モリゾウ・豊田章男を応援する会コミュの成瀬さん逝く

モリゾウ氏が本当に信頼し、尊敬するトヨタのトップガン成瀬弘さんがなくなった。
モリゾウ氏が社内でのライセンス取得はもちろん国際ライセンスも取得し様々なレースにも自らがハンドルを握り、クルマへの味付けを施していたのはよく知られた話。
けれど、そのモリゾウ氏を技術的にも精神的にも支えたのが成瀬弘さんだった。

当初、レース活動に興味を示したモリゾウ氏に「なめたらいかん！」と叱責したのも成瀬さん。そして施せるすべての伝授をしたのも成瀬さん。だからこそ社内では内緒で始まった企画だが「ニュルブルクリング」へのTeamGazooの挑戦が始まったのだと思う。

今レクサスLF-Aが世界中のお客様からご予約をいただいているそうだが、このLF-Aも今の性能、そして究極の走りを実現させたのもニュルへの挑戦あってのこと。
そこでもマスターテストドライバーとしての成瀬さんの存在は非常に大きく、なくてはならない存在だったと聞く。

過去にトヨタが世に送り出したスポーツ車は２０００GTを筆頭に全てといっていいほど成瀬さんが味付けを施している。

そんな成瀬さんがなくなった。LF-Aのハンドルを握って、しかもご自身の中でも聖地であったニュルの地で。
サーキット周辺の公道での事故だったそうだ…

くしくもこの事故が起こったのはトヨタの株主総会の直前。
このニュース、訃報を受けたモリゾウ氏の心中を思うにかける言葉もないとはまさにこのこと。
あまりの唐突さ、あまりの悲しさの中株主総会も乗り切られたが、自身初めての株主総会を一連の品質問題等ブランド自体を揺るがしかねない危機の中で迎え、自らが動き、説明もし、信頼回復への糸口の灯かりも見え始めてきたとこだったのに。

人の運命とはいかにはかないものか。
そう感じざるをえないけれども、成瀬さんがすべてに優先させた「人を育てる」という信念はトヨタのクルマ造りに、はたまたモリゾウ氏のトヨタを経営していくうえでの確固たる、またゆるぎない太い精神的な幹として受け継がれていくのだと思う。

成瀬弘さんのご冥福を祈る・・・