ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

奥崎謙三 ゆきゆきて神軍コミュのokuzaki(11)「天皇ポルノビラ事件!!」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
皇居パチンコ事件の後、奥崎は天皇の存在を否定しようと、「宇宙人の聖書」を執筆する。皇太子妃が民衆に殺される部分や民衆が皇居を襲撃した部分が描かれた、深沢七郎の小説「風流夢譚」を無断転載し、注目を浴びようとしたのだ。
「風流夢譚」は、かの嶋中事件の発端となった作品である。この作品を不敬であるとして右翼が抗議をしていたが、一九六一年二月一日に大日本愛国党の党員だった一七歳の少年が、中央公論社社長の嶋中鵬二宅に押しかけた。少年は嶋中との面会を求めたが嶋中は不在で、雅子夫人が重傷を負い五〇歳の家政婦が刺殺された。少年は事件の翌日に警察に自首して逮捕された。被疑者の少年に対しては一九六二年に東京地裁で懲役一五年の判決が言い渡され、少年が事件当日まで所属していた大日本愛国党の総裁赤尾敏は、事件の黒幕だとされ殺人教唆・殺人未遂教唆などの罪で一九六一年二月二一日に逮捕されたが、四月一七日には証拠不十分で釈放となった。
大日本愛国党は当時の社会党委員長、浅沼稲次郎暗殺事件において、その名が知られるが、赤尾敏亡き後もその活動を続けている。
当の作者である深沢は、右翼からの襲撃をおそれて、各地を転々としたり、神戸の宇治川に隠れたりと、逃亡生活を続けた後、嶋中事件での犠牲者が出たことを悔やみ、様々な方面からの復刊依頼に対しても、
「未来永劫封印するつもりだ」
として応じなかった。今村昌平が監督し、カンヌ映画祭のグランプリを獲得した「楢山節考」は深沢の原作である。奥崎と深沢は妙な糸で繋がっているといえる。
 
しかしながら、異常なまでの反天皇的な内容である「宇宙人の聖書」は、関係者各人が関わり合いになることを敬遠し、奥崎自身が自費出版することを余儀なくされる。何とか自著を広めたいとした奥崎は、天皇一家のポルノ写真を公開して、猥褻罪で起訴されることにより、世間の注目を浴び、「宇宙人の聖書」をアピールすることを計画した。
神戸から東京に新幹線で向かった奥崎は、東京・渋谷・新宿のコインロッカーに、前もって用意していたポルノビラを回収した。ポルノビラの作成にあたっては、拘置所で出会った男に十五万円で依頼した。そのビラを松屋百貨店、西武百貨店、丸井百貨店の屋上よりばらまいた。ビラをまいて階段を駆け下りる所を警察らしき人物と幾度となくすれ違ったが、奥崎が現行犯逮捕されることは無かった。
決行の前日にも新聞数社に同様のビラを送っていた奥崎は翌日の新聞を心待ちにしたが、どの新聞社もビラの話は取り上げていない。この天皇ポルノビラ事件は世間を騒がせることなく、独り相撲に終わり、奥崎はこの結果を不満に思う。数日後、ようやく警察に指名手配されて埼玉にある戦友の自宅にて逮捕される。懲役一年二ヶ月の実刑判決が下った。
 ポルノビラ事件で小菅拘置所に収監中、奥崎は「神軍新聞」を発刊する。それを見た松井不朽氏が奥崎になんと二百万もの大金をカンパした。奥崎はその金を遣い、参議院選挙全国区から無所属で立候補した。
選挙公報、政見放送を利用して自分の存在をアピールする目的だった。しかし、獄中立候補して保釈が認められたが、検察側が抗告して却下されたので、釈放が一日遅れて政見放送の期日に間に合わなかったのは不運である。結果は泡沫候補の運命よろしく落選し、再度昭和五五年にも立候補するが同じく落選する。選挙文書は次のような内容だった。

昭和五二年の選挙文書

私は東拘の未決囚です。私は今日までに、殺人罪で懲役十年、天皇にパチンコを撃ち懲役一年半、天皇ポルノビラを撒き懲役一年二月の判決を受け、独房で十三年暮らしました。私は十数年前に独房の中で、地球上に次々と不幸が多く起きる原因を突き止めました。それは、神(自然)と人間性に反している天皇、不平等と、それを守っている国家であり、百余の国家がある現在の世界です。それ故に現在の世界で生きると、全ての人は自然に分裂、抗争し、利己主義となり、過不足が多い不摂生な一生を送ります。つまり、私たち人類は、「悪因の世界」に生きているのです。そして、その「悪因の世界」から必然的に発生する「悪行」の様々な形の不幸を、国家・宗教・医療・会社・組合・党派・家庭・貨幣等により、糞溜を埋めず蠅を追う如く、対症療法的に糊塗、胡麻化しております。悪因を亡くせず悪果を無くすることは、永遠に不可能です。私たち人類は、すべての人が、必ず自然に平等、一体となり、利己主義、過不足にならず、健康的な一生が送れ、心身が限りなく美しく豊かに安全となる構造の「善因の世界」を一日も早く地球上に建設せねばなりません。
 以上の如き自明の事理を、すべての人にアピールするために、私は天皇にパチンコを撃ち、天皇ポルノビラを撒き、東拘で三十二ページの「神軍新聞」を造り、立候補したのです。
 「悪因の世界」を「善因の世界」に直さずに、選挙をいくらやってもムダであり、誰が政治をやってもダメです。それが分からぬ人は狂人です。

昭和五五年の選挙文書

二十四年前に殺人罪を犯した私は、独房の中で戦争・犯罪・事故・自殺・病気・公害・物価高騰の社会悪を発生させる本党の原因は、神(自然)が一台の自動車の如く平等・一体に造っている人類を、分裂・差別・対立・抗争・断絶・阻害させる原因の、天皇・天皇的な権力者・国家・宗教・党派・階級・会社・組合・過程・貨幣等が存在する現在の世界の構造である、という客観的事実に初めて気がつきました。
 そして、現在の構造の世界に人類が生きている限り、選挙を何千万回やっても、人類は本当の平和・自由・幸福を得ることが永遠にできない、と私は確信いたしました。
 そこで私は、人間のことについて最も多く無知である人類を啓蒙し、人類が一台の自動車の如く平等に一体となって生きられる構造の新世界を、一日も速く地球上に実現させるために献身しよう、と決心し、十一年前に皇居内で、無知・分裂・無責任・悪の象徴である天皇裕仁にパチンコを撃ち、八年前に三一書房から拙著”ヤマザキ、天皇を撃て ”を出版し、四年前に拙著”宇宙人の聖書 ”を一万四千冊自費出版し、その宣伝ビラの裏面に天皇ポルノを銀座・渋谷・新宿のデパート屋上から撒き、十名の判事と検事の顔に唾をかけて罵倒し、三年前に東京拘置所の独房の中から参議院議員全国区選挙に立候補し、今年は娑婆から再び立候補したのであります。
 私にとって参議院議員全国区選挙とは、神の存在と、神の心を多く持った正気に近い人の数を確認する手段であります。私は無責任な天皇と政治家が何よりも大嫌いです。

 五五年の立候補時には政見放送は一言一句放送されたが、選挙広告については朝日新聞は昭和五二年・五五年共に奥崎の掲載を拒否し、奥崎は自分の選挙広告を掲載しない朝日新聞に対して憎悪の念を抱いた。
 遂に奥崎は、朝日新聞社長の自動車を大斧でスクラップにすべく行動を開始する。実行されれば奥崎は再度塀の中である。しかし、たまたま何気なしに見ていたテレビが奥崎の運命を変えた。
 
テレビには田中角栄率いる当時の自民党最大派閥「木曜会」の忘年会の光景が映し出されていた。奥崎は思った。田中角栄が国政を恣にしている。朝日新聞よりも田中角栄の方が悪ではないのかと。そう思った奥崎は瞬時に標的を換えた。奥崎の自宅や車に「田中角栄を殺すために記す」とペイントされている所以がこれで、後に殺人予備罪として起訴されるが、起訴猶予処分となっている。しかし、実際のところ「田中角栄を殺すために記す」に田中角栄に関しての記述は数行程度しか書かれておらず、とても摘発対象とはなり得ない代物であったということを付け加えたい

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

奥崎謙三 ゆきゆきて神軍 更新情報

奥崎謙三 ゆきゆきて神軍のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング