ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

真夜中、幽霊、シーツ、七階コミュのほろほろ

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
八月の朝。
あちー、と言いながら彼女はガムシロップを何個も何個もアイスティーに投入していた。じっと見ると少しばつが悪そうに笑う。「何個もいれるとおいしいんだよね!」
あそこのさ、ミルクティがおいしいんだよ、ガムシロップいれなくても甘くって、
うん、うん。頭の中で再構築した彼女と私は何度もこうやって向かい合い何度も同じ話を繰り返す。彼女が絶賛したミルクティとはどこのだったか、彼女がいなくなった今は確かめようもない。
訊きたいことがある。言いたいこともある。でも言わないし言えない。私はあの日彼女に接したようにしか振る舞えない。なにも変わらない。なにも。
彼女の顔が、髪が、指が、泡となっていく。なってしまう。
「たまにあなたの声を忘れてしまうよ。丸みを帯びた頬や細い焦げ茶の髪、白い、混血独特のしなやかな指先。でも、だんだんと思い出すことのほうがなくなっていくんだろうね。それはあなたに与えられた罰だ。」
「最近またごぼごぼごぼ太っちゃってごぼごぼごぼ」
いつの間にかそこは水中都市だった。彼女が何を言っているかもうわからない。それが、悲しい。
「わたしが、いまどんな気持ちか。ねえあなたにわかる?」
そのままひとりで上を目指し、せき込みながら陸にあがる。寒さと、すべてを置いてきた彼女を思ってむせび泣いた。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

真夜中、幽霊、シーツ、七階 更新情報

真夜中、幽霊、シーツ、七階のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。