくにつれ、まるでそれにあわせるように白梅がほころび始めている。

もしかしたらそれは、現し世を見守ってくださっているご先祖様方による生命の息吹がそうさせているのかもしれない、などと読みます。

「仏飯」と「白梅」の白が、歌の佇まいを気品あふれるものとしていて、春めく時季の躍動感とともに背筋が伸びる思いのする一首でした。

■しっとりと海苔で包んだ握り飯ぷすっと噛めば口がよろこぶ(ひでさん)

これは持論なんですが、読者に追体験させたり、何らかの感情を催させたり、欲求を刺戟したりするような歌は、詩として、力強い。

このお歌の場合、歌意はストレートで何の捻りもない代わりに、食欲を強烈にそそる、ただその一点に特化した破壊力を持っています。
いわゆる「飯テロ」ってやつです。

中でもこだわりを感じるのは、「ぷすっと」というオノマトペと、「口がよろこぶ」という食レポ。

きっと、丁度良い塩梅で白米にも海苔にも塩が振られていて、米本来の甘みも相まって、口の中でほどけるときの快楽たるや、たまらんものがあるのでしょう。
よだれが出てきそうだ。。。( ̄¬ ̄)
また、以下お気になりです。


■傷だらけのあなたに捧ぐ躊躇いと塩気の効いたサヨナラ天津飯(むらしんさん)

これは、暗喩に暗喩を重ねた何か重要なシーンが隠されているような、どこか気になるお歌です。

ひとつの可能性として思い描いたのは、言わずと知れた大ヒット漫画『ドラゴンボール』のワンシーン。

 地球侵略に来る戦闘民族の宇宙人たちを迎え撃つために、修行を重ねてきた主人公サイドの地球人たち。
 しかし、相手は戦闘に長けた桁外れのパワーを有する宇宙人ゆえに、苦戦を強いられる。
 そこへ、仲間のひとりが敵一人を道連れに自爆を試みる、その瞬間に、一番親しかった兄弟子に別れを告げるのだった…。

ある武術流派の師匠のもと、切磋琢磨してきた兄弟弟子(兄弟子が「天津飯」、弟弟子が「餃子(チャオズ)」)の美しい絆が、作中でも印象的な回だったと記憶しています。
(チャオズは天津飯のことを「天さん」と呼んでいるので、結句も見えないルビがそう振ってあるように見えました)

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