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短歌点コミュの短歌点1131△お題「コーヒー」

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とみいえひろこさんの「世界」からバトンを受け取りましたおこげです。

お題は「コーヒー」でお願いします。
珈琲、Coffeeなど、コーヒーと読めれば表記はOKです。

---
飲みかけのコーヒーは加湿器に
別れ話じゃないでしょ別れるまでは
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ルール
1:出題者が、お題を出します。
2:お題は、何でもありで面白そうなもの。ただし、直近で既出のお題は避けてください。
3:トピック本文に「前回の出題者名」「前回のお題ワード」を明記してください。(例:●●さんの「▲▲」と言うお題からバトンを受け取りました)
4:出題者じゃない人は、お題を詠み込んだ短歌を書き込みします(1人一首のみ)
5:一週間以後、出題者が(独断で)もっとも素晴らしいと思った短歌を一つ選び、その選出理由を書き込みます。
6:次のお題は、最優秀短歌をつくった人が出すことになります。
(新トピの番号は「自分が選ばれたトピック番号+5」)
7:その後は、みんなでワイワイ感想をかわします。

※2012年4月7日一部改訂
(基本ルールに「特定の単語·文字列を指定してください」を加筆。管理人ツトム)
※2022年3月9日一部改定(ルールの3番として以下加筆「トピック本文に、『前回の出題者名』『前回のお題ワード』を明記してください。
例:●●さんの『▲▲』と言うお題からバトンを受け取りました)」
3番を4番に移動し、以下同じく番号を移動。
管理人:とみいえ ひろこ)
※2023年6月9日一部改定ルール2番、「50題以前に出されたものであれば、既出のお題でもOKです」→「ただし、直近で既出のお題を避けてください」に変更。
管理人:とみいえ ひろこ

コメント(47)

甘くせつなく飲み込まれゆく天鵞絨のようなコーヒーゼリーの闇に
コーヒーをひとくち飲んで出てきたのYesとひとに伝えるために
僕たちは凍える夜の底にいて缶コーヒーのぬくもりを持つ
コーヒーホリックのおこげです。
たくさんのご投稿ありがとうございますコーヒー
こちら今週末6月2日に締め切ります。
引き続き投稿推敲などお待ちしています!
冷めさせないための午後ティーあなたが選ぶであろうブラックコーヒー
こもごもの甘苦をぜんぶマーブルの渦で留めたコーヒーを飲む
しめきります!
今回は順不同で感想を少しづつ。
>>[14]

コーヒーをひとくち飲んで出てきたのYesとひとに伝えるために


一口だけ飲むコーヒーには、落ち着くための深呼吸の代わりとも、早く伝えなきゃと居ても立ってもいられずすぐ家を出たとも、どっちにも取れるし両方の心地だったとも思う。
何か、とは語られてないけどこの歌に描かれるシーンの前の逡巡も、その後に告げるYesも見えてきます。詠まれるのは微細で具体なシーンだけど、そこから物語が感じられるのがいい歌の判断基準の一つなんだと思います。

「ひと息いれる」は「ひと息淹れる」にも通じるな、なんてことを考えたり。

登場人物はどんな人かは描かれてないですが、乙女の焦燥感が伝わってきます。この歌をテーマにした短編が書けそう。
実は最初はあまり心を留めてなかったのですが、Yesと英語であえて書いたぼかし方とか、洋画の短編みたいな空気感でどんどん気になってきた歌でした。
>>[27]

こもごもの甘苦をぜんぶマーブルの渦で留めたコーヒーを飲む


コーヒーフレッシュって原材料がサラダ油なんで実はコーヒーと混ざりにくくて、結構長い間コーヒーの表面で渦巻いていますよね。コーヒーを飲む日常の行為の中に、微細な観察眼を組み込んだことが面白いなと感じました。

コーヒーを飲むときにミルクを入れて渦が溶けていくまでの間、カップに切り取られた円形の宇宙に対峙する時間。その刹那は自己の対峙を投影しているような時間を覚えます。僕自身もそのような実感があって腹落ちする感覚です。
その刹那に思い浮かぶ些細な喜びや心のつっかえ丸ごと飲み込むような、そのコーヒーはポーションなのか弱い毒なのか。
こもごも、がオノマトペのようにも聞こえ、ぐいっと一気に飲み干すのではない感じとか、甘苦がコーヒーに重なって味覚をうまく表してたりとか、言葉選びが丁寧に計算されてます。言いすぎてないけどシンプルすぎでもない、シーンの説明の塩梅が好きだった歌です。
>>[17]

僕たちは凍える夜の底にいて缶コーヒーのぬくもりを持つ


冬の夜はとても心細く感じます。
張り詰めて静かすぎるから。
長すぎて永遠を錯覚するから。
深海のように孤独だから。
音や光や人の気配が奪われた冬の夜に懐炉代わりの缶コーヒーはどれほどの希望かに感じます。
まるでほのかに手元が灯るような、それだけで冬の夜もなんとかちょっぴり耐えられるかもしれない。

僕は、じゃなくて僕たちは、としたところに、人間誰しもひとりなんだろうという諦念と、誰もがたったひとつの缶コーヒーの温もりで待つことができるという希望が同居しています。

夜の底、から缶コーヒーの繋げ方か巧みだな思いました。夜の世界がまるで缶コーヒーの中のような、読み手は入れ子状の世界を眺めることができます。「夜の底」と表現したことで、夜世界は平面に広がっているのではなく、寂しい深さを感じる印象をもたらします。
>>[7]

いつか死ぬために生きてるばってんを飲みこむためのコーヒーの色


「いつか死ぬために生きてる」は耳慣れすぎた言葉で、あえて詠みこむべきかはちょっと気になりました。
肝は「ばってん」なんですが、この位置であることで逆説の「ばってん」に聞こえることが面白く、先の「いつか死ぬために生きてる」にかかって、前半の真理に対して後半が些細な抵抗のように読めます。
(これはとても自分勝手な読みなので意図してないところだと思います)

最後、「コーヒーの味」で結びそうなところを、色にフォーカスしてるところに、良い意味で気をてらう・期待を裏切る詠み方をされるするクンタ・キンテさんの作風が出ているなと感じました。
ダメなところを流し込む、という感覚で詠むのであれば、良薬口に苦しみたいな落とし方で繋げたいって思いそう。しかし、コーヒーの深くなるほど濃くなる漆黒に歌の力点を置いたところに、味覚より視覚を強化して「包み込まれる深さ」をグッと感じさせることに成功しているなと思いました。ポジティブに安易に落とさないところがよかったです。
>>[1]

太セルのメガネが似合うイザナミとアイスコーヒーくるくる回す


アイスコーヒーにとろとろと渦を巻くコーヒーミルク。浮かぶ表面の白い塊がちぎれて形を変える様を古事記の国生み神話に見立てた、目の付け所が抜群に新鮮なお歌です。
グラスに収まる小さな水面を覗き込みながら、
もしかしたらこの世界は大それた始まりではなく、神様のカフェで時間を潰すようにカジュアルに生まれたのかもしれないな、と崇高な世界を身近に感じることができます。古事記も誰かの取るに足らない日記程度のものだとしたら、僕らの特別でない日々の思い出も令和版古事記になるかもしれない。世界なんて大袈裟なものではなく、君と僕とご機嫌になれるいくつか(それがここではコーヒー)があれば大概大丈夫。僕らの世界の始まりはいつだって君の小さな機微から始まる、そんな思いが汲み取れました。

僕にとって君が世界の全て(創造神)である、ということをとても都会的にポップに詠み上げています。
>>[5]

ミサイルが降る街にいたコーヒーは腐るんだって初めて知った


歌中で明文はされてませんが、戦禍のお歌ということでやはりウクライナのことが頭をよぎらずにはいられません。非常事態の最中に対する日常を表す道具としての「コーヒー」を持ち込んだお歌かなと読みました。
全く見当違いかもしれませんが感想を書く前にちょうどこの記事を読み(https://www.asahi.com/articles/ASS5H2447S5HUHMC008M.html)どれほど、命をけずる非日常の最中で少しでも日常を感じられるものがそばにあることで助けになるのだろうか、と心がギュッとなりました。

平易な言葉で淡々とわかりやすい対立の言葉(ミサイルとコーヒー)を並べることが、一面の瓦礫原のような何もなくなった空のような歌の情景と重なり、さびしい歌の余白を感じます。
「コーヒーは腐るんだって初めて知った」ここにもう一歩踏み込んだ意図がありそうですが読み取れず、、でも統一された空気感を持っていて、それはきらくさんの中で見えている絵を過不足なく言葉に落とす能力があってこそだと思います。
>>[12]

はつなつの緑ゆたかなお社の休み処にコーヒーすする


下鴨神社の糺の森で飲んだアイスコーヒーを思い出しました。
シンプルな情景描写で、混じり気ない初夏の涼やかさを表現されています。
情景描写に徹しているので、難しく読み広げるよりも一人旅のスナップ写真を見るような心地で楽しめました。
>>[11]

甘くせつなく飲み込まれゆく天鵞絨のようなコーヒーゼリーの闇に


ーーー
喫茶室に黒曜石の光あり 銀匙の上の珈琲車厘
ーーー
というコーヒーゼリーの歌を詠んだことがあります。

コーヒーゼリーの唯一無二の存在感・マテリアルを艶やかなベルベットと表現したのは新鮮でした。
仄暗い喫茶室でコーヒーゼリーと対峙して、コーヒーゼリーにどんどんフォーカスされていく主体の視点が共有されていくような語順の配置に工夫が見られます。
全体的にメロウな空気感で統一されているディテールのこだわりも感じました。
>>[6]

カーテンがそよぐ音だけ聞こえててコーヒーカップにキスマークあって


そよぐカーテンに合わせて、波打ち際のように窓辺に光が寄せては返す。砂浜の足跡のような、空っぽの部屋に君がいた証としてのコーヒーカップに残る痕。

夢から覚めた空白の朝に、夢じゃなかった現実を引き継ぐ存在のコーヒーカップのぽつねんとした存在感が際立っています。昨日が幻のように感じるほどの会話の消えた一人の部屋の静けさを、風を受けるカーテンの音で強調しています。
全ての過去はそれを示す証拠がなければ全て嘘だったんじゃないかという心地。誰もが一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
>>[3]

珈琲も泣くをご存知 気がつけばシャツの白きに痕を残せる


りりるさんのお歌はいつも韻律の良さが抜群で、今回も耳触りの良さはピカイチでした。それだけで読み飛ばされない力を持っている、後ろ髪を引かれる歌の強度を感じます。

珈琲の擬人化のインパクトが印象的ですが、読み解きの難解さも一番だったお歌です。白シャツに珈琲の染みがついた、以上の何が隠されているのかを読み解けず、、
>>[26]

冷めさせないための午後ティーあなたが選ぶであろうブラックコーヒー


「冷めさせないため」があなたににかかっているのか、ブラックコーヒーにかかっているのか、頭の中で整理が難しかったお歌です。
あなたが好きなブラックコーヒーを買って、それを渡すまでに冷めないように保温剤として午後ティーを買っている、と読みました。とても健気で、相手を思う気持ちで溢れた温かいお歌です。
袋に入った午後ティーとブラックコーヒーは、私とあなたの喩えでもあるような。抱き合って隣にあって温め合っているような、微笑ましい恋人同士に重なります。普段から優しいやりとりがある素敵な恋人像が想像できるお歌でした。
以上11首、ご投稿ありがとうございました!

早速バトンをお渡しする最優秀作品です。
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太セルのメガネが似合うイザナミとアイスコーヒーくるくる回す
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見たことない新鮮で大胆な見立てのお歌と気取らない世界観のギャップが素敵でした。
小竹陽さん、バトンをお願いできればうれしいですお願い


次点はきらくさんの
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ミサイルが降る街にいたコーヒーは腐るんだって初めて知った
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日常を想起させるアイテムとしてのコーヒーの使い方の必然性。まさしくコーヒーが主役であることを一番強く感じたお歌でした!
>>[40]へ

講評と選歌お疲れ様でした。ご自身の言葉で歌に寄り添う歌評に好感が持てました!拙歌へも過分な評価を頂きありがとうございます!謹んでバトンを受け取らせていただきます。

…私も豆で購入して挽いて淹れるのが好きで、自家焙煎所を色々探し回っております…コーヒーホリックの端くれと言えなくもないかも…なので、とても嬉しく思っております!

私のお気に入りは、とみいえひろこさん、はしるさんの歌でした。

次のお題考えさせて頂きます。。
>>[40]
選歌講評、お疲れさまでしたぴかぴか(新しい)
拙歌にも講評をいただきありがとうございます。
歌意はおこげさんにすべて触れていただいた通りですムードわたしにとってコーヒーは相手が選ぶものでした。



>>小竹陽さん
最優秀おめでとうございます!
初めて読んだときにすごく気になるなと思っていたのですが、おこげさんの講評読んで大好きになりました!
「太セルのメガネ」という小物もコーヒーに似合っていて素敵だと思いました。

お気に入りのお歌ですクローバー

・クンタ・キンテさん
いつか死ぬために生きてるばってんを飲みこむためのコーヒーの色

日々心を削りながら生きている主体の葛藤が見えてくるお歌でした。お歌全体は廃退的に感じるののに、「ばってん」が可愛らしくて好きでした。


・むらしんさん
甘くせつなく飲み込まれゆく天鵞絨のようなコーヒーゼリーの闇に

コーヒーゼリーを美しく表現していてロマンチックな雰囲気がたまりませんでした。
わたしの勝手な読みのクセなのですが、恋の歌にも思えて、主体は背徳的な恋のなかにいるのかなあ、とも思いました。

・小竹陽さんのお歌





>>[43]へ

お祝いのお言葉ありがとうございます!
「太セルの…」で始められたのが、この歌のポイントだと思っていたので、触れて頂けて嬉しいです!

りなさんのお歌…お相手のことを気遣う、控えめだけれども深い思いが伝わってくる…そんな印象を受けました。。良い歌だと思います。
>>[40]
選歌、ご講評お疲れ様でした!
おこげさんのご講評は投稿歌の表現の襞の一つ一つを丁寧に開くようで、それが巧みな文章で語られるため、読んでいて心地よく歌の世界に引き込まれていきます。
拙歌にも過分なるご講評をいただきありがとうございました!
お気に入りは、はしるさん、むらしんさんでした。
>>[1]

最優秀おめでとうございました!

太セルのメガネが似合うイザナミとアイスコーヒーくるくる回す

何度も読めば読むほどその世界観の大きさと軽さと日常さのアンバランスにハマってしまいました。三句に「イザナミ」という言葉が入ったことによって、それ以外の全ての句の持つ色あいが、ぐらっと変わってしまっています。とても不思議で凄い歌だと感じました。
>>[46]へ

お祝いのお言葉ありがとうございます!

拙歌への歌評もありがとうございます!

ひでさんのお歌…缶コーヒーのぬくもりは、そのわずかな時間であるがゆえの、他とは違う幸福感があるような気がします!

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