Volkswagen/フォルクスワーゲンコミュのフォルクスワーゲン「GX3」、ロサンゼルスモーターショーで世界デビュー

●スポーツカーとモーターサイクルのクロスオーバー（フロント二輪、リヤ一輪の３ホイーラー）
●0～100km/hをわずか5.7秒で加速し、市街地モードでは5.2リットル/100kmの低燃費を実現
●GX3は、「ムーンレーカー」とフォルクスワーゲンのデザインセンターカリフォルニア（DCC）の合作
●2シーター、リヤには1.6リッター92kW/ 125PSエンジン

フォルクスワーゲンは、ロサンゼルスモーターショーにおいて、まったく新しいタイプのモーターサイクルGX3のワールドプレミアを行いました。GX3は、「ムーンレーカー」*1 とフォルクスワーゲンのデザインセンターカリフォルニア（DCC）の合作であり、米国市場向けの魅力溢れる走行可能なコンセプトカーです。軽量、俊足、そして環境にも優しい3ホイールデザインのGX3は新たなドライビングプレジャーを喚起し、普段の通勤でさえ自由への小旅行に変えてしまうポテンシャルを秘めています。さらにひとり乗りでもカープールレーンを走行することができます。

17,000ドルを切る価格で実現する驚異的なダイナミズム：　4気筒の1.6L 出力92kW/ 125PS（最大トルク152Nm）エンジンは570kgの超軽量ボディ（横並びの2シーター）と組み合わされます。したがって、パワーウェイトレシオは4.56kg/PSにすぎず、静止状態からわずか5.7秒後には100km/hに達します。17,000ドル以下で量産できるモデルだとすれば、これは大変驚異的なパフォーマンスであると言えます。燃料消費は5.2リットル/100kmを記録し、これまでのスポーツマシンでは絶対に不可能だった低燃費を実現しています。なお、米国での反響によっては、市販される日も近いかもしれません。

GX3デザイン：　GX3はモトGPやF1マシンに見て取れるデザインの手法に刺激を受け、大胆に露出させたサスペンションアーム、アグレッシブなセンターエキゾースト、剥き出しのフロントホイール、マットシルバー仕上げなど、エクステリアのあらゆるパーツにレースの息吹が感じられます。ボディのダイナミックなグラフィクッス、またはアルマイトゴールドとブラックに塗装されたサスペンションやLEDライトも、レーストラックに起源を持つデザインを感じさせます。

リヤには、18インチのシングルホイールに315/30 R18タイヤが組み合わされています。フロントエンドには、最新世代のフォルクスワーゲン、とりわけゴルフGTIと共通するV字モチーフが大胆にあしらわれています。GX3は、モーターサイクルのイメージを否定することなく、モーターサイクル特有のスタイルを数多く採用され、ユニークなデザイン上のアドバンテージを形成しています。

一方、GX3のインテリアは、ドライビングプレジャーのみを追求してデザインされており、華美な装飾とは無縁です。ドライバーコクピットには5点式レース用シートベルトが装着され、モーターサイクルを思い起こさせる計器類とゴルフGTIを彷彿とさせるステンレスシフトノブも採用しています。

ボディ構造：　GX3の基本構造は、ねじれ剛性の高いハイテンスチールスペースフレームで、このスペースフレームのインテリアとエクステリアを覆っているのは高硬度のグラスファイバーです。80リットルの燃料タンクは、シート背後にレイアウトされています。

先進シャーシ：　215/45 R17タイヤを装着するフロントホイール（8J）は、ダブルウィツシュボーンで懸架されています。フロントアクスルのデザインは、自動車のそれと酷似する一方で、リヤホイールにはモーターサイクルとの類似性が見て取れます。リヤセクションの右側には、シングルスイングアームが装着されています。エンジンパワーは、6速トランスミッションとチェーンを介してリヤホイールに伝達されます。リヤタイヤとホイールのサイズは、現代のスーパーバイクに匹敵する315/30 R18x12Jです。非常に大きなリヤホイールは、GX3のイメージに完璧にマッチしています。フォルクスワーゲンは既成概念を打ち破り、ドライビングプレジャーとモビリティの自由に新たな定義を与えています。

*1「ムーンレーカー」とは北米マーケットならではのニーズに今まで以上にきめ細かく応えられるように、若手エンジニア、デザイナー、製造・マーケティングのエキスパートから発足されたチームをさしています。カリフォルニアに拠点を置くこのチームは2005年初頭にDCCと協力してGX3の開発に着手。