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短歌点コミュの短歌点1119△お題「腰」

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ナカノさんのお題「ショートケーキ」からバトンを受け取りました。

急に冷えて腰が痛いです。
お題は「腰」でお願いします。
あまりちゃんとしたコメントが書けないかもしれませんが、よかったら投稿ください。

ルール

1:出題者が、お題を出します。
2:お題は、何でもありで面白そうなもの。
  50題以前に出されたものであれば、既出のお題でもOKです。
3:トピック本文に「前回の出題者名」「前回のお題ワード」を明記してください。
 (例:●●さんの「▲▲」というお題からバトンを受け取りました)
4:出題者じゃない人はお題を詠み込んだ短歌を書き込みます。(1人1首のみ)
5:一週間以後、出題者が(独断で)もっとも素晴らしいと思った短歌を1つ選び、その選出理由を書きこみます。
6:次のお題は、最優秀短歌をつくった人が出すことになります。
 (新トピックの番号は「自分が選ばれたトピック番号+5」)
7:その後は、みんなでワイワイ感想をかわします。

※2012年4月17日一部改定
(基本ルールに「特定の単語・文字列を指定してください。」を加筆。管理人:ツトム)
※2022年3月9日一部改定
( ルールの3番として以下加筆。「トピック本文に『前回の出題者名』『前回のお題ワード』を明記してください(例:●●さんの『▲▲』というお題からバトンを受け取りました)」。3番を4番に移動し、以下同じく番号を移動。管理人:とみいえひろこ)

コメント(43)

明け烏鳴きわたるまで歌おうか腰と腰とを共鳴させて
放課後のプールサイドに腰掛けて バタ足、飛沫、銀河めがけて
ほつほつと土に染み入る玉汗の行方思ひて腰叩く祖母
白々と冬日の夜明け腰に鈴つけてあなたが峠を越える
冬の芽に秘めたるものをうけとれど腰の歪みは十字架の所為
わたしの構造上の問題だ
腰の高さまで至る涙も
公園の枯葉に腰を下ろしたらかさりと心の奥に響いた
腰と腰、うちあわせてはごめーんってわらってそのまま抱けばよかった
折れそうな拒食のきみの腰を抱くあかるくなってゆく空の色
「「 しあわせ 」」が被るだなんて焼きたてのフィナンシェと陽のやわき物腰
しめきりました!投稿ありがとうございます。少しお待ちください。
>>[3]

もう腰が0のラーメンぎこちない口づけ脇のメスティンにある

「メスティン」とはラーメン屋さんのあのシルバーのタッパのことなのですね。ラーメン店に長い間いるカップルのスケッチでしょうか。カップルの口づけの様子が見えるともなく見える、それは脇のメスティンのところにある。ということでしょうか。「メスティンの脇」なら意味的にしっくりくるのですが、ここの読み方で少し迷っています。
また、ぶつぶつ切れている感じが気になりました。それが「ぎこちな」さに通じるのですが。「メスティン」という道具の出し方、カップルのぎこちなさの感じが「ある」という捉え方、ラーメンの伸び方で時間を表すところ、なんとなく深夜かなと思わせる描き方がいいと思いました。
>>[5]

明け烏鳴きわたるまで歌おうか腰と腰とを共鳴させて

「鳴」の意味が繊細に使い分けられているところ、「歌おうか」のもつどこかぱあっと開けるあかるい感じ、「腰と腰とを共鳴」という省略の技に惹かれました。
「明け烏」のひとことで「鳴きわたるまで」を言い表せそうな気も少ししました。明るいんだけど切ない、いい歌だと思います。
>>[6]

ガタンゴトン腰越のさき開かれて輝く波と粒のサーファー

「腰越」という駅があるのですね。まさに「開かれて」という印象です。「粒のサーファー」が思い切った表現だと思います。下句、遠さをうまく表現できていると思うと同時に、「輝く」の倒置法に思いがやや込められすぎている気もしました。「ガタンゴトン」の入り方のちょっと幼い感じと「開かれて」の大人っぽさの入り混じった感じも少し気になります。
>>[7]

放課後のプールサイドに腰掛けて バタ足、飛沫、銀河めがけて

青春!と感じの思い切った歌だと思います。こういう歌もいいなと思いました。プールという箱、学校という箱から、水と自らの足との戯れを通して「銀河」まで到達したい、ここから出たい。そこまでいかないかもしれないけれど、言葉になる前の複雑な気持ちがうまく表されています。
>>[9]

ほつほつと土に染み入る玉汗の行方思ひて腰叩く祖母

「ほつほつ」から「祖母」までひとすじにこらえながら描かれているところに惹かれます。「玉汗」に、祖母を見る者の、祖母への目線に含まれる尊敬やいたわりの思いが出ています。「行方思ひて」として祖母の思いのなかへ入っていくような描き方が、言葉でしかできないことのようにも思えます。
>>[11]

白々と冬日の夜明け腰に鈴つけてあなたが峠を越える

歌を読み終えて、どこからか「あなた」を思う誰かの気持ちが湧いてくるいい歌です。あなたの歩み方に沿って鈴の音が遠く近く、強く弱く変わるさまも感じました。「峠」とは具体的な峠にも抽象的な峠にも思えますし、そこがいいなと思いました。あくまで具体的に身体的に描きながら、なにか人の心の働きを立ち上げてくるところに惹かれます。
>>[14]

冬の芽に秘めたるものをうけとれど腰の歪みは十字架の所為

「冬の芽」に何か、球根の花を思い浮かべました。球根の花をみようと腰をかがめる人の内側の痛みと、花が秘めている過去と未来の時間の、目に見えない交わりのようなものが描かれているような。そのあたりが魅力的で惹かれるのですが、意味がとりにくいところが気になりました。「腰」というのが人間や物事の根幹を表しつつ、そこが決定的に歪んでしまっている重たさが「十字架の所為」からも読み取れます。
>>[15]

わたしの構造上の問題だ
腰の高さまで至る涙も

涙という情感を表すものを計ったり描いたりするのは難しいけれど、「構造上の問題」で「腰の高さまで至る涙」と描かれているところに新鮮さを感じました。短歌の世界でなんとなく共通言語として認識されているような涙の描き方と違うところ、とてもいいです。「わたしの」としてわたしの問題として引き受けている真面目さ、正確に書こうとしているところに好感を持ちました。
>>[16]

公園の枯葉に腰を下ろしたらかさりと心の奥に響いた

「心の奥に響いた」素直すぎるかもしれないけれど、丁寧でじんとくる、省略の効いたいい歌だと思います。「下ろしたら」というさらっと軽い感じや、「かさりと」という音で歌に重しをきかせているようなところ、細かいところにセンスを感じました。
>>[17]

腰と腰、うちあわせてはごめーんってわらってそのまま抱けばよかった


歌いぶりは軽いけれど、描かれているのは後悔やどうにもならなさ、しかたなさ。ふたつの腰の離れているさまを描くことで心が離れていることが読み手に伝わってくるところ、「うちあわせては」という言葉の使い方がいいと思います。「抱けばよかった」という直截的で端的な書き方に、あかるさとかなしさがうまく同居しています。
>>[19]

折れそうな拒食のきみの腰を抱くあかるくなってゆく空の色

これは、悲しいですよね。「きみ」の抱えている思いごとぜんぶを、壊さないように抱く場面。「あかるくなってゆく空」ということは今が暗く、もっとも暗い時をくぐりぬけてきたということ。「腰を抱く」のひとことでこれまでの時間や関係性や思いが表されようとしている、魅力的な歌だと思いました。「空の色」に託す思いが何かあるのでしょう。
>>[20]

「「 しあわせ 」」が被るだなんて焼きたてのフィナンシェと陽のやわき物腰


二重の「」は、ひとりずつの「」がふたつ被っているさまが視覚的に描かれている状態と読みました。被っているのは、わたしとあなたのしあわせかもしれないし、「フィナンシェ」自体と「陽」自体かも。「陽のやわき物腰」が詩的で、惹かれました。ささやかで目を凝らしてはじめてみえるしあわせの味わい方、あり方が描かれていると思いました。
好きだった歌ぴかぴか(新しい)

明け烏鳴きわたるまで歌おうか腰と腰とを共鳴させて(むらしんさん)

ほつほつと土に染み入る玉汗の行方思ひて腰叩く祖母(ゆー@毎日酔っ払いさん)

白々と冬日の夜明け腰に鈴つけてあなたが峠を越える(蜜柑さん)

公園の枯葉に腰を下ろしたらかさりと心の奥に響いた(ひでさん)

折れそうな拒食のきみの腰を抱くあかるくなってゆく空の色(ダゼットさん)
>>[11]

バトンは、

白々と冬日の夜明け腰に鈴つけてあなたが峠を越える
蜜柑さんにお願いします。


「あなた」への抑制した思いが伝わってくるようで、謎と明快さのバランスもよい歌だと感じました。
「冬」のバトンと重なってしまって忙しくなってしまうかと思いますが、よろしくお願いします!


みなさんの投稿くださった歌を読んでいて、「腰」という部位が「響き」や「鳴る」こととあわせて歌われることに納得、発見できた気がして勉強になりました。ありがとうございました。
あとは、わいわい感想を伝え合ってくだされば!
>>[35]
とみいいえさん、講評と選歌、お疲れ様でした。
いつもながら、しずかな中に確かさだけが強く美しく響くような歌評、久しぶりに読むことができて嬉しい思いです。

そして、まさかの最優秀!!
とみいえさんに選んでいただけるなんて、大吉の心持ちです!
ありがとうございます!

絶賛多忙中につき、取り急ぎお礼まで。
バトンを受け取りました!

できるだけ早くお題考えたいと思いますが、少しお時間くださいませ。m(__)m
>>[35]
選歌・ご講評、お疲れ様でした!
投稿歌それぞれの表現に対して、感じられたところを端的にご講評いただけたので、新たな気付きとともにたくさんの学びをいただきました。
また、拙歌に対しても丁寧なご講評と、お気に入り五首に選んでいただき、ありがとうございました。

お気に入りは
むらしんさん、おこげさん、蜜柑さんでした。
>>[11]
最優秀連続受賞おめでとうございます!

白々と冬日の夜明け腰に鈴つけてあなたが峠を越える

とても静かな空気を感じました。今頃峠を越えているであろうあなたのことを思いやる。冬の夜が白々と明けて来たことを感じながら。
「白々と冬日の夜明け」の表現が一首全体をしんとした空気に統一しているように感じがしました。
とても味わい深い歌を読ませていただきありがとうございました。
とみいえひろこさん、ご講評と選歌お疲れさまでした。

その歌のどこが良いと思ったのか、将又どこが読みこめなかったのか、フィーリングや表現技法に対する所感を、とても明瞭に理知的に展開されていて、歌にはもちろん読者にも寄り添った歌評が、とても参考になりました。

拙歌への評もありがとうございます。


蜜柑さん
最優秀おめでとうございます。

■白々と冬日の夜明け腰に鈴つけてあなたが峠を越える

腰につけた鈴は熊よけのものでしょうか。
2023年は例年に比べて全国的に市街地などで熊の出没情報や人的被害が増加し、連日ニュースで報道されていた印象があります。そのたびに専門家が熊の生態や対策方法について呼びかけていますが、野生動物なので「絶対」の保証はなく、悪条件が重なれば最悪の事態も想定されます。

この歌では、歌中で「熊」という言葉が一切でてきません。にもかかわらず、「腰に鈴をつけて峠を越える」状況を描くことで、暗に熊の存在をちらつかせています。これは、いつどこで遭遇してしまうか分からない神出鬼没さやその恐怖・緊張感を、表現しているのではないでしょうか。

また、この歌における作中主体の視座に、注目しました。
「あなた」が腰に鈴をつけて峠を越える、と詠んでいることから、作中主体は一緒にその場にはいないことが窺えます(もし一緒に峠を越える歌なら、わざわざ「あなたが」と限定しないだろうから)。

メディアで連日耳にする熊の報道。今ごろ峠を越えている「あなた」。
いくら熊よけの鈴をつけているとは言っても、「あなた」が安全に帰還してくれるのをただただ祈るよりない作中主体の案じる心が、痛いほど伝わってきます。
感情表現がなく淡々と抑えた詠み口であるから、尚更その思いが真に訴えかけてくるようでした。


お気に入りは後ほど。
>>[38]
コメントと歌評をありがとうございました!
この歌は私の中では心象風景、読み手には実風景に映るように詠みたかった短歌だったので、どこにも属さない静けさみたいなものを感じていただけていたなら、私としては成功です。笑

取り急ぎお礼まで。
>>[39]
大好物の@貴さんの歌評をいただき光栄です。ありがとうございました。
きっと誰かは昨年の熊の報道を連想するだろうということも期待していたので、@貴さんに掘り下げていただけてよかったです。
ひでさんの返信にも書きましたが、詠んだときは心象風景でした。
感情表現を抑えたところにスポットを当ててくださって嬉しかったです。

取り急ぎお礼まで。
>>[39]
大好物の@貴さんの歌評をいただき光栄です。ありがとうございました。
きっと誰かは昨年の熊の報道を連想するだろうということも期待していたので、@貴さんに掘り下げていただけてよかったです。
ひでさんの返信にも書きましたが、詠んだときは心象風景でした。
感情表現を抑えたところにスポットを当ててくださって嬉しかったです。

取り急ぎお礼まで。
以下、お気に入りです。


■放課後のプールサイドに腰掛けて バタ足、飛沫、銀河めがけて(おこげさん)

まだ水が張った夏の放課後のプールに足を浸して、バタ足をする光景が最高にエモいです。授業中でなく、放課後だからこそ漂う開放感とアンニュイさが入り交じったような感覚と、学生特有の「友達付き合い」「恋愛模様」「進路」などの悩みや悲喜交々の感情。そうしたものの空気感が、列叙した下句や「銀河」の飛躍に表れています。

■ほつほつと土に染み入る玉汗の行方思ひて腰叩く祖母(ゆー@毎日酔っ払いさん)

「祖母」を労る作中主体の優しい目線が感じられます。「土」とあるので、たとえば真夏日の畑仕事などを終えた後の「玉汗」なのかもしれません。誠実な人柄が偲ばれるのは、大粒の汗から窺える勤勉さと、土に還っていく汗の行方をただ思う寡黙さゆえでしょうか。「晴耕雨読」という言葉が浮かびますが、一心に励んだ自らの結晶を、他でもない孫である作中主体はしかと認知しているところが、この歌の貴さだと思います。

■白々と冬日の夜明け腰に鈴つけてあなたが峠を越える(蜜柑さん)

ご自身の中では心象風景、読み手には実風景に映るように詠みたかった、とのご自解。その作意は狙いどおりだったと思います。前述しましたが、やはり「腰に鈴つけて峠を越える」具体描写と、それがつまりどういう状況か(熊の存在など)場面を決めてしまわず明言を避けたのが、心象風景と実風景のはざまにいるような不思議な読後感を生んでいたのだと感じました。また、これは作者読みとなってしまいますが、北国出身の蜜柑さんだからこそ詠める世界観の一首だったのではないかと思いました。

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