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真夜中、幽霊、シーツ、七階コミュのゆにお吉祥寺篇

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二:三○。起きて吉祥寺駅に向かった。ゆにおと総じてほしいのはバンドをやってる友達より車をもってる友達だと結論を出し。
ニョロニョロのたねは大変好ましい味だった。私はたべものに関し美味しい、不味いという境界線が曖昧なのだがここ最近は美味しい、と思ったものに対し好ましいと表現するようになった。
ゆにおはなんだか喉の調子が悪いようでだんだんと大人しくなっていった。買ったばかりの宮沢賢治詩集から、やまなしを少しばかり朗読して、私はこの子は人間のかたちをしていることを改めて思った。そういえばさっきは夢を、見たのだ。鷺捕りの夢。銀河鉄道の夜でジョバンニとカンパネルラか出会った鷺捕り。その鷺をはめる型がありそれにゆにおがかっちりはまる。あれはなんだかでもとっても。

ゆにおとはそこで別れた。
そのまま荻窪のニヒル牛に行き、「記憶、買い取ります」と書かれたカードを購入。これを誰に出すかと冷たい夜気をいっぱいに吸いながら思ったのと同時に多分誰にもしぬまで出さないなと直感的に感じた。いいカードはみな、やはりひとに送りたいのだろうか?いや、手元に置いておくというのが本当に本当の愛しかただ。私はそのカードには自分だけのために職務を全うしてもらいたい。たまに引き出しから出し、うんうんと頷く。年に数えるほどだが、それでもきちんと、そのさらりとした紙の表面を撫でてやる。
月曜日は渋谷のラストワルツへいく。つまるところみんなが披露する言葉を拾いに。ひとが手放し床にぽろんと落ちた言葉を各々拾い咀嚼するということ。それは私にとって好ましい味だろうか。

Twitter:@saganyoka

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